特急列車の廃止・削減は労働強化と地域の破綻を招く3月ダイヤ改正との闘いにむけて

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0299号06/01)(2015/02/01)

特急列車の廃止・削減は労働強化と地域の破綻を招く

3月ダイヤ改正との闘いにむけて

川崎 昌浩(動労千葉執行委員)
 JR千葉支社は、3月ダイヤ改正において、房総各線を走る特急列車の全面的な廃止・削減を行おうとしている。内房線、外房線、総武本線、成田線合わせて29本もの特急列車を削減しようというのだ。
 鉄道は、通勤・通学、通院や買い物等々、地域の人々にとっては切っても切れないものであり、社会を支える基盤そのものだ。それにもかかわらずJRは、「乗客が少ない」ことを理由にして一方的に削減しようとしている。これは、単に列車の削減というだけではなく、地域で生きていくことに対する攻撃以外の何ものでもない。

沿線自治体から反対決議

 JR千葉支社が、3月ダイヤ改正での特急列車削減等のプレス発表を行うやいなや、房総地域全体の沿線自治体から嵐のような反対の声や決議が次々に上がっている。内房線関係では、12月24日に館山市、同商工会議所、同観光協会が特急列車の復活を求める要望書をJR千葉支社に提出し、翌日には館山市議会が「特急列車の廃止の見直しを求める意見書」を全会一致で決議した。
 さらに、成田線関係では香取市、銚子市、成田市、神崎町、東庄町、鹿島市、潮来市が12月24日に、総武本線関係では旭市、銚子市、匝瑳市が12月26日に、それぞれ各首長の連名で特急列車削減の撤回を求める要望書を提出するなど、JRに対する地域からの総反乱とも言うべき事態になっている。
 しかし問題は、JRによる列車削減や地域切り捨て攻撃が、今回のダイヤ改正だけでは終わらないということだ。すでにJR東日本では、「首都圏70㎞構想」の下で列車運行が進められている。東京から70~80㎞圏(内房線は木更津・君津、外房線は上総一ノ宮、総武本線は成東、成田線は成田)については東京への直通運転を行う一方、70㎞以遠については切り離すというものだ。例をあげれば、内房線の場合、今回の提案では、特急は全て君津折り返しになり、君津~館山間には特急が一本も走らなくなる。しかも、土休日には、東京~君津間ですら特急を一本も走らせないという状況だ。
 JR東日本は、言葉では「観光振興」だとか「地域の活性化」などときれいごとを並べている。しかし実際にやっていることは、京葉線や武蔵野線のように儲かるところには列車を増発するものの、儲からない列車・線区については次々に切り捨ててきたのだ。まさに新自由主義の姿そのものだ。
 今、全国の地方自治体の半分にあたる896自治体が破綻・消滅すると言われている。千葉では銚子市が2017年、富津市が2018年までに破綻が確実と言われている。富津市では住民説明会が行われたものの、市当局からは具体的な対策などは何も示されないという状況だ。
 こうした状況のなかでJRが列車を削減するということは、地域の破綻に追い打ちをかけることを意味している。

基地統廃合と労働強化の攻撃

 一方、JR千葉支社は、今秋には千葉運転区を廃止して、「千葉運輸区」を設置しようとしており、今年3月ダイヤ改正から3年程度かけて大規模な基地再編攻撃が画策されている。また、JR東日本は、「運転士の乗務率向上」を各支社に指示し、徹底的な労働強化を命じている。
 こうした中で、大量退職時期を迎えることになる。それは同時に、業務外注化攻撃がこれまでとは次元の違う段階に入ることを意味している。こんなことを許したら労働者の権利や労働条件は破壊され、安全が地に墜ちることは明らかだ。

(写真 【動労千葉の’15団結旗開き【1月10日 DC会館】】)

労働組合を甦らせるチャンス

 すでに地域からの反乱が始まっているように、あらゆるところから矛盾が噴き出そうとしている。そして何よりも重要なことは、職場に闘う労働組合を甦らせるチャンスが到来しているということだ。
 動労千葉は、3月ダイヤ改正阻止闘争と15春闘を一体の闘いとして構え、地域からの総反乱をつくりだして、特急列車削減―地域切り捨て反対、乗務員基地統廃合攻撃粉砕、大量退職を利用した組織破壊を許ない闘いに、ストライキを含めた闘いで立ち上がる決意である。
 そしてこの闘いをとおして組織拡大を実現し、「動労総連合を全国に」つくりあげよう。
 あらためて全国労組交流センターに結集する仲間のみなさんに3月ダイヤ改正阻止闘争への総決起を訴えます。

(写真 【昨年12・24外注化阻止の出向無効確認裁判に決起した組合員】)