地平線 10・4臨時国会開会闘争ー改憲阻止へ決起
(写真 10・4国会前行動)
飯田 英貴(全国労組交流センター事務局長)
臨時国会開会日の10月4日、全国労働組合交流センターは全学連の仲間と共に国会前で改憲阻止の闘いに立ち上がりました。
安倍は所信表明演説で「令和の時代に、日本がどのような国を目指すのか。その理想を議論すべき場こそ憲法審査会」だと訴えました。さらに「憲法改正を党一丸となって力強く進めたい」と、自民党内に「憲法改正推進遊説・組織委員会」を新設し、「世論喚起」にむけた地方集会を組織しています。臨時国会での国民投票法改正案成立を突破口に、安倍政権は「2020年新憲法施行」に向かって必死になっています。
そのために安倍政権は、新天皇の代替わり儀式を使って首都を警察権力で制圧し、改憲・戦争反対の声を封じ込めようとしています。10月22日に行われた天皇の「即位礼正殿の儀」を前に都内数百カ所で車両検問を行い、首都高速道路、羽田空港周辺をはじめ大規模な交通規制をかけ、手荷物検査やデモ行進の規制も行いました。
かつて1940年、「皇紀2600年」の大祝賀運動のもと、労働運動が全部解散させられ、産業報国会が組織され、翌41年に太平洋戦争が始まりました。それに先だつ1925年には治安維持法が公布され、大規模争議やストライキなど闘いの勢いを増す労働運動に対し、天皇主権の国体を護持するために大弾圧が吹き荒れました。
いま、連帯労組関西地区生コン支部にかけられた弾圧は、この戦前の労働運動弾圧を思い起こさせるような大弾圧として仕掛けられています。ストライキや団体交渉を「威力業務妨害」や「恐喝」「強要」としてでっち上げ、組合員を逮捕・起訴する今回の弾圧は、労働組合の存在する余地を奪い、「労働組合のない社会」をつくろうとするものです。
改憲の動きと一体で韓国への排外主義があおられ、天皇の「祝賀」キャンペーンが大々的に行われ、労働組合には弾圧が襲いかかり、かつて日本が戦争に堕ちていった同じ歴史が繰りかえされようとしています。これらを絶対に許さず、改憲阻止の闘いを本格的につくり出さなければなりません。
闘いはこれからです。10月14日には東京において関西地区生コン支部への弾圧を許さない集会を開催し、彼らを支援し共に闘う広範な運動を組織しようと新たな闘いが始まりました。
また、台風19号によって68河川、125カ所で堤防が決壊し、死者80人、行方不明者11人(10月18日時点)という甚大な被害がもたらされたにもかかわらず、「まずまずに収まった」と言いはなった自民党二階俊博幹事長、その一方で百億円もの税金を投入して「即位の礼」が行われることなど断じて許されません。
私たちは怒りに燃え、全学連と共に銀座デモを闘いました。
「11・3全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人行進」は改憲阻止闘争の新たなスタートです。今秋臨時国会での改憲発議を絶対に許さず、戦争に突き進む安倍政権を倒しましょう。