11・3労働者集会へ全力を尽くして組織化しよう
11・3労働者集会へ全力を尽くして組織化しよう!
11・3労働者集会&改憲阻止!1万人行進の成功に向けて、都内で実行委員会を開催しました。動労千葉の田中康宏委員長と港合同の木下浩平執行委員、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長の発言を紹介します。
一番困難な職場での組織化が土台!
田中 康宏(動労千葉委員長)
▼関西生コン支部弾圧の現段階
9月冒頭に関生支部・港合同・動労千葉の3労組の会議を行ってこの場に臨んでいます。関生支部の武委員長、湯川副委員長が再逮捕されました。6度目、7度目の逮捕です。6年前の争議で和解した件です。和解金が恐喝だという。ここまで来ています。武洋一書記長は「この攻撃には絶対に負けることはできない」と強力に言っていました。
関生支部の組合員の多くは日々雇用の生コン運転手です。正規雇用並みの労働条件をかちとっている。でも弾圧が始まってから日々雇用の組合員が働く場が奪われている。
はじめは大阪だけだったが、いまは滋賀・奈良・京都でも働く場がない。
関生の事務所はハイアリングホール(組合管理の雇用事務所)の役割もあって事務所から仕事の采配を受けていた。逮捕された組合員は、保釈条件で事務所に立ち寄ってはいけないとされ食い扶持からも排除されている。正規の生コン支部の組合員の解雇も始まっている。
弾圧は新たな段階に入っています。労働組合であることそのものを否定しようとしている。「反社会集団だ」として労働組合の法人格も剥奪しようとしている。こういう攻撃と関生支部は闘っている。まさに非常事態下の11月です。
「このままの枠を守る」「できることをやるだけ」ではもはや通用しない。3労組で上部団体をまき込んで反弾圧の運動をしようと確認しました。簡単にはいかないが、われわれが踏み出したことは伝わっていく。ここから新しい歩みが始まると3労組で議論しています。つまり今回の11月集会は「単なる継続」ではないことを確認したい。
▼11・3集会を取り巻く情勢
おそらく10月4日に臨時国会が開かれます。防衛大臣に河野太郎外相が座った。秋の臨時国会で全面的に改憲審議に突き進む。これを僕ら運動をやる側が転換点にできなかったら次はありません。
安倍政権の今の政治支配はどうなっているのか。労働者・青年を徹底的に政治から疎外し、「無関心」化することで政治支配が成り立ってきた。でも改憲をすれば「政治のるつぼ」になることは不可避です。今の現状では韓国や香港のようになる。日本はもっとひどい現実がある。「政治のるつぼ」になれば、たちまち違ったものが始まる。
しかし、それは自然には起きるわけじゃない。僕らが怒りに火を着け一つに団結させていく努力をしなければならない。改憲に踏み出すということは、敵の一番のジレンマ、弱点なんです。僕は日本を香港の闘いのようにしたい。いや、絶対にしてやろうではありませんか。
その入り口は10月4日です。臨時国会の渦中での11・3集会です。菅官房長官が「日韓請求権協定は日本の国の基本路線。1ミリも絶対に譲れない」と言っていました。
安倍は戦争・改憲のためにやっている。これは誰にでもわかる。「かつてきた道だ。韓国と日本の労働者人民は友人だ」。こう訴えれば必ず通じる。退けないのは敵も同じ。
消費税増税など全部を転換点にしていきたい。
▼JR東日本で起きている情勢
関生支部弾圧とJRで起きていることは同じです。「労組なき社会」のモデルです。
東労組の『緑の風』は労働者代表制の法制化に言及している。「労働組合が存在しない社会を法律化する」ということです。
経団連の労働法規委員会の委員長はJR東日本前社長の冨田です。その冨田が首相官邸に行って労組つぶしを始めた。JRの労務政策は一企業のことではない。東労組の記事ですら「現実には一旦企業内に労働者代表組織が制度化されると、その企業内に労働組合が新たに結成される余地は極めて小さくなる」と書かれている。JRで起きていることは軽視できない。
JRは来年4月には、運転士・車掌の職名をなくすと言っている。運転士・車掌はJRで言えば正社員の象徴です。基本的に幹部社員以外は正社員はゼロになる。これは労組破壊と一体。
非正規職だけの社会。JRで言えば、本人の合意抜きにJRの労働者を子会社に突き落とす。これまで転籍は最低でも本人の合意が必要だった。でも同意がなくても解雇をする仕組みをつくろうとしています。
一番外注化が遅れていた車両検修部門も水平分業という計画が出されてきた。この計画によるとJR本体に残るのは「規定等の見直し」「検査計画」「品質保証」「将来計画策定」「検査業務(出場検査)」だけになる。
現場の労働は一切残らない。工場から現場に出す時の検査はやる。でも工場の中は全部、外注化にする。こういう形ですべて外注化に突き落としていく。労働者代表制度、労組のない社会、こういうことが「働き方改革」の本質です。
▼労働組合のない社会とは
日本の労働運動はいま岐路に立っている。かつてと形は違っているが現代の産業報国会化、つまり労働組合が禁止された社会ということです。
労働組合は、民主的社会になるための絶対の構成要素です。労働組合がつぶされた民主的社会はありえません。
憲法28条で労働3権、団結権・団体交渉権・団体行動権(スト権)はどういう形で保障されているか。「争議は生産を阻害する行為」と法律で書いてある。でも、労働組合が生産を阻害しても民事罰・刑事罰を受けない。これが労働組合が労働組合として存在する最大・唯一の根拠だった。
これが「団体交渉をやったら恐喝」「争議をやったら威力業務妨害」と言われれば、労働組合が存在する余地がない。これがまさにいま起きています。
▼入管政策と対決を
連日、安倍政権は、中国や北朝鮮を口を極めて批判します。これに対して「日本こそ世界最悪の人権破壊国家」というキャンペーンを始めたい。外国人記者クラブに行って「こんな人権を蹂躙している国家は世界で日本だけだ」と知らしめたい。
外国人導入政策は、今後、日本の労働政策の根幹になる。これはいずれ日本の労働者自身の大決起に必ずつながっていく。
▼猛然と組織化を
猛然と組織化を始めよう。基本は一番困難な職場で組織していくこと。これが一切の土台。
そして関生・改憲・国鉄……僕らの訴えを広く、全力を尽くして訴えよう。関生弾圧粉砕、広島100人声明と連帯するビラ、改憲・臨時国会と対決するビラ、非正規職だけの社会にさせてはならないと訴える。青年・学生、医療、郵政……産別ごとの独自の課題を掲げた11・3集会のビラをつくり、刺激しあって良い宣伝物をつくろう。
各地域・産別、運動を担う戦線ごとの政策が必要です。現実の実践、闘いに踏み出して労働者を運動の中で組織する。自由闊達に突っ込んで議論し、実践していきたい。
9・22水戸全国集会に全力で結集をお願いしたい。被曝労働拒否の動労水戸の闘いと3・11以来の闘いの広がりでもう一度壁を打ち破っていきたい。
東京で10月14日に関生集会を開催したい。関生弾圧に時代の危機感をもっている人は膨大にいます。9・22―10・14を爆発させ、11・3集会にのぼりつめていきたい。
国際連帯も全力で成功させたい。各地区でぜひ若い人を募って訪韓闘争を成功させたい。10月4日が国会開会日になると思います。国会前に結集して、審議・発議をゆるさない声をあげたい。
これまでとまったく違う情勢の中での今年の11・3労働者集会です。関生支部に対して9月3日、3
関生弾圧へ怒りを新たに!
木下 浩平(港合同執行委員)
人の保釈と同時に、委員長の武さん、副委員長の湯川さんに対して再逮捕が起きています。すさまじい弾圧が繰り返し執拗なまで広がっています。私たちは怒りを新たにしないといけない。
先日、関生支部・動労千葉・港合同の3労組で会議をもちました。武洋一書記長は仁王立ちし、「今こたえられるものに全部こたえる」と言っていました。力強い決意を感じました。
この間、ブロック長だった組合員が裏切って向こう側の証人として出てきた初の裁判がありました。ここでは、やれ「ビラの点検を受けた」だの、「コンプラで嫌がらせ行為をやるんだと確認した」とか、あることないことを言って、向こう側の意を汲んでとことん裏切る姿を見ました。しかし一方で、絶えず新しい人が出てきて、一緒に闘う青年も出てきています。
また、公然化した組合員が、子どもを保育所に預けたいと「就労証明をくれ」と言ったら出さないとか、「出せ」と抗議したら逮捕される。こんなデタラメなことがどうして許せるのか? たんに関生支部だけにかけられた弾圧ではない。労働組合として当たり前に貫くことが、これほどの弾圧を受ける覚悟がいるという時代です。
僕らも、こうした最前線にいる関生支部を守り抜き、労働組合としての裾野を広げる。こうしたことを誓い合うような場に11・3をしたい。
港合同も、労働組合として団結して勝つという闘いをやっていきたい。
改憲情勢下で明るく堂々と闘おう
吉本 伸幸(鈴コン分会書記長)
10月14日に東京で関生弾圧を許さない集会をやります(ビラは6頁参照)。俺らの枠を超えて盛大にやりたい。関生弾圧は、黙っていたら生コン業界だけじゃなくて、運送も医療も教育も、全部ものを言えなくなってつぶされるのは目に見えている。こんなことは許さない。
一緒に関生弾圧を許さないでやろうよって声をかけていくことが、11月3日の1万人結集につながると思います。全力でやりたい。
もう一つ、毎月1回、浮間舟渡の駅前で街宣をやってます。関生弾圧許さないぞ、われわれ鈴コンも闘うから地域のみんな闘おうよって。
今回、建設の派遣で来ている30代の若者がビラを受け取って、読んで、11・3のチケットも買った。日雇いのその日ぐらしの苦しい人です。
若い人たちで、労働組合が闘うって知っている人はいないですよ。「労働組合ってなんだ?」って。でも改憲の情勢なんで、ものを言えなくなっていく感覚ってみんなうすうす感じている。
俺は、労働者は明るく楽しく、そして堂々と闘うんだって、みんなと一緒にやっていきたい。
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関西生コン支部弾圧粉砕! 国鉄1047名解雇撤回!改憲発議絶対許すな! 非正規職だけの社会にさせない!
闘う労働組合の全国ネットワークを!
11・3全国労働者総決起集会/
改憲阻止!1万人行進
●日時 11月3日(日)正午から デモ出発15時15分
●場所 東京・日比谷野外音楽堂
●呼びかけ団体
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
全国金属機械労働組合港合同
国鉄千葉動力車労働組合
国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動
改憲・戦争阻止!大行進