『国鉄分割・民営化と闘って30年』を読んで 国鉄闘争全国運動の結成と闘いが大きな力

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0343号11/01)(2018/10/01)

『国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして』を読んで
国鉄闘争全国運動の結成とその後の闘いが大きな力!

―「第5章 国鉄闘争の火を消すな!―国鉄闘争の新たな運動」を読んで ―

羽廣 憲(動労総連合・九州委員長)

 国鉄闘争全国運動事務局の白井徹哉さんが執筆された5章を何度も読み返して、国鉄分割・民営化の激しさと4・9政治和解時への怒りが思い起こされました。
 九州から北海道まで、地方の生活に密着していた国鉄が存在していたことからすれば、民営化後32年、「民営化は間違いであり悪である」ことは誰の目にも明らかだと思います。
 2010年「4・9政治和解」が出されたのは民主党政権であり、和解ではない内容を承認し、前原国交大臣(当時)宛ての誓約書に署名捺印するだけで和解金を渡すという「和解」でした。「金を出してやるから消えていなくなれ」と言わんばかりの内容に、「本当に、こいつら絶対に許さん!」と更なる闘志を燃やしました。しかし、その後の解雇撤回裁判の継続、その他様々なことを始めるにしてもなかなか具体的なものになりませんでした。
 その時に国鉄闘争全国運動が立ち上げられることになり、また多くの呼びかけ人陣形が形成されて、闘いを継続する勇気と元気を頂きました。その時の感激は、未だ忘れることなく、現在も必死に頑張っています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争において一番衝撃的だったのは、「採用基準」が適用されて不採用になったと思っていましたが、本州3社は「不採用基準」が1987年2月16日直前に適用されていたことが明らかになったことです。本州3社は欠員状態で、不採用者ゼロになるはずにもかかわらず不採用者が作り出されたことが明らかになったのです。
 動労千葉の鉄建公団訴訟一審東京地裁白石裁判長の判決は、「動労千葉組合員をJR東日本の採用候補者名簿に記載しなかったことは不法行為」と、国鉄の不当労働行為を認定しながら、「原告らが労働能力自体を喪失したわけではない」「再就職するのに相当と考えられる合理的期間の賃金相当額のみを認めるのが相当」という訳の解らない言辞を弄して、解雇撤回を認めませんでした。絶対に許されることではありません。
 さらに、二審の難波裁判長判決は「採用候補者名簿から排除してJR不採用としたことは不当労働行為」と認定しながら、「JRには採用の自由がある」としたことにはびっくりしました。不当労働行為が認定されている以上、その責任はJRが負うべきものです。国鉄改革法は、JRと国鉄は関係ないとするために作った法律であり、難波判決は国鉄改革法の破綻を明らかにしたのです。
 国鉄闘争を通して作り出した労働者の団結形態である闘う労働組合の存在は重要です。資本と闘うことこそが自分と仲間を守る方法です。
 動労千葉の闘いの歴史は労働者としての誇りそのものです。もっともっと多くの怒れる労働者とつながり、改憲と戦争に反対する多くの労働組合と団結して進もうと思っています。