動労総連合・新潟羽越線事故から10年、JRの責任をあいまいにしない!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0311号06/03)(2016/02/01)

動労総連合・新潟
羽越線事故から10年、JRの責任をあいまいにしない!

 5人死亡・33人負傷の羽越線事故から、10年目を迎えた昨年末、地方紙に遺族手記などが掲載され、今も続く悲しみの深さを伝えた。事故原因は、明らかにJRが国鉄分割・民営化で営利優先となり、庄内空港(山形県)との乗客の奪い合いをやっていたことにある。当時のJR社内報は、事故後にも庄内空港との競争を叫び、特急「いなほ」のスピードアップをあおっていた。この事実は、事故が現場の責任ではなく、一切はJR幹部の責任であることを明らかにしている。
 ところが事故から3年後の08年、国交省鉄道事故調査委員会は、原因を「突風」=自然災害という結論を出した。国は、国鉄分割・民営化の破綻が明らかになることを恐れた。JR幹部は一切の責任を逃れ、「責任組合」を自称する東労組幹部はこれを後追いしてきた。

●安全は口だけ、裏で競争をあおる

 私たちはこの10年、羽越線事故の責任をあいまいにさせないために集会やデモを積み重ねてきた。
 昨年12月23日、動労総連合・新潟と新潟地域一般労組、国鉄闘争全国運動・新潟は、JR新潟支社前で抗議行動を展開した。また、ゼネストを闘う民主労総との連帯を訴えた。
 12月25日、山形県庄内町での慰霊式で、JR東日本の冨田社長が「究極の安全をめざします」と述べた。しかし、この発言はまったくのペテンだ。
 なぜなら第一に、新潟支社は「庄内~東京間の所要時間の短縮」をあいかわらずあおっている。幹部クラスでも意思一致しており、口では安全と言いながら本音は金儲けだ。羽越線事故前と同じ姿勢であり、何の反省もしていない。これでは、いくら風速計を強化しても、安全を守ることはできない。

●外注化で安全も丸投げし、責任を押しつける

 第二に、「安全の崩壊」を招く外注化・非正規職化を推進しているからだ。「究極の安全」とは、08年から言い始めていたが、逆に「事故のアナウンスを聞かない日はない」と言われるくらいに事故が頻発している。それは、本にまでなって持ち上げられたCS(チャレンジ・セーフティ)運動も効果がないことも明らかにしている。冨田社長ら経営陣が「グループ企業との水平分業」と言って、外注化を進めてきたからに他ならない。外注化で何社もの下請け構造をつくり、安全も丸投げし、責任を押し付けているからだ。
 はっきりしていることは、資本主義社会では、経営者=資本家は利潤を拡大するために躍起となり、労働組合が闘って歯止めをかけないかぎり安全は守られない。
 まさに「闘いなくして安全なし」だ。私たちは、今後もこの責任をあいまいせず、外注化阻止・非正規職撤廃・被曝労働拒否の闘いを強めることをあらためて決意している。
 牧絵孝栄(動労総連合・新潟)