労働者は一つ、敵も一つ◆№11セウォル号2周忌追慕文化祭

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0314号08/01)(2016/05/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№11
4・16暴雨の中、セウォル号2周忌追慕文化祭

 4月16日、セウォル号惨事から2年を迎えて、ソウルの光化門広場で追慕文化祭が行われた。1万2千人の労働者・市民が参加して「セウォル号を引き揚げろ」「真相究明を保障せよ」「未集拾者を家族のもとに返してくれ」「忘れません。共にします」と叫んだ。
 3日前の4月13日には総選挙が行われ、与党セヌリ党は122議席しか取れず、過半数に満たないどころか、1議席の差で第一党の座をトブロ民主党に明け渡すという惨敗を喫している。このような情勢の中で行われた追慕文化祭だ。
 文化祭の司会を担ったパクチン4・16約束国民連帯運営委員は「731日前の、2年前の今日、304名が海に沈んだ。我々はこの2年間変わった社会で生きることを願ったが、社会は変わらなかった」と述べた。6月末でセウォル号特調委の活動が終了されるだけに、真相究明及び責任者処罰要求にも赤信号が灯ったが、この前の4月13日総選挙で当選した多数の野党議員がセウォル号特別法改正等を約束しており、セウォル号真相究明にひとすじの希望が生じたと述べた。
 ユギョングン4・16家族協議会執行委員長は「今日降っている強い雨と風はすぐに押し寄せる新たな試練を予告するものだ」として「しかし、セウォル号惨事の真実を知りたいという人々が絶対多数だということを確認した。被害者家族たちも重心を置いて変わりなく最先頭で最後まで共にする」と強調した。
 続けてユ執行委員長は「20代国会に入られた方たちの中120名の議員たちが特別法改正、特検実施、船体引き揚げ及び調査等を約束した」として「このかん約束された方たちは多い。今は我々がその約束を守るのか守らないのか、ひとつひとつ確認しなければならない。皆さんの地域区の議員に電話とメール、SNS等でセウォル号真相究明について督促し催促し激励して力を鼓舞してくれ」と訴えた。
 集会に先立って、4・16家族協議会はすべての政党に対してセウォル号真相究明のための四つの要求を伝達していた。特調委の聖域の無い調査保障と特検実施、セウォル号船体引き揚げ、セウォル号被害者範囲を拡大すること、重大災害企業処罰等の要求だ。イテホ4・16連帯常任運営委員は「セヌリ党を除く六つの政党(トブロ民主党、国民の党、正義党、労働党、緑色党、民衆連合党)がこれに喜んで同意して、20代国会に入った120名の議員がこれを約束した」と明らかにした。
 さらに参加者たちは「尊厳と安全に対する4・16人権宣言」を朗読して「セウォル号惨事を記憶して真実を明らかにして正義を押し立てるための実践を放棄しない」と宣言した。
 4・16人権宣言実行チームとして参加したミリュ人権運動サランバン活動家は「責任を負わなければならない者たちが被害者を冒涜する破廉恥な惨事が続いている」として「尊厳と安全に対する人権宣言は我々が強くなったことを示す証し」だと強調した。
漆崎英一(動労千葉国際連帯委員会)