関西のたたかい 職場の主人公は労働者だ―高槻医療福祉労組ストからつかんだもの

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0339号10/01)(2018/06/01)

関西のたたかいの中から!
職場の主人公は労働者だ! ー高槻医療福祉労組ストライキからつかんだもの

村山 晃(北摂労組交流センター)

 「命を守るストライキ」として闘われたストライキですが、「何のためにストライキをするの」という現場組合員の声に対して、執行部が、「団結のためのストライキだ」ということを訴えぬいたことの意義は大きいと思います。
 2012年の経営危機を口実とした、新自由主義経営を掲げる日本経営の導入以来、職場では不当解雇や退職強要(自主退職)、強制配転、パワハラ、一時金による分断などの不当労働行為が強行されてきました。これに対して労組は、団結破壊・労組破壊の攻撃と非妥協的に闘い、16年に労組初めての指名ストも闘い抜いてきました。今回のストライキは全組合員が対象という大きな転換・飛躍が執行部に求められる中でのスト貫徹でした。
 「職場の主人公は労働者だ」「労働者は団結すればすべてを変えられる」ことを、実感としてストライキでつかみ取ることができた闘いでした。

「患者・利用者の選別許すな」のスローガン

 重要なことは、「患者・利用者の選別許すな」のスローガンを軸にして、組合員の怒りをストライキに組織していったことです。
 新自由主義経営は、今まで掲げてきた「地域医療」を踏みにじり、「命より金もうけ」で患者・利用者の選別・切り捨てなどを強行するに至りました。
 ストライキを「圧力」として、狭い意味での労働条件を獲得するための武器とするのではなく、患者・利用者を切り捨てるような労働を強制する経営に対する怒り、労働の誇りを取り戻す闘い、「命を守るストライキ」として闘われたことは重要です。

改憲・戦争を絶対に阻止する

 さらには、安倍政権による絶望的な戦争と改憲、社会保障解体の攻撃、国鉄闘争の解体、「働き方改革」・労働運動解体攻撃、「ストライキなど絶対にさせない」という攻撃と、真正面から対決するストライキとして貫徹されました。これは全国の医療労働者への決起の呼びかけでもあります。
 また、国家意思に貫かれた超反動判決を打ち返し、植木団地追い出し絶対反対・部落解放闘争破壊の攻撃と真正面から闘いぬいている植木団地労組は、病院の診療圏でもあります。労組はこの植木団地闘争と一体で闘い抜いています。今回の病院でのストライキは、改憲阻止決戦の中で、「ゼネストから革命」の現実性を感じさせるものであり、地域ソビエトも展望できる闘いとして勝ち取られました。

★☆ストライキのスローガン☆★

①一時金の分断回答やめろ!17年度冬期一時金を満額勝ち取ろう!
②患者・利用者の選別 絶対反対!
③不当解雇や退職強要(自主退職)、強制配転、パワハラを使って職場を支配するな!
④労組抜きに個人(個別)の労働条件の変更をするな!
⑤組合活動への介入を一切やめろ!

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闘争委員会通信 「命を守るストライキ」第7号 より転載

4.4庸愛会で1時間ストライキ

団結してやり抜いたぞ!

 組合員の皆さん!労組は4月4日、事前に予告していた通り、庸愛会全職場を対象にした1時間の時限ストライキをやりぬきました!17年冬期一時金の減額など、職場を無視してきた経営に対して、ついに職場から「おかしい!」と声を上げることができました。

●職場で討論重ね、26名がストライキに決起!

 このストライキは、庸愛会の職場全体が一丸となって取り組むことができたストライキです。すでに、極限的に要員が減らされている今の職場で、ストライキに入ることは容易ではありません。それでも、職場で討論しながら、ストライキに突入することができました。各職場から組合員が、病棟からは代表して職場の執行委員が、断固ストライキに参加しました。さらに、保安要員として、参加できなかった木村クリニックやあゆみ保育園では、ストライキ中にリボンをつけることで、共に闘うことができました。総括集会に参加もありました。
 また、執行部を中心に、健和会、健康会から、庸愛会と連帯して指名ストライキに立ち、法人全体で26名がストライキをおこないました。現場の組合員の団結で成功したストライキだったと強く感じています!

●ストライキに続々と共感の声が!

 今回のストライキは、一時金のカットや人員不足など労働条件が次々悪化していく中で、「このままでは患者・利用者さんも守れない!」という現場の声を受けて打ち抜かれました。
 労組はこのストライキを「命を守るストライキ」として、地域や患者・利用者さんにも支援を訴え、共に声を上げてほしいと訴えてきました。
 この中で、スト当日までに、地域から20通を超えるメッセージが届き、当日の集会にはカンパを持って利用者さんが参加してくれるなど、多くの支援の声を頂きました。
 また、全国の労働組合からも、産別をこえて多数激励を頂きました。特に、被災地福島で住民に寄り添った医療を貫いている「ふくしま共同診療所」から多忙な中、杉井医師がカンパをもって激励に来てくれました。
 また、多くの医療機関の労働組合から、「こういう闘いが必要だ!」と想像を超える支援のメッセージを頂き、支援の輪が益々広がったと感じています。労組はストライキを通じて、「現場で声を上げれば多くの人が支持してくれる」ということを実感を持って確信することができました。こうした闘いこそが地域医療を守る最大の力だとあらためて思います。

●闘いはここからだ!

 闘いはこれからです。経営は依然として私たちの春闘要求に対して、ゼロ回答を続けています。また、労働組合と協議して労働条件を決めていくという当たり前の原則すら、経営は投げ捨てようとしています。
 労組は今後、更なる闘いにつなげていく決意です。今回のストを通してつかんだ確信をもとに、労働者として誇りを持って、おかしいことは「おかしい!」と団結して職場で声を上げましょう!