労働者は一つ、敵も一つ◆№40 現代・キア自動車非正規職支会が元請けとの直接交渉勝ち取る

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0344号21/01)(2018/11/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№40
現代・キア自動車非正規職支会が元請けとの直接交渉勝ち取る

 金属労組の現代・キア自動車非正規職支会が、正規職転換のために元請けの現代・キア車資本と直交渉を行うことになった。雇用労働部は、元請けに直接雇用命令を下す計画だ。現代・キア車非正規職支会は、雇用労働部とのこのような内容の仲裁案に合意して、ろう城18日、断食16日目の10月7日ろう城を解除した。現代・キア車非正規職支会は「法的利害当事者と直接利害当事者の現代・キア車会社側と、正規職支部、非正規職支会等は対等な地位で交渉するが、必要時には事案に従い、現代・キア車会社側と非正規職支会間の直接交渉を実施する」という内容で合意した。交渉は可能な限り1週間内に始めることとした。
 雇用労働部(大韓民国の国家行政機関。日本の厚生労働省の労働関係に相当)は、この日、雇用労働行政改革委員会の勧告事項と法院判決に従う当事者確定のための調査を土台に、「元請けの現代・キア車資本に、直接雇用命令を下す計画だ」と明らかにした。
 現代・キア車非正規職支会は、10月7日ソウル中区ソウル地方雇用労働庁ろう城場で記者会見を開いて、「現代キア車非正規職―労働部不法派遣合意妥結の立場」を発表した。支会は「14年という長い歳月の末に、現代・キア車元請けと直接交渉を成し遂げた」として「不法派遣問題は今、正しい道に入らなければならない」と明らかにした。
 支会は「現代・キア車は大法院判決以後、選別採用と勤続不認定、強制転籍等の特別合意をとおして不法派遣を隠してきた」と糾弾した。支会は「現代・キア車元請けは直接交渉をとおして誤った過去を正さなければならない」と要求した。支会はムンジェイン政府と検察、司法部に向けて「不法派遣だという判決を受けても社内下請けを使用し続けるチョンモングとチョンイソン等のすべての事業主を強力に処罰して、派遣法と期間制法を廃棄せよ」と要求した。
 キムホギュ金属労組委員長は激励詞で「非正規職労働者自らが闘争して、直接交渉を勝ち取った。我々民主労総の成果だ。金属労組は、今年を不法派遣の終わりにさせて共に生きようというスローガンを実践する」と祝った。
 キムホギュ委員長は「現代・キア車資本はまだ『2013年特別採用合意で、直接雇用に関して再論する余地が無い』という態度を示している。現代車グループは、直接交渉仲裁案履行に対する意志を明らかにしなければならない」と要求した。
 キムスソク・キア車非正規職支会長は、記者会見の始めに「14年ぶりに労働部仲裁をとおして、現代・キア車元請けが実際の使用者であることを認定して交渉に出てくることにした。労働部は直接雇用命令を出すことにした。労働部が自分の役割をちゃんと尽くすのか見守り続ける」と述べた。キムスソク支会長は「この間、不法派遣庇護を超えて幇助(ほうじょ)して来た検察に、共同正犯責任を問う」と明らかにした。
 (写真は、現代・キア車資本と直接交渉等の労働部仲裁案合意内容を発表する記者会見)
 漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)