福島の怒りとともに安倍を倒そう!

2019年7月31日

月刊『労働運動』26頁(0287号06面01)(2014/02/01)

福島の怒りとともに安倍を倒そう!
 

 

(写真 すべての原発を止めよう! いわきデモ【2011年7月17日】)

 2・23 怒りのいわき行動へ
 NAZENいわき/いわき合同ユニオン書記長 西納岳史
 全国の労働者の皆さんに、2月23日にいわき市で開催する「2・23怒りのいわき行動」への結集を訴えます。
 3・11福島第一原発事故から3年を前に、福島をなきものにしていこうとする動きが強まっています。「アベノミクス」と「東京オリンピック」の裏で進行しているのは、原発事故の収束すらままならない現実と、子どもの甲状腺がんの多発が示すような放射能による健康被害の拡大、さらには放射性廃棄物の処分場を福島に押しつけ、核政策の延命のための「核のゴミ捨て場」にしようという動きも始まっています。
 まず何より訴えたいことは、福島の現実から目を逸らしたところに、真の「反原発」も原発のない社会の実現もあり得ないということです。
 福島第一原発の収束作業の現場は、まさに新自由主義の矛盾の極致といえます。汚染水が漏れ出している貯蔵タンクは、東電による「経費削減」「合理化」で溶接を省いてボルトで留めただけの仕様です。原発事故のさらなる破局を食い止めるための設備・資材、そして労働は、いかに下請け企業と労働者を買い叩いたかによって決まる入札制度によって運営されています。一切の矛盾の行きつく先こそ、原発労働者への被ばく労働の強制と使い捨ての現実です。線量計の警報器が鳴り響いても作業の続行が強いられ、作業指示は計画性・方向性を欠いて「上の指示通りにやれ」のルールのみ。配管接合のミスで汚染水が労働者に浴びせられ、重機や資材の落下・倒壊による労災事故は後を絶ちません。膨大な資金・税金がつぎ込まれる収束作業・除染作業は、今や東電とゼネコンを救済し肥え太らせる「マネーロンダリング」と化しています。

力ある労働運動の登場を

 怒りの声は福島の地に満ちています。いわき市は2万人の原発事故避難者が今も生活し、原発・除染作業の労働者の生活拠点となっている街です。街に出れば多くの労働者・市民の怒りと結びつくことができます。第2に訴えたいことは、今こそ力ある労働運動、福島の怒りと結合する反原発闘争が求められているということです。
 私たちは2011年の冬に開設された動労水戸平支部事務所を拠点として、2013年2月23日、地域に根差した労働者の結集軸を目指すべく、合同労組「いわき合同ユニオン」を結成しました。1年間の活動の中で、労働相談の多くは原発事故や除染作業と関係の深いものでした。昨年夏には除染労働のピンハネされた賃金を全額取り戻す争議に勝利し、原発直下の警戒区域で働く労働者が組合に結集しました。
原発・除染労働の現場実態は想像を絶するものがあります。それは同時に、怒りの声を糾合できる労働運動としての飛躍が切に突き付けられているということでもあります。地域にさらに根を張り、労働者の中に飛び込んで闘いを組織する力をつけるべく、組合員一同が奮闘しています。今年1月12日には、いわきの地でも新たに「NAZENいわき」を立ち上げ、いわきに生きるあらゆる人々と結びつく体制を構築しました。合同・一般労働組合全国協に結集して闘う2014年、いわき合同ユニオンは組合員一丸となってさらなる躍進と組織拡大を何としても勝ち取る決意です。

(写真 動労水戸が被曝車両【K544編成】再運用阻止のストライキ【2013年7月15日】)

動労水戸が被ばく労働拒否で闘う

 第三に訴えたいのは、国鉄決戦を軸に福島切り捨て攻撃と対決し、労働運動の復権を勝ち取ろうということです。
 放射能で汚染された列車K544をめぐり、「被ばく労働絶対反対」の路線を打ち立てた動労水戸は、今春、常磐線竜田延伸阻止決戦に打って出ます。
 JR東日本は、政府の進める「復興キャンペーン」に率先協力し、住民への帰還強制を進める先兵となっています。常磐線竜田駅(楢葉町)は原発から15キロ圏に位置し、とりわけ福島第一原発4号機の核燃料棒取り出し作業が行われている中での運転再開の動きは、鉄道労働者と利用者・住民の安全に対する無責任の極致に他なりません。
 JR水戸支社が企画する「ポケモントレイン」の阻止闘争はまさに竜田延伸阻止の帰趨を決する闘いです。この企画では、茨城・福島の子どもたちを無料で招待し、2月1日・2日に「ポケモントレイン」をいわき~広野間で運行するとしています。「復興支援」の名目で子どもや保護者を原発25キロ圏内にまで連れて行くというこの企画には、常磐線竜田延伸を目論む意図が貫かれているのです。原発事故の再発などの緊急時の対応について、JRがまったく考慮していないことも明らかとなりました。運転保安闘争として、同時に利用者・住民を守る闘いとして、労働組合としての責務ある闘いです。命をめぐる闘争に、妥協点はありません。奇しくも2月2日には「ふくしま共同診療所」の報告会が開催されます。労働者・住民の命と健康を守る闘いとして一体で勝利し抜く決意です。
 最後に、2・23いわきから3・11郡山へ!2014年こそ、安倍政権の新自由主義攻撃との決戦の年です。全国・全世界の仲間と福島の怒りがさらに結びついた時に、安倍政権を打ち倒すことは必ず可能です。今年前半の闘いの中で、福島に不抜の団結の拠点を打ち立てよう! 私たちはその最先頭で闘います。
 2月23日、いわきの地でお会いしましょう! 全国の仲間の皆さんの結集を訴えます。
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政府・東電の責任逃れ、常磐線竜田延伸、被ばく強制 もう許さない!

2/23怒りのいわき行動

日時:2月23日(日)14時開会
 *集会終了後デモ
会場:ラトブ6階(いわき駅南口徒歩1分)
呼びかけ:NAZENいわき

各地の活動0287

Posted by kc-master