「非正規」と一致するもの

月刊「労働運動」2012/11月号 発行 - 全国労働組合交流センター

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■労働者の目

白石 滋 常任運営委員、国労新橋支部

 闘う労働組合が、時代の前面に登場する時が来た。「大恐慌がもたらす大失業と戦争」の時代に、今こそ闘う労働組合を復権しよう。今日の現実に怒り、「こんな社会を変えたい!」と考える労働者・市民は、「外注化阻止・非正規職撤廃! 新自由主義とたたかう労働組合の全国ネットワークを!」を掲げる11・4労働者集会に仲間と集まろう。
 10月3日、インドネシア初のゼネストは、全国31市・県の88工業団地で、280万人の決起で闘われた。ゼネストはインドネシア労働者評議会が呼びかけ、「派遣労働の禁止・社会保障の充実と早期実施・賃金引上げ」の要求が掲げられ、「アウトソーシング(外注化)をやめろ」がスローガンだ。新自由主義との闘いは、世界の労働者共通の課題だ。
 戦後日本の労働運動は、80年代の「国鉄分割・民営化」から始まった新自由主義攻撃に対抗できず、闘わないことによって体制内に取り込まれてきた。その結果生み出されたのが、非正規職と貧困におとしめられた今日の青年労働者の現実であり、すべての産別職場の労働現実だ。

(写真 インドネシアの労働者は、賃上げ、派遣労働禁止などを求め、280万人がゼネストに決起した【10月3日 西ジャワ州】)

 


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民営化=全員解雇絶対反対!
非正規職撤廃!
処分撤回!
労働組合つぶし許すな!

9月16日(日)14:00開会
大阪中之島公園・女神像前
主催 9・16集会実行委員会

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8月3日、高知県・県民文化ホールで開催された自治労保育集会でまかれた自治体労働者部会のリーフレットです。

子ども子育て新システム絶対反対!
労組つぶし、首切り・非正規化許さず団結して反撃しよう!!

 「自治労全国保育集会」にご参加のみなさん!猛暑の中、ご苦労様です。
 毎週「原発再稼働はんたい!」「野田政権やめろ!」という何十万という叫びによって首相官邸前が包囲されています。ウソとデタラメだらけのこの社会を根本から変えたい! 自らの行動と仲間の団結で変革したい!という声は、止むことのない総決起となっています。被災地フクシマを先頭に、原発も、民営化=首切りも、非正規職ももういらない!これらを進めてきた新自由主義への怒りが、歴史を変えるうねりとなっているのです。<闘えば団結を取り戻し、勝つことができる>そういう時代が始まっています!
 ところが、このボロボロの民主党政権を支えているのが、連合本部であり、自治労本部ではありませんか? 本集会でも、自治労本部は「現場から創る子ども子育て新システム」と掲げて、記念講演に内閣府・村木厚子政策統括官(悪名高い自立支援法を実際に作った官僚)を呼ぶなど、政府と一体になって 新システム推進に100%舵を切りました。公立を絶滅させ、私たちの解雇・非正規化を進める新システムを推進するなど絶対に許せません!(新システムの内容については次のページに載せています。)
 しかし、このことは、 新システムが現場の協力・労働組合の協力がなければ何も進められないことも示しています。だからこそ訴えたい!解雇攻撃と本気で闘う労働組合をよみがえらせれば、新システムは阻止できるということです。今重要なのは、「首切りのお膳立てとなる1つ1つの攻撃とどうやってたたかうのか?」です。今回の保育集会で、新システム絶対反対の声をあげ、闘うために徹底論議しようではありませんか。

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2012年5月10日発行
 

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職場をバラバラにする新人事・給与制度反対


6月全国大会へ「反対」の意見を集中しよう!

労働組合は賃下げ・雇い止め解雇に反対しよう!

許せない大幅賃下げ

 郵政職場で働くみなさん。
 「新たな人事・給与制度」は、大幅な賃下げです。会社は、この新賃金制度を通すために「カットを2割」に修正提案してきましたが、ほぼ3割の賃下げです(左に掲載した解説例を参照)。
 会社とJP労組本部がいう「賃下げを意図するものではない」とは真っ赤なウソ。基本給3割カットと仲間を競わせて差をつける成果主義賃金です。
 「頑張ったものが報われる賃金制度」に変えると言っていますが、現場には、頑張っていない労働者は一人もいません。「大赤字」の元凶となったJPEX計画の失敗と宅配便の再統合による大混乱の時も、お客さんに毎日怒鳴られてつらい思いをしながら、極端な人減らしの中を現場が全員で頑張ってきたのです。会社を動かしているのは、仕事のわからない、責任も取らない管理者ではない。現場の労働者全員の頑張りです。

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(写真 5・1メーデーで郵政本社前をデモ行進する郵政非正規ユニオンと郵政労働者の仲間達)

 

月刊「労働運動」2012/5月号 発行 - 全国労働組合交流センター

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■労働者の目

12春闘を闘うなかで
諸永 政廣 副代表 精研労組委員長

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 僕の職場では12春闘を必死でやっている。本当に必死だ。専従がいないから何でも現場労働者が責任を取る。これは結構大変なことだ。みんなよくも逃げずに一緒に付き合ってくれる。そのうえで楽しい闘いになっている。
 戦後労働運動の歴史を紐解くまでもなく全国至る所でこの程度の闘いは行われているだろう。いや恐らくこんなもんじゃない。激しい現場攻防、現場の同僚・仲間、家族との葛藤そして対資本、警察権力をも相手にして闘ってきたはずだ。いま僕は必死に闘っているつもりなのだが、まだガキの闘いなのかもしれない。しかしこの瞬間、僕の回りの労働者はキラキラと輝いている。「自分自身も含めて労働者なんてあてになるか!」などと腹立たしく思ったことなど忘れて、「これだから労働者は良いんだよなあ」と思ってしまう。「また、だまされた」と思いながら団結を肌で感じているような気になっている。最近なんかこんな気にさせることが多い。
(写真 精研労組、栄養科を中心に30名が春闘ストライキに突入【4月11日 東京武蔵野病院構内】)


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この不当弾圧を断じて許すことなどできません!
青年労働者の怒りの嵐で、A君を奪還しよう!

 4月12日早朝、ちば合同労組でたたかう青年労働者A君が、「電磁的公正証書原本不実記録」というデッチあげ容疑で不当逮捕されました。
 この許しがたい不当弾圧は、A君のみにかけられた弾圧ではなく、非正規職に叩き込まれそれでも必死に生きようとしているすべての青年労働者に対してかけられた弾圧です。
 全国のすべての青年労働者の皆さん! とりわけ非正規職で働くみなさん! 今こそA君と共に立ち上がろう。千葉県警のこの悪辣な不当弾圧に対して、万感の怒りをたたきつけよう! 理不尽に対して怒りを持つ事は、人として当たり前なのです!

(1)
 A君はどこにでもいる若者です。A君は今では珍しくもない非正規職の労働者で、低賃金で「生きていけない」という現実に対し、必死に生きていこうともがいてきたのです。またA君は、昨年3・11以後の福島第一原発の爆発事故とこの国の対応を目の当たりにして、福島に今も住むたくさんの人たちに思いをめぐらせる、気の優しいどこにでもいる若者なのです。
 そんなA君は、仲間と出会って、自分の人生を、たくさんの人の将来を真剣に考え、そして労働者の非正規職化というこの社会の仕組みに対して怒り、生きるために必死に闘いを始めました。3・11以後はまた、「原発をなくせ!」と、原発反対の行動にも立ち上がったのです。
 そうやって、「どこにでもいる普通の若者」であるA君が、彼の職場であるモリタメディックで「偽装請負」という目の前の現実に対し勇気をもって立ち上がり、暴露・弾劾し、不当な「雇い止め解雇」を受けるも団結の力で解雇撤回を勝ち取り、「ちば合同労組モリタ分会」を結成し、非正規職の撤廃を目指して青年労働者の先頭で闘いぬいてきたのです。今春闘でも「10円の時給引き上げ」や、A君が闘い取った「期間の定めのない雇用契約への転換」を、自分だけではなく新入の労働者にも適用させることを要求して、職場での仲間作りと団交準備などに力を注いでいた矢先でした。(ウラ面へ)
誰よりも仲間を信じ、団結の力を信じて、職場で「労働者がひとつになろう!」と訴えて行動してきたのがA君なのです。しかし、2000万青年労働者の先頭で怒りと勇気を持って立ち上がったA君に対して国家権力と千葉県警が行ったのが、この許しがたいでっち上げ不当弾圧です。断じて許すことができない!

(2)
 千葉県警の弾圧の手口は、徹頭徹尾許せない。
 千葉県警は意図的に警察情報をリークし、逮捕翌日の「千葉日報」で、A君が「母親の生活保護不正受給を目的に虚偽の住民登録をした」というデタラメを報道させました。しかし、そんな事実はありません。
A君は、数年前まで日雇いの派遣労働者として働き、不当な「雇い止め解雇」を撤回させて職場復帰したのち契約社員として約3年働き、手取り10万円ちょっとという低賃金ながらも親元から離れてアパートに引っ越し、自立した生活を準備していたのです。
 千葉県警よ! 青年労働者が必死に働き、親や家族を大切に思い、少ない賃金でもコツコツとお金を貯めながら何とかして自立しようと必死に生きることを「犯罪だ」というのか! 「A君をつぶすためには何でもやっていい」とばかりに、A君とその家族の誠実な生活を悪意を持ってことさらに傷つけ、侮辱し、土足で踏み込みおとしいれようとした。まさに人間として最低のことをやってのけたのが千葉県警です。
 この恥ずべき組織犯罪を、青年労働者はぜったいに忘れない!

(3)
 「偽装請負」という明らかな違法行為を行っていたモリタメディックの経営者は獄にとらわれることもないのに、なぜその「偽装請負」を暴露、弾劾したA君が逮捕されなければならないのか! 北朝鮮の"ミサイル発射"を口実に原発再稼動強行を狙い、今なお福島県民に"安全だ"と言って被曝を強制しつづけるという犯罪行為を行っている野田首相は獄に囚われることもないのに、なぜこの原発再稼動に対して「おかしい」と声を上げ行動に立ち上がったA君が逮捕されなければならないのか! 偽装請負でも、原発でも明らかなように、警察権力はいつだって資本と国家の味方であり、私たち青年労働者の味方ではないということです。
 若者が必死になって生きていこうと闘っている事が犯罪だというのなら、この社会は根本的に間違っている! だから、私たちはこのような弾圧に屈するわけにはいかないのです。私たち若者が必死に生きるために闘う事が犯罪だというのなら、私たち青年は必死に生きるためにこの不当弾圧に対して闘うのみです。
 私たち労組交流センター青年部は、このような千葉県警の不当弾圧に対して、全国の闘う労働組合と2000万青年労働者、非正規職労働者、すべての心あるみなさんに呼びかけます!
 全国のあらゆる職場・地域であらん限りの手を尽くし、千葉県警のこの許しがたいA君に対する不当弾圧を徹底的に暴露し、弾劾し、「A君奪還!」の全国的なうねりを作り出そう!
 ちば合同労組・モリタメディック分会に全国から無数の連帯メッセージを集中させてください!
 最後に、千葉県警はA君への不当弾圧を心の底から謝罪し、直ちにA君を釈放しろ! 

                                 2012年 4月16日  全国労組交流センター青年部

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月刊「労働運動」2012/3月号 発行 - 全国労働組合交流センター

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■労働者の目

4・1全面外注化を阻止し、組織拡大へ!
清水 匠 常任運営委員 動労千葉執行委員

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 4月1日検修全面外注化を前にして、闘いは正念場を迎えている。1月27日JR東日本千葉支社は、京葉車両センターで構内業務の「1日勤」分の千葉鉄道サービスへの外注化を強行した。千葉支社ではこの10年できなかった外注化を、この時期に強行したのは、検修全面外注化を狙っているからだ。列車運行に密接に関連する業務の外注化は、偽装請負だ。列車の運行はJR本体が行っているのだから、JRの指示なしに外注会社が業務を行うことなどありえない。こんな違法かつデタラメな外注化など許されない。
 検修全面外注化では、数十、数百の会社に分割される。これは青年労働者の未来を奪うことだ。帰る職場のない片道出向へと追いやり、さらにその先は転籍という形で、JRで働きたいという青年労働者を非正規化へと突き落とすことになる。だから今、JR本体で外注化に反対して闘うことが決定的だし、非正規化を阻止することにつながる。
(写真 動労千葉運転士登用差別事件での最高裁の逆転反動判決に怒り爆発【2月23日 東京・最高裁判所】)


2012年2月9日発行 全国労組交流センター全逓労働者部会

会社と一体のJP労組本部は許せない
労働組合をとりもどそう


非正規の仲間の3月末雇い止め・賃下げを阻止しよう


 郵便局で働くみなさん。2月16~17日に仙台でJP労組中央委員会が開催されます。明らかにされた議案は、会社と一緒になって競争をあおり、労働者を労働強化に追い込もうというもので絶対に許せません。
 今年の春闘の経営側の指針を示す日本経団連の『経営労働政策委員会報告』では、「企業存続こそ労使の最大の課題」と主張し、「賃上げなど問題にならない」として「定期昇給の凍結」を打ち出しました。これは全労働者の非正規職化を進めるということです。
 JP労組本部は、この日本経団連と同じ立場です。会社の責任でつくり出したJPEX計画の破綻による大赤字の責任追及もしません。会社と一緒に「郵便再生」を叫び、いっそうの労働強化に駆り立てるだけです。こんな中央本部をぶっ飛ばして、労働組合を私たち現場労働者の手に取りもどそう!

4万6千人の首切り計画を撤回させよう

 会社は昨年1月にJPEX計画の破綻による赤字の穴埋めのために「4万6千人の非正規職の首を切り、人件費320億円を削減する」計画を作成しました。そして大量解雇を実施しました。その結果、全国の職場で業務が大混乱しています。
 越谷支店と船橋支店で違法な「タダ働き」「超勤隠し」が発覚し、労基署の立ち入り調査が入りました。これは氷山の一角です。
 JP労組本部は、この非正規職の雇い止め解雇に賛成しています。それは、今回の中央委・議案の中に一言もないことからも明らかです。断じて許せません。

特別報奨金」支給はごまかしだ!

 中央本部は、成果として特別報奨金の支給実現を打ち出しています。昨年、会社は一時金カットは2年間行うと言っていました。ボーナスの1・3ヶ月カットを認めておいて、0・2ヶ月支給を成果と喜べるか!
 みなさん。同じ職場で働く労働者の首切りに反対しない労働組合に未来はありません。今こそJP労組を私たち自身の手で一から作り直す時です。分会・支部から意見を上げていきましょう。JP労組を闘う労働組合につくり変えることが大リストラを阻止する道です。未加入の労働者も加入して、JP労組を現場から作りかえよう。

 

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■労働者の目

全原発廃炉―3・11福島闘争と国鉄決戦、非正規職撤廃―全国協1000名建設へ!
小泉 義秀 副代表 合同・一般労組全国協議会事務局長

p262_2_1.jpg 1月15日に放送されたNHKスペシャル『知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~』を観ました。「放出量10京ベクレルを超える放射性物質」が海などに垂れ流しにされているのです。「東京湾海底が福島に続く汚染。江戸川河口上流8㌔の川底で1623ベクレル! 流入と濃縮は2年半後まで続く」とのことです。河口8㌔というのは、江戸川と市川にまたがる市川橋の辺りです。私は蔵前橋通りから市川橋手前を抜けて篠崎にある職場に車で通勤しています。山本周五郎の『青べか物語』の舞台となった桜並木が連なる、篠崎から浦安に至る河川一帯にセシウムが沈殿しているのです。54年前に(旧)本州製紙江戸川工場から排出された廃液が浦安の漁場を壊滅させました。今度は放射能です。(現)王子板紙江戸川工場は篠崎の河口から取水しています。現職場からバス停で三つめのところに江戸川の清掃工場があり、ここには濃縮された放射性物質がたまっています。全原発を廃炉へは待ったなしの闘いです。国鉄決戦と反原発の闘いを一体のものとして闘い、3・11福島へ!
(写真 鈴コン分会、社前で新年の闘争宣言【1月6日 東京】

月刊「労働運動」2012/1月号 発行 - 全国労働組合交流センター

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■労働者の目

全国で闘う労組青年部運動を!
赤羽 進彦 青年部長 精研労組青年部書記長
 

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 「99%が1%の強欲と腐敗のために搾取されている。1%の支配を打ち倒そう!」――この言葉は世界中を駆け巡っている。日本においても新自由主義の矛盾が3・11大震災―福島原発事故で爆発し、まさに資本主義の終焉が明らかになった。その中で野田政権がやろうとしていることは、原発の再稼働だ。そして野田政権のいう「復興」とは「ぼろ儲けしてきた大資本が、復興特区でさらにぼろ儲けする」ということだ。はっきりしているのは、資本家も政府も「儲けのためなら労働者がどれだけ死んでも構わない」という立場に立っていることだ。つまり資本家、政府と私たちは非和解的な関係なのだ。そして、この私たちの目の前で起きているこの許しがたい現実は、この資本主義社会の行き着いた、腐敗に満ちたどうしようもない最期の姿だ。
(写真 昨年9・11新宿反原発デモ)

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