都立病院独法化はとめられる!

2・21都立病院なくすな集会&錦糸町デモ (集会実行委員会)

 

コロナ対応の最前線、都立墨東病院がある錦糸町駅前のすみだ産業会館には、予想を大きく上回る人が駆けつけた。くり返し行ってきた錦糸町駅前での街宣・署名で出会った人。地域ビラを見てきた自治会の役員。ツイッターやインターネットの告知で知った人。いずれも「このコロナ下で都立病院の独法化なんてありえない」という怒りをもって参加している人たちだ。
集会は、医療・福祉労働者が先頭で担った。山田真医師は、都立小児病院つぶし反対運動、障害者運動の実践の豊かな教訓を説得力をもって語った。二度のストライキを打ち抜いた病院労組の委員長と書記長は「『医療は社会保障だ』を掲げて大きな反響があった。都立病院の労働者が『公的医療を守れ』と闘ったら社会を変えることができる」「看護師の日雇い派遣を厚労省が認めたことは重大、医療を金もうけの道具に変えてはならない」と強く訴えた。それと連帯してストライキを打ち抜いた一陽会労働組合をはじめ、東京各地の医療福祉労働者が発言した。さらに保健所の労働者は、極限的な労働強化に対し職場有志で要請書を出したことを報告し、日曜も出勤せざるをえない保健師の仲間からは「1994年制定の地域保健法で現場は一変した。12 ~13人いた医師が、いまは3人しかいなくなったところもある。公の意味を見失っている。それが保健所、保健センターの弱体化、都立病院の独立行政法人化に繋がっている」とメッセージが寄せられた。東交の労働者は「東京の公務員組合=都労連の解体を許してはならない」と、都労連としての闘いを訴えた。
錦糸町から亀戸までのデモでは、林立した「都立病院をつぶすな」のノボリ、「墨東病院を守れ」「小池知事は都立病院をなくすな」「女性差別の組織委は解散!オリンピックは中止だ、中止!」「オリンピックに医療従事者1万人、いますぐやめろ」「オリンピックはやめて、医療・補償に回せ」の大きなボードに注目が集まった。
墨東病院が見えるところでは、コールの声も大きくなる。飛び入り参加も多数。沿道の反応もかつてない。沿道ビラまきに「がんばって」と声をかけてくれる人も多い。あちこちのマンションや住宅から激しく手を振る人たちがいる。亀戸に着く頃にはビラはなくなってしまった。錦糸町周辺には、駅前で署名した人たちがたくさん住んでいる。当日集会前に行った街宣でも、「もう署名したよ」と言う人がたくさんいた。手を振ってくれた人もそこで出会った人かもしれないと実感する。
大会組織委員会は、オリンピックに一万人の医療労働者を動員すると言っている。しかもボランティアでだ。あまりのデタラメに批判が殺到し、なにがしかの報酬を出すと言っているが、そんな問題ではない。小池知事が現場無視で何の見通しもなくぶち上げた「コロナ専門病院」にさえ医師・看護師を集められないのに、そんなものに一人も回せる状況ではない。たとえ無観客でも開催するなら医療従事者の動員は不可避だ。むしろその一点で、オリンピックは不可能だということだ。

2・21集会に向かって、医療福祉労働者や自治体労働者を軸に、東京全体の仲間で実行委員会を形
成して討議を重ねた。そこで形成された路線や団結によってこの集会の成功は勝ちとられた。仲間たちはこの圧倒的高揚感をもって、職場での組織化のために奮闘している。
コロナ下で、特に医療・福祉をめぐって新自由主義のあくどい正体が暴かれた。コロナの前に、安倍や小池、橋本や松井や吉村によって、医療は徹底的に破壊されてきた。菅はこの期に及んでもまだ「病床削減」を強行している。大阪ではすでに5つの府立病院の独法化が強行され、入院単価は2倍化し、がんセンターには「ニューオータニより高い」5万9000円の部屋がつくられた。府が支出する「運営負担金」も年々削減されている。なによりも労働者の給与比率がどんどん下げられ、非正規労働者が増加した。これによってコロナの前に大阪の医療はズタズタに崩壊させられていたのだ。今になって橋下はぬけぬけと「僕が今更言うのもおかしいところですが、大阪府知事時代、大阪市長時代に徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させているところがあると思います。保健所、府立市立病院など。そこはお手数をおかけしますが見直しをよろしくお願いします」と言い放っている。

都立病院の独法化の大きな目的は、7000人の病院労働者から一挙に公務員身分をはく奪することにある。その基本を組織する、都庁職病院支部と衛生局支部5000人の労働組合をなきものにして、都労連の一角をそぎ落とすということだ。それは、すでに進んでいる水道の民営化と一体、さらには都営交通の民営化につながる大攻撃だ。都庁職、都労連労働者の総決起でうち破る闘いだ。
なによりもあの国鉄分割・民営化と郵政民営化を請け負った「あずさ監査法人」が、またこの都立病院の独法化の「移行準備業務」を落札しているのだ。国鉄・郵政と同じことをやるということだ。全労働者の闘いで独法化を阻止しよう。
2・21以降毎週、都庁前での街宣・署名が展開されている。ここでの反応も圧倒的だ。様々な用件で都庁に来た人、都庁周辺の労働者、医療・福祉関係者も多い。そしてなにより都庁で働く労働者が署名していく。
コロナ感染の第3波の中、そして第4波が言われている中でも、小池はこの独法化をやめようとしない。小池は都議会第一定例会で都立病院の独法化の準備予算39億円を可決強行したが、独法化後の「病院機構」定款を提出することはできなかった。この間の闘いがつくった情勢だ。小池の強行姿勢はまったく変わらないが、オリンピックと7月都議選を前に、都立病院独法化の強行は怒りの的になることは間違いない。オリンピックも独法化も止めるチャンスだ。その犯罪性を徹底的に暴露して、職場地域で組織し、独法化を阻止しよう。

月刊労働運動2021 年4月号掲載