産別・戦線の闘い 第11回 教育労働者の闘い

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0336号07/02)(2018/03/01)

産別・戦線の闘い 第11回 教育労働者の闘い

★Jアラート訓練(戦争訓練)反対! 横須賀で街宣・デモ!

私たちの労働組合の実践をつくり出そう!

葛本 京子(三浦半島教職員組合)

 私たちはこの十数年、連合体制内指導部と対決し、徹底的に批判し、労働組合として闘いに立ち上がることを訴えて、教労部会の総力で組合権力戦を闘いぬいてきました。
 毎年の定期大会では私たちが執行部を圧倒し、降ろされかかった「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを取り戻した勝利もあります。今起きていることを組合員に知らせるのは、「教育労働者」という部会ニュースです。顔も名前も知らない組合員に声をかけられることも増えました。それでも、役員選挙では勝てない、権力は取れない、くやしいけれど体制内を弾劾しているだけでは勝負になりません。私たちは今回の役選で「組合指導部としてやるべきことをやる!」と決めました。
  職場の労働者の怒りと向き合い、職場分会に呼びかけ、組織し、それを地域にも拡大して仲間とともに街頭に登場することです。職場や地域の労働者と具体的に結びついていく中で、労働組合を甦(よみがえ)らせる団結と展望を生み出そうと話し合い、「Jアラート再生訓練反対!朝鮮侵略戦争をとめよう!教え子を再び戦場に送るな!1~3月横須賀連続デモ」を呼びかけ、基地の街横須賀から改憲・戦争阻止の闘いを始めました。

■Jアラートは「改憲・戦争体制」づくり

 神奈川県は1月31日、Jアラート再生訓練を県下全域で実施し、横須賀市をはじめ基地を抱える4都市(三沢・岩国・佐世保)では「北朝鮮のミサイルに備えた図上訓練」が行われています。神奈川労組交流センターは26日、県、横須賀市に対しJアラート訓練中止の申し入れをしました。
 訓練の狙いは、国民(市民)の意識を高め「戦時体制」をつくるということ、とりわけ教育労働者を通して、子どもたちに「非常時」を口実に排外主義を煽り、従順な精神を植えつけるという、まさに「改憲と戦争体制」づくりそのものです。
 横須賀市教委は、市立学校に訓練参加を要請する文書を出しました。組合からは、方針や情報すら一切示されない中、三浦半島内でJアラートに対応した訓練はほぼ行われていません。
 校長からの圧力をはね返した分会もありました。しかしこれで終わりではなく、3月14日には内閣府主導の訓練が計画され、文科省はJアラート訓練を含めた手引書を現場におろすとしています。
 東京のある区では、教育課程に「Jアラート訓練を年1回以上設定する」ことが現場に通知されています。攻撃が全国で本格化するのはこれから、職場での攻防は今からが始まりです。

■「1・27」でホップ!

 1月27日、横須賀中央駅前の街宣で、「Jアラート発動訓練反対」を全面的に打ち出して部会会員が交代でマイクを握りました。「戦争・改憲反対!」「Jアラート訓練で子どもたちは守れません!」「戦争をあおっているのはトランプと安倍です」「一緒にデモをしましょう」と、代わる代わる話すことで通行人の注目を集め、耳を傾けてもらえます。
 かつては三教組でも、事務職員・栄養職員の国庫負担制度適用除外攻撃に反対する駅頭情宣を行ったり、米艦船の母港化反対の行動を分会ごとに近くの駅で取り組んだり、現場の組合員が駅でアピールし、署名を集めました。事務職員部の組合員は、「みんながやっている」勢いで、ドキドキしながらも全員がマイクを握りました。これが当たり前の労働組合であり、労働者の団結です。
 一回目の街宣・デモ(飛び入り参加あり)を終え、その後の職場交流会では、Jアラート訓練をめぐる状況の共有や行動の反省点・改善点を出し合い、次回「2・17」へと重要なスタートを切りました。

■「2・17」でステップ!

 2月行動は、安倍・トランプ人形も登場し、街宣・デモは圧倒的注目を浴びました。多くの人が、笑顔やびっくりした顔で見ていきます。時には悪罵(あくば)を投げつける人もいましたが、それだけデモが市民の目を引く力強いものだったからです。
 横須賀にはアメリカ人(兵士や家族、軍関係者)が山ほど歩いていますが、安倍・トランプ人形、横断幕、ボードなどを写メに撮ったり、自分から手を出してビラを受け取る人もたくさん現れました。これまでなかったことです。
 また、1月の反省から沿道でのビラまきにも取り組みました。駅前よりだんぜん受け取りがよかったようです。偶然ですが、デモの途中のビルで開かれていた自民党横須賀支部の新春のつどいを直撃する闘いとなりました。
 いろいろ考え工夫して、準備は大変だけれどなんだかみんな楽しくなってきました。団結して闘う〝楽しさ〟、「改憲・戦争反対」を明るく闘うことを地域の労働者に、特に三教組の青年たちにもっともっと広げたい!
 私たちの新たな闘いを星野文昭さんにも知らせたいと思い、デモ写真をハガキにプリントして送りました☆(徳島刑務所、墨塗りなんてしてないでしょうね!?)

■「改憲・戦争反対の声を横須賀から!3・18集会」へジャンプ!

 「2・17」行動の後、「改憲・戦争阻止大行進」横須賀実行委員会を立ち上げました。賛同人も広がり、いよいよ3月行動です。「3・18」には弁護士の高山俊吉さんの講演「9条改憲を許してはならない」、さらに地元横須賀で原子力空母の反対運動を牽引(けんいん)している呉東正彦弁護士から、「横須賀から見える朝鮮戦争」として特別報告をしていただきます。
 1月、2月と大成功したけれど、結集としてはまだまだです。横須賀で三桁のデモを実現したい、とりわけ三教組の青年たちに参加してほしい。ビラを受け取った青年が「どんなことやるんですかぁ?」と興味津々に聞いてきました。「駅前でマイクでしゃべって汐入まで鳴り物入りでデモするんだよ!」と答えたら、「すっご~い」と感激してくれました。役員選挙と一体でどんどん青年組合員に分け入って、組織!組織!組織!「予断と偏見」を投げ捨て組織化に邁進(まいしん)していきたいと思います。
 3月18日、みなさんもぜひ横須賀に集まってください。「改憲・戦争反対!」の声を「基地の街」横須賀に轟(とどろ)かせましょう! 共に闘いましょう

教労,記事0336

Posted by kc-master