関西のたたかいの中から こども園・小中学校の統廃合に反対交流集会

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0346号09/01)(2019/01/01)

関西のたたかいの中から!
こども園・小中学校の統廃合に反対する交流集会に120人が結集

(写真 こども園・小中学校の統廃合反対集会に120人が結集)

豊中で始まっている「こども園廃止」攻撃は労働組合つぶし攻撃だ!

 11月23日、大阪の豊中市立労働会館で、保育労働者の会、保護者の会、住民の会が主催する「こども園・小中学校の統廃合に反対する交流集会」に120人が集まりました。集会開始が近づくと、子ども連れの保護者や地域の住民が次々かけつけ、集めた統廃合反対署名を回収箱に入れていきました。保育室は子どもたちで満杯になりました。
 集会は、保育労働者、保護者、住民が思いのたけを語り、熱い集会となりました。大阪市職の青年や泉佐野住民の会からも発言があり、「豊中で起こっているこども園廃止攻撃は、全国で始まっている安倍政権による戦争・改憲のための労働組合つぶし・団結破壊の攻撃だ」と集会参加者みんなが確信しました。

3つの組織を軸に組織化した

 どのようにして11・23集会を準備したのか。まず「前回のように保育士だけでやるのはあかん。保護者も地域もまきこんで、大きい力関係をつくって、豊中市と対決していけるようなものにしたい」と考えました。「集会実行委員会をつくったらどうか」という意見もあったけれども、「単なる実行委員会をつくるだけでは党派闘争に勝てない。核となる部分を組織する」という観点から、保育労働者の会、保護者の会、住民の会の3つの組織を軸に組織化を進めました。
 ①保育労働者の会(「こども園の民営化を許さない会」)は2009年の道州制反対集会と保育事故処分反対闘争を契機に会を作りました。月に1回例会を開いてニュースを発行して、全職場に配っています。
 ②保護者の会は、今回のこども園廃止の計画がわかった段階で、中心的な保護者に声をかけて組織しました。
 2004年の前回の保育所民営化のときの教訓から二度と同じ轍を踏まない、絶対に日本共産党に先を越されないと構えて組織しました。2004年の時、保育労働者は保育労働者だけで反対しました。共産党が保護者を組織しました。共産党の方針は民営化絶対反対ではなく「どういう民営化がいいのか。良い民営化ならいい」というのが彼らの立場です。保護者の運動も途中で計画を受け入れ、3月の引き継ぎが迫り、保育労働者と保護者がぶつかる状況になり、押し切られました。
 今回、保育労働者と保護者が一体となって、絶対反対で闘う陣形をつくれました。これが決定的だったのです。保護者はLINEを使って、一気にまわりを組織化しました。
 ③住民の会は、10月27日に結成しました。婦民新聞1万部と11・23集会チラシの1万7千枚配布とスーパー前街宣・署名活動によって出会った人たちの中から、中心となるリーダーが次々と生まれてきました。
 公民館のお風呂の廃止に反対する人や元水道労働者など高齢者のメンバーは、11・23集会チラシで暴いた「小中学校とこども園がなくなったら、こどもが住めない町になる。そんな地域に人が寄ってくるのか。庄内地域をつぶすな」という中身に共感して集まりました。
 障がい者の作業所で働くメンバーは、婦民新聞で詳しく展開した「仲間づくりの保育」に共感して、わざわざビラの連絡先になっていた深町さんの家まで訪ねてきました。
住民の会の組織化ではっきりしたのは、きっかけは「こども園の廃止」であっても、軸となる労働組合・労働者の闘いがあれば、安倍政権の戦争と改憲、民営化と地域破壊の政治に我慢ならないという怒りが一気に集まるということです。

「労働運動と保育は一体」の保育論

 そして、集会の組織化にとって、関西で3度にわたって開催した保育集会で議論し深化した保育論が決定的でした。「労働運動と保育は一体」という保育論を「労働組合・労働運動によって、仲間づくりの保育は、保育所の中だけなくて、社会を変えていく力になる」というところまで深化させました。
 「こども園の民営化を許さない会」の深町さんは、集会で「なぜ公立保育所が必要なのか」を、次のように提起しました。
「公立では何よりも戦争や差別に反対して、仲間づくりを大事にする保育をやってきました。それは労働組合とまったくで同じ中身でやってきました。 公立では、上から『こういうふうにしろ』と命令されて保育をやるというあり方はない。保育士同士が話し合って、団結して計画して、一緒に運営するのが、今の公立の保育の在り方です」「保育所では『仲間やね』と言っているけど、学校に行ったら競争、試験があって、就職できるかどうか分からへん。一生非正規、派遣。いつでも首切られる。『そんな社会って本当はおかしい。この社会を変えていこう』という子どもたちを、私たちは保育所でつくってきている。今の社会を変えられる力を子どもたちにつけていると思います」
この「社会を変える保育」論は、保育論をさらに深化させる中身です。保育労働と労働運動が一体であり、「戦争・差別を許さず社会を変えるのが労働組合の役割である」とはっきりさせることで、「社会を変える保育」論へと深化させるこができました。
 この論に、保育労働者や保護者や住民が獲得されました。労働者階級全体の利害に立った広い視野・世界観からこども園つぶしを戦争・改憲攻撃と一体の攻撃としてとらえ、立ち上がろうとしています。
 大阪・豊中では、同時に星野文昭さん奪還の絵画展やNAZEN集会を開催し、地域全体の政治地図をつかみ、地域全体を獲得する闘いに入りました。「改憲・戦争阻止!大行進」運動をともに発展させましょう。