特集 特集 今秋国鉄決戦へ!7・20動労千葉を支援する会総会報告 今秋、各地区国鉄集会開催へ

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0294号02/06)(2014/09/01)

特集 特集 今秋国鉄決戦へ!

7・20動労千葉を支援する会総会報告 今秋、各地区国鉄集会開催へ

(写真 7・20支援する会総会)

 私たちは7月20日、「動労千葉を支援する会定期全国総会」を開催し、7・1集団的自衛権行使容認の閣議決定を弾劾し、戦争国家化に向け社会のあり方を転換する攻撃に絶対反対で闘う労働運動の再建を決意しました。
 「労働運動を解体し、憲法を変え、戦争に向かう」ことを公言した中曽根の「戦後政治の総決算」(1985年の第102回国会における施政方針演説)攻撃を30年間阻止してきた闘いの中心軸は、国鉄闘争でした。国鉄闘争を継承・発展させる国鉄闘争全国運動こそ7・1情勢と対決し、ひっくり返す力を有していることを改めて確認しました。
 日本近代史研究者の伊藤晃さんは、連帯の挨拶で動労千葉の5・2ストライキに触れ、「外注化は、判断力を持つ一人ひとりの人間をその内側でバラバラにして、部分的能力にまで分解する。そして、労働者を外の力で動かされる無力な存在に作り変えてしまう」と話されました。
 5・2ストライキは動労千葉の新たな挑戦です。「この職場は俺たちが動かしている」という労働者の誇りを守り、外注元と外注先の労働者の分断を突き破り、職場の団結を創りだす闘いです。同時に、労働者が職場で培ってきた判断力を外注先の労働者と共に堅持し、安全崩壊を食い止める闘いです。
 外注化攻撃下の反合理化・安全闘争を代表するもう一つの闘いが、動労水戸の5・10に始まる常磐線竜田延伸阻止のストライキです。運転再開を「福島復興と安全のシンボル」に仕立て、福島を切り捨てる攻撃、乗務員・乗客に被曝を強制する安全破壊との対決です。労働組合の職場からの実力決起こそ、原発再稼働を阻止する力であり、全原発廃炉を実現する道筋であることを示しました。
 動労水戸の闘いは国労郡山工場支部の闘いに引き継がれています。職場討論の末、被曝車両の検修作業に防護マスクと保護具の着用を要求、実現しました。労働組合のあるべき姿を示す闘いは職場の団結を形成、10・1外注化に絶対反対で闘う源泉となっています。
 動労千葉を支援する会・新潟と地区の仲間は、討論と学習を基礎に昨年夏から新津車両製作所の子会社化反対の闘いを展開し、国労新潟県支部・地方本部の共催の3・10デモを実現、製作所労働者から拍手を受ける「予想もしなかった」情勢を切り開いています。
 以上、総会で提起された国鉄職場の主な闘いですが、これらの闘いはJR総体を巻き込む闘いに発展する必然性を内包しています。私たちは、1047名解雇撤回闘争の継続と発展に成功したと言い切ることができます。
 また総会での報告・討論の中から、国鉄闘争全国運動が10万筆署名運動を通して、産別と地域の労働運動に影響を拡大していることを確認することができました。資本・当局の雇い止め・解雇攻撃、そして資本・当局のパートナーに成り下がって闘いを抑圧する体制内労働運動に対する青年労働者の怒りは、団結と行動を激しく求めて逆巻いています。
▼10万筆署名と物販を地区全体の闘いとして取り組み、国鉄闘争を職場に渦巻く怒りを一つに束ねる位置に押し上げることができた。広島連帯ユニオンの拠点化と4大産別への展開を強化する。(広島)
▼10万筆署名運動は、戦後労働運動の限界を乗り越え、解雇撤回を貫く労働運動を復権させる闘いだ。三浦半島地区教職員組合の全分会の半数を上回る分会、高教組の40を超える分会から署名が寄せられた。(神奈川)
▼週1回の国鉄職場へのビラ(外注化阻止ニュース)入れが猛然たる物質力になり、職場で日常会話も交わせる関係をつくり出し、11月集会への結集も勝ち取った。(東京西部)
▼「国鉄闘争の火を消すな!」の訴えに応え、地区・国鉄闘争全国運動を立ち上げ、労組連準備会を存続させている。14春闘集会を主催し、地区労時代の国鉄闘争支援陣形を継承する労組を結集させ闘っている。(東京東部)
▼10万筆署名と物販を媒介に、拠点3労組を軸に鈴コンと連帯し新自由主義と対決する地区労建設を展望し闘っている。(東京北部)
▼10万筆署名の目標を半年で実現できた。郵政正規職に対する不当極まりない解雇攻撃を起爆剤として、拠点建設を通して国鉄闘争の新たな100万人支援陣形の形成を展望して闘っている。(東京三多摩)等々。
 私たちは、6・8全国集会において、27年間の国鉄闘争の決定的位置と、それを継承して闘う国鉄闘争全国運動が素晴らしい求心力を持って回り始めていること、国鉄闘争こそ情勢転換の推進力であると確認しました。
 続く7・20総会において、国鉄闘争全国運動の中軸に、各地区の動労千葉を支援する会が座り、奮闘していくことを誓いました。
 集団的自衛権行使容認の閣議決定以降、全国の高校3年生の自宅に自衛隊の採用説明会の案内が舞い込んでおり、千葉県柏市では市庁舎に「自衛官募集中」の垂れ幕が掲げられています。また8月3日には、防衛省が民間フェリーを輸送船に仕立て、民間船員を予備自衛官として徴用することを検討しているという衝撃的ニュースが暴露されました。
 しかし、20~30代の青年労働者の集団的自衛権行使に対する反対が急増し、69.7%(男性62.7%、女性76.8%)に達したことを報じています。(8月3日付共同通信世論調査)
 全世界で安全が崩壊し、労働者が虐殺され、事態の責任の全てが労働者に転嫁されています。労働法制は解体され、労働者の主体性・誇りは奪われようとしています。そして、改憲と戦争への突進が始まっています。
 「ふざけるんじゃない!」、全労働者の怒りが渦巻く今こそ、全国の職場から国鉄闘争の旗を高く掲げ、反合・安全闘争に立つ時です。
 私たちの方針は鮮明です。「動労千葉の闘いをあらゆる側面から支え」「戦闘的労働運動の全国陣形の構築を目指し」「物資販売を含む恒常的な支援運動を展開する」という「支援する会」運動の原点を踏まえ、階級的労働運動の再生に総力を傾注しましょう。以下の方針を全員で取り組むことを確認しました。
①最高裁署名10万筆を達成しましょう。
②呼びかけ人を組織し、「国鉄闘争全国運動」を全国各地に立ち上げていきましょう。
③今秋、全国で国鉄集会を組織しましょう。
④拠点建設を媒介として「支援する会」会員の爆発的な拡大を実現していきましょう。
⑤これらの総合された力で、国際連帯の旗の下、11月集会を戦争と民営化阻止の大闘争として勝ち取っていきましょう。
山本弘行(動労千葉を支援する会事務局長)

国鉄/JR,特集0294

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