戦後最大の労働政策転換と対決 国鉄闘争全国運動6・9集会へ

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0351号03/01)(2019/06/01)

戦後最大の労働政策転換と対決 国鉄闘争全国運動6・9集会へ

国鉄闘争を軸にあらゆる闘いの結集を!

上野公園野外ステージに大結集を 6月9日(日)12時開場、13時開会
 6・9全国集会に向けて4月に開催された国鉄闘争全国運動の呼びかけ人会議での発言を紹介します。(文責・編集局)

●葉山岳夫さん (動労千葉弁護団 団長)

 千葉県労働委員会の問題は現在、千葉地裁で行政訴訟となっている。不採用基準の策定は不当労働行為であるという判決が15年6月に確定し、これに基づくJR東への団体交渉の申し入れをめぐり去年5月に千葉県労働委員会に申し立てを行った。
 JR東日本は本件には関係がないと主張して欠席している。村上公益委員は「最高裁判決と違った命令を出すことはできない」と初っ端に切り出した。
 03年の最高裁判決は〈国鉄とJRは別の会社である〉として〈国鉄当時の不当労働行為はJR東日本には責任が及ばない〉と切り捨てた。しかしその判決でさえ、〈設立委員会が不当労働行為を働いた場合は別である〉と明記されている。まさに本件はこれにあたる。
 JR設立委員長の斎藤が葛西や井手と共謀して不採用基準を策定し、設立委員会の総会の場でこれを決議した。JR設立委員会が不当労働行為を行ったことは明らかだ。
 しかし村上公益委員は「審問を行う必要はない」と言ったため忌避を申し立てた。それを労働委員会が却下をした。独立行政機関である労働委員会が行った不当処分であり、その取り消しを求めて千葉地裁に行政訴訟を提起した。
 村上公益委員による打ち切りは、規則のどこにもそんな権限はない。法律にないことを権限があると称して審理を打ち切った。千葉県労働委員会が十分な審議を行わない不利益が起きたわけで審査を元に戻して改めて千葉県労働委員会でやることを要求する。断固として葛西らの証人調べをかちとる。正義の闘いです。労働運動の一環として弁護団も共に闘っていきたい。

●伊藤晃さん (日本近代史研究者)

 労働者の誇りを崩そうとするのが「働き方改革」。労働者の組織性をつぶすことが重要な攻撃になっている。労働者の生活や人生の見通し、そして労働者の誇りをつぶす。JR東日本の乗務員の問題も、これまでの労働関係がすべてつぶれる中でいろんな問題が起きる。
 これが進行した場合には意気阻喪が起きることがある。そうならないためにどうしたらよいのか。労働者を励まし続けることです。動労千葉の組合員だけではなくてJRの職場のすべての労働者に対して励まし続け、闘う展望を示し続ける。
 AIの問題、人間がいなくても世の中が動くのだというような考え方ですよね。これに対して労働者の誇りを社会的に訴えていく。どう反論したらよいかわからないところもある。今度のJR東日本の攻撃にしても、技術進歩だと言われれば一般の労働者は簡単に反論できない。
しかし、動労千葉には、反合理化・運転保安闘争でこの問題に対する論理的な準備はある。

●入江史郎さん(スタンダードバキューム石油自主労働組合中央執行委員長)

 国鉄闘争をいかに全体のものにできるか。国鉄分割・民営化から30年以上経つ。われわれは
「国鉄」の名称を捨てないけれども、現在JRで働く労働者、あるいは利用してる人を含めてみんなその当事者という感覚をどう作っていくのか。国鉄闘争を基軸に戦略的にいろいろ連携しながらやっていけるか。
 第一級の闘争だと思うのですが、われわれの中でもまだまだ認識不足というか得心を得てない。もっと身近に見えるような闘いをしていく作業が必要。全国的な宣伝も必要だ。
 白石判決(2012年6月)が出たとき、私は「よく不当労働行為を認めたな」と思った。明らかに国労の判決と矛盾している。逆に言うとわれわれをなめていた面もある。でもここまできた。これを日本の労働者全体のものに共有していく中で次の展望も出てくる。
 「働き方改革」も本質的にはイデオロギー問題という面も大きい。それに抵抗するイデオロギーが脆弱で、対決軸が見えない。それが出せれば労働者がもっと寄ってくる。そこが宿題だ。闘いの中でそういうことが作られてくる。

●金元重さん(千葉商科大学教授)

 韓国の状況と対比しながら考えると、JR東の今度の攻撃に対しては具体的に闘いが形成されていくと思いますが、日本の労働運動が直面している問題については、「働き方改革」に対しても労働組合の方であまり批判とか反対運動が形成されていない。
 韓国ではムンジェイン政権のもとで、経営者団体が労働組合法と派遣法の改悪を要求し、「現
行の労働組合法は対立的な労使関係、硬直的な労使関係を招く。投資と雇用を阻害している」と
言い出している。
 民主労総は、団体交渉権を無力化し、団結権破壊を超えて労組破壊を正当化する「スーパー労組破壊法」と呼んでいる。しかし資本側も韓国資本主義が生き残るためにはこのままではダメだと。韓国の階級闘争がかくも赤裸々に現れてきている。
 資本側からの反撃を踏まえ、韓国の労働者は闘うしかないと階級闘争の前線がはっきり見える。
 翻ってわが日本はどうだろうか。危機感が足りない状況で労働組合の存在理由を問われるような状況になっている印象は否めない。
 JRの攻撃にどう立ち向かうかの議論は当然していかなければならない。全港湾のストなど多少見えるけれども、間口を広げてどう全国集会を呼びかけられるか。国鉄闘争全国運動として考えなければならない。