教育労働者の訪米報告組合権力奪還を果たしたUTLAの仲間たち

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0294号03/03)(2014/09/01)

教育労働者の訪米報告

組合権力奪還を果たしたUTLAの仲間たち

組合権力奪還を果たしたUTLAの仲間たち
―― 訪米で左派新執行部との交流が実現 ――
小島 江里子 (動労千葉国際連帯委員会)
 今春に行われたロサンゼルス統一教組(UTLA)の役員選挙で、私たちと親交のあるアーリーン・イノウエさんやセシリー・マイアトクルズさんたちが組織するチーム、ユニオン・パワーが大勝利を収めました。ユニオン・パワーは、執行部役員の全議席を獲得し、8地区ある地区議長や委員会役員への立候補者全員が当選を果たし、組合権力を手中にしたのです。これは、「UTLAの歴史上でも初めての快挙」とアーリーンさんが語っていますが、前代未聞と言っても過言ではないすばらしい勝利でした。この知らせに胸躍らせ、教労部会の仲間と共に、サンフランシスコでのレーバーフェスタに参加した後、ロサンゼルスを訪問しました。協約締結交渉で当局と激しくぶつかっている超多忙な期間でしたが、私たちを大いに歓迎してくれました。
 UTLAは、全米第2位の巨大な教員労組で、最も戦闘的と言われてきた組合です。しかし、新自由主義の激しい民営化攻撃の中で、就任した委員長はことごとく公約とは裏腹の当局との妥協路線をとり、ランク&ファイルの組合員の声を遮断して、委員長権限をかざして組合運営を行ってきました。その結果、公立学校の民営化が強行され、激しい解雇攻撃の中で教師たちの多くの権利は奪われ、生徒は金儲けの道具に貶められてきたのです。
 ユニオン・パワーの仲間たちは、弱体化していく組合に絶望する組合員たちに、「活動的で組織力のある組合をつくろう」と呼びかけ、各地の学校へ出向いて行って討論し、説得して仲間を増やし、その仲間がまた新たに呼びかけて広げていくという、地道な闘いを1年以上も続けてきたそうです。その間には、民営化推進の巨大企業の資本家たちが、巨額な資金を費やしてユニオン・パワーつぶしに躍起となったと聞きました。
 しかし、公立学校を守り、子どもたちに有意義で価値ある教育を与えたいと考える教師たちは、教師としての地位を堅実にする組合活動が必要であり、執行部とランク&ファイルの組合員との連帯が不可欠であるという彼らの訴えに信頼を寄せたのです。
 私は、彼らの話を聞いていて、ユニオン・パワーが勝利した最も大きな勝因は「信頼」と「団結力」、そして「共通のビジョンの構築」にあると感じました。ばらばらになった組合員の心を一つにするには相当の努力が必要だったと思いますし、いろいろな方面から加えられる弾圧との闘いは苦闘の連続だったでしょう。けれども、それを乗り越えて「共通のビジョン」を示して賛同を得ることができたユニオン・パワーの仲間たちに深く感動し、大きな勇気をもらいました。
 彼らは、「やればできる」という自信と団結のすばらしさで次への進撃を開始しています。11月集会には、新執行部副委員長のセシリーさんが参加して、組合権力奪還を大いに語ってくれます。ぜひ期待してください。