※2月国鉄集会の総括

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0348号04/02)(2019/03/18)

※2月国鉄集会の総括



白井 徹哉(国鉄闘争全国運動事務局長)

「国鉄改革の真実」をめぐる勝負

 国鉄分割・民営化よる解雇から32年を前に、国鉄闘争全国運動の呼びかけで千葉県・市川市文化会館で2月10日国鉄集会を開催し、620人が結集しました。全国各地でも同様の集会が開催されました。
 私たちは、ひときわ新たな決意で今回の国鉄集会を呼びかけました。32年の闘いは「国鉄改革の真実」をめぐり、もう一度、ここ一番の勝負に入るのです。
 2015年最高裁決定によって、不採用基準の策定が不当労働行為であることを法的に確定させました。それに留まらず不採用基準の策定を指示したのがJR設立委員長の斎藤英四郎であり、基準を最終的に決定したのがJR設立委員会であることを私たちは突き止めたのです。
 「JRに法的責任なし」を完全に突き破り、ついに不当解雇の法的責任がJRにあることを満天下に明らかにしたのです。改めて国鉄分割・民営化の不当労働行為の責任を一から追及し、解雇撤回・JR採用を求める闘いを始めます。1047名闘争は誇張ではなく決定的な局面にあります。しかし千葉県労働委員会は、この決定的真実を闇に葬ろうとしているのです。
 1990年国鉄清算事業団による解雇から始まった1047名闘争は、全国各地の地方労働員会における救済命令、そして中央労働員会を経て東京地裁の1998年5・28判決、「JRに法的責任なし」とした2003年12・22最高裁判決など、大きな試練を越えて闘いは続きました。
 その後、闘う闘争団による鉄建公団(旧清算事業団)を被告とした訴訟が始まりました。動労千葉や全動労も同様の裁判を開始しました。これらを前後して、国鉄改革法と「JRに法的責任なし」の容認を迫る自民党などの2000年4党合意、激しい大会攻防を経て、国労の受諾、闘う闘争団への処分、02年国労5・27臨大闘争弾圧、さらには国労・全動労・動労千葉の再度の共闘となった1047連絡会とその後の4者4団体路線、そして2010年4月9日の政治和解。国鉄闘争の絞殺を狙った政治和解に対して、「国鉄闘争の火を消すな」を合い言葉に始まった国鉄闘争全国運動。
 30年余の国鉄1047名解雇撤回闘争の経過を考えれば、とても言葉を尽くすことができないほどの局面があります。あらゆる努力と全国の支援・連帯でかちとった決定的な地平です。私たちには、どんなことをしても「国鉄改革の真実」を社会的に暴き出し、JRの責任を追及し、闘いを継続・発展させる責務があります。
 日本における新自由主義の決定的な出発点である国鉄分割・民営化との闘いが32年の長期にわたって現在まで継続し、しかもこうした地平に到達した意義は決して小さくありません。今日の情勢に立ち向かう、これほど〝確実〟な武器はないと思います。もう一度、国鉄闘争の現局面とその意義を全国の人々に広く伝え、支援・連帯の結集をアピールしたいと思います。
 教育や医療、公共交通や水道、社会保障……あらゆる領域において新自由主義の破産・破局と、それゆえの劇的な攻撃が始まっています。いろんな意味で国鉄闘争にこだわって今日の情勢を見ることが何よりも情勢をとらえる力になるはずです。国鉄闘争を結集軸にしてあらゆる闘いの団結と連帯と呼びかけたいと思います。

●国鉄闘争の継続と発展を!

 今回、北海道の国鉄集会に参加する機会を得ました。4月の北海道知事選が焦点になっており、自民党候補は鈴木直道という人物で「攻めの廃線」を積極的にアピールし、原発容認・カジノ推進を公約にしています。
 他方で、本州と比較すれば、労働組合の存在は人々の日常の意識にあるように感じました。北海道の労働組合運動の現状に危機感を抱き、闘う意欲を持った人々にとって国鉄闘争の存在は大きなものがあります。国鉄闘争の旗を守ってきた意義は大きいと感じました。全国的にも同じ状況にあると思います。
 そのためにも国鉄1047名解雇撤回闘争それ自身の継続と発展は、すべての土台となります。4月12日千葉県労働委員会をめぐる第2回行政訴訟への大結集を訴えます。新たな運動の展開や宣伝を模索し、最高裁10万人署名運動を超えるような闘いを展開したいと考えています。全国からの意見や議論もお願いしたいと思います。

国鉄を先頭に職場攻防に勝利を!

 JRの職場において、動労千葉と動労総連合は、JRと東労組の結託体制の崩壊、そして全面的な攻撃の開始という、第3の分割・民営化ともいえる大攻撃に立ち向かっています。JR体制=国鉄分割・民営化体制と闘って団結を守り抜いてきた意味と意義が、改めて大きな力になるときがきました。反合理化・運転保安闘争の新たな発展こそが組織拡大の力です。
 また昨夏から始まった関西地区生コン支部への弾圧は、産業別組織として画期的な労働組合運動に対して、日常的な現場活動やストライキを威力業務妨害とし、現場にいない組合役員も逮捕する共謀罪型の労働組合弾圧です。しかし、関生支部の総決起の反撃が始まっています。数々の大弾圧を打ち破って発展してきた歴史を持つ関生支部は、必ず労働運動の新たな可能性を切り開きます。
 すべての産別と職場においてこうした攻撃に立ち向かうことができるか否か。ここにこそ労働運動再生の糸口があります。
 公設民営化の小中一貫校や学力テストによる人事評価など、大阪では教育労働運動への大攻撃が始まっています。東京23区マイナス人勧攻撃や会計年度任用職員、自治体戦略2040構想など、自治体労働運動への大攻撃も本格化しています。
 こうした攻撃に職場の労働者の団結で立ち向かうことが何よりも展望を切り開きます。国鉄闘争を先頭に労働運動の再生と変革を進めることが核心です。

●陣形の広がりと新たな方針

 集会には、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんが、改憲攻撃との闘いでもあると提起し、天皇即位と対決して5・1メーデーに立とうと訴えました。内房線と地域を守る会の代表や、「平和教育」つぶしと闘う教育労働者の連帯のあいさつは、新たな闘いの広がりを印象づけました。
 動労千葉の田中康宏委員長は国鉄闘争について「改憲が具体的に政治日程に上る中で、連合結成30年の今年を、労働運動を甦らせる新たな出発点に」と訴えました。そして全国で「非正規職だけの社会を作らせない!」というキャンペーン方針を打ち出しました。動労千葉や動労水戸、動労総連合の発言は、3月ダイ改などをめぐり新たな闘いの開始を予感させました。
 最後に、呼びかけ人の花輪不二男さんが「1047名の皆さんが1人でも残っ
て闘っていく限り、私は支援を続ける」と訴えて、団結ガンバローで締めくくりました。