動労水戸 常磐線全線開通の被曝労働を許さない

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0313号02/07)(2016/04/01)

動労水戸 動労水戸は常磐線全線開通の被曝労働強制を許さない!

(写真 3・21動労水戸支援共闘一周年集会)

 3月5日に福島を訪問した安倍首相は、福島県小高駅でJR東日本冨田社長と会い、JR常磐線の2020年全線開通(2019年度末まで)を宣言し、JR東日本も10日にプレス発表しました。同日、JR水戸支社も「常磐線の全線運転再開の見通しについて」という提案を動労水戸に行ってきました。
 福島第一原発事故は、全く収束する目途も立っていません。増える汚染水、山積みされるフレコンバッグ、167人の甲状腺がんが福島を襲っています。そこに安倍首相は国家意思・国策として、列車を走らせ、補償金を打ち切り、住民の帰還を強制しているのです。
 常磐線が全線開通されれば、住民が帰ることもできない高線量地帯の帰還困難区域のど真ん中を列車が走ることとなります。運転士・車掌はもちろんのこと、駅に勤務する労働者、さらには列車の検修を行う労働者にも、これまでとは比にならない被曝が強制されることとなります。また、復旧作業に携わる社員や下請け企業の労働者は、福島第一原発の現場や除染の現場で働く労働者と同等の被曝労働に従事させられていきます。
 中でも許し難いのは、福島第一原発に一番近い駅である大野駅~双葉駅間の第一前田川橋りょうを2016年3月18日から改修工事を行うとしていることです。プレス発表の前から周到に準備されていた攻撃です。一番高線量の箇所の工事をまず始めるとしています。JR東日本という一民間会社が、危険な被曝労働を強制する先頭に立つということの宣言です。当然ながらJR本体社員も被曝させることは当たり前ということになります。
 人間として、労働者として、生きることをかけて闘う以外にありません。「安全は輸送業務の最大の使命である」というJR東日本の綱領があります。「ならば放射能は安全なのか」ということを突き付けて、徹底的に闘う以外にありません。
 すでにJR東日本の安全は崩壊しています。昨年4月の山手線の電化柱倒壊事故、今年3月の高崎線・籠原駅で起きた送電線ショートによる火災事故を見れば明らかです。JR東日本は鉄道事業をやる資格もない会社に成り下がりました。日本中で労働者の怒りは噴き上がっています。原発事故への怒りで高浜原発の再稼働は止まり、外注化・非正規職化によって生きてすらいけない社会を変えるべく青年の決起が始まっています。
 全国労組交流センターに結集するみなさん、福島圧殺の攻撃である常磐線全線開通を動労水戸と共に絶対止めましょう。動労水戸は、いわき市・平支部事務所を拠点としてJR労働者・地域の労働者住民の怒りと一体で必ず新たな決起を作り出したいと思います。3月21日開催された動労水戸支援共闘の一周年集会の成功を出発点にして頑張ります。共に闘いましょう。
 石井 真一(動労水戸委員長)

特集0313

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