Workers of the world Unite ◆№2民主労総7・15ゼネストを貫徹!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0305号05/01)(2015/08/01)

Workers of the world Unite 労働者は一つ、敵も一つ ◆№2
民主労総7・15ゼネストを貫徹!

(写真 ソウル大会)

 民主労総は7月15日、労働市場構造改悪阻止等を掲げて第2次ゼネストを貫徹した。ソウルをはじめ全国14の地域でゼネスト集会を行い、街頭デモ行進を行った。この日のゼネスト闘争の中では現代起亜車と現代製鉄、韓国GM社内下請け労働者たちが不法派遣の正規職化を掲げて共同ストライキを初めて成し遂げた。
 7・15第2次ゼネストは、全国500余の事業場がストライキや組合員総会及び教育という形でストライキに参加した。
 全国で開かれた民主労総の2次ゼネスト集会は4・24先制ゼネストほどの人数が参加できなかったが、それにもかかわらず全国を揺り動かす威力的な闘争となった。パククネ政府も労働市場構造改悪推進を生半可な覚悟ではできない状態に追い込んでいる。
 民主労総は7・15第2次ゼネストで、①労働市場構造改悪粉砕、②最低賃金1万ウォンを勝ちとる、③公務員–全教組法外労組化粉砕、④民主労総指導部拘束解除、⑤公的年金強化及び国民年金保障性強化、⑥4・16連帯弾圧撤回及びパククネ政権退陣等、6つの要求条件を掲げた。午後3時にはソウル駅でゼネスト大会を開き、政府が労働市場構造改悪を一方的に強行する場合即刻的なゼネスト闘争に突入することを宣言した。
 ソウル駅広場集会には首都圏地域民主労総組合員約7千人が参加した。忠北(チュンプク)と大田(デジョン)、世宗忠南(セジョンチュンナム)、全北(チョンプク)、光州(クァンジュ)、全南(チョンナム)、大邱(テグ)、慶北(キョンプク)、釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、慶南(キョンナム)、江原(カンウォン)、済州(チェジュ)など、全国各地でも民主労総ゼネスト大会が開かれた。
 6月23日に逮捕令状が発布されているハンサンギュン委員長は、民主労総本部からの映像メッセージで大会詞を集会場に送った。ハンサンギュン委員長は、第2次ゼネストを始まりに、来たる11月14日に民衆総決起大会を開催することを明らかにした。ハンサンギュン委員長は「我々は今から本格的な闘争体制を整えなければならない。別々に闘うのではなく共に闘おう」「今日の我々のゼネスト闘争は11月14日民衆総決起に向かった希望の踏み石になるだろう。威力的な民衆総決起大反撃で、パククネ政権にとどめを刺そう」と宣布した。
 ソウル駅広場に集まった民主労総の7千余人の組合員は、集会が終わった後、都心デモ行進を行って政府を糾弾した。デモ行進の終着点の市庁広場の周辺には、起亜車社内下請け労働者が34日間の高空ろう城を行っている現場がある。高空ろう城中の起亜車社内下請け労働者・チェジョンミン氏は、電話で「法院が起亜車社内下請け労働者全員を正規職だと判決したが、犯罪者チョンモング会長は依然として健在だ」「我々の闘争は法的、社会的正当性がある。民主労総の名でチョンモングを拘束できないならどんな闘争で勝利
することができるのか。民主労総がこの闘いの中心に立ってくれ」と整理集会を行っている組合員たちに訴えた。

(写真 クァンジュ大会)

「労働市場構造改革」に対する闘い

 民主労総は2015年度を対政府闘争期間に選定して労働者を救うゼネストに突入した。4・24先制ゼネストを行い、7・15ゼネストを貫徹した。
 しかし、パククネ政権の労働市場構造改悪攻撃はその深刻性を巧妙に隠し、分散しながら進められている。
 資本と国家の対労働戦略は98年整理解雇法導入時期のように、露骨に総労働全体を対象に危機感を醸成する方式ではない。労働法改定をとおした法律改定が困難になった環境で政府は行政指針、ガイドライン、団体協約是正指導等のような一連の政府方針をとおして小雨に衣服が濡れるのが気が付かないというやり方で攻撃している。これはパククネ政権の典型的な手法であり、憲法と法律を無視した行政独裁だ。労働者の力で打ち勝つことができる。しかし民主労組がない大多数の事業場の労働者たちはこのような独裁に無防備状態であり、民主労総組合員たちはまだ自分の問題として体感できずにいる。だから民主労総の労働者階級全体の利害を代表するゼネスト戦術は組織労働者だけでなく未組織労働者すべてのための、避けることのできない階級闘争の選択なのだ。
 パククネ政府は4月に労使政委員会合意が決裂した以後、政府単独で労働市場構造改革を推進するという立場を発表し、団体協約是正指針を発動した。6月17日賃金ピーク制全面化、就業規則変更、社内請負合法化等を中心にした第1次労働市場構造改悪推進計画が発表された。また8月に一般解雇導入、成果年俸制、非正規職拡大、通常賃金縮小等を中心に第2次労働市場構造改悪推進計画が発表される予定だ。
 現在の不安定な労働条件をさらに全面後退させることで「資本の、資本による、資本のための」国家としての未来を政府単独で決定したのだ。新自由主義政策の下で雇用不安と賃金削減、非正規職の増加等をとおして資本の利潤は極大化した。1998年整理解雇法、2006年非正規職法、2011年複数労組施行及びタイムオフ導入で一方では労働者の雇用及び労働権が不安定になり、もう一方では労働者自らが自らを保護する民主労組の基盤が揺らいだ。その結果、労働者の暮らしは経済的な困難だけでなく精神的で肉体的な不安感が深化して、新自由主義は労働者及び彼らの家族の暮らしを断崖絶壁に追いやった。ところがパククネ政権は労働者の暮らしを現在よりもっと不安定にして、今度は断崖絶壁からその下に引きずり落とす方策を改革という名で推進している。
 民主労総の闘いは新自由主義の破綻の中で、韓国さらに全世界の労働者階級の未来を勝ちとるための闘いだ。我々労働者の未来をかけて共に連帯して闘おう。

漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)

(写真 全南地域大会デモ行進)