動労千葉結成40周年レセプション 新たな出発にむけて

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0350号05/01)(2019/05/01)

動労千葉結成40周年レセプション
新たな出発にむけて

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4月7日千葉市内で動労千葉結成40周年を祝うレセプションが開催されました。動労千葉組合員、OB、来賓、支援者など200人が参加し、大盛況でした。

●関道利副委員長、北嶋琢磨副委員長の司会のもと、開会のあいさつを繁澤敬一副委員長が行い、第一部が始まりました。

※主催者あいさつ

田中康宏委員長

 国鉄分割・民営化反対闘争をはじめとした動労千葉40年の闘いの道を、強固な団結で闘い抜いてきた組合員、OB会、家族会、そして共に歩んできた全ての人に感謝します。動労千葉は労働者として絶対譲れないことを守りぬき、団結を崩さず、組合員が自らの主体的決断として闘いを貫いてきたことが最大の成果です。現在、運転士・車掌廃止という凄まじい攻撃が提案されています。本格的な組織拡大に打って出て、改憲・戦争を絶対に止める闘いに立ちます。この40年の闘争の歴史を糧に、動労千葉は新たな闘いに全力で立ち上がります。

※来賓挨拶

(写真 挨拶する葉山さんと市東さん)

 来賓挨拶を、動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士、三里塚反対同盟の市東孝雄さんが行った。

葉山岳夫さん (動労千葉弁護団長)

 40年間、動労千葉の皆さんと団結と連帯を深め、気持ちよく弁護活動をやらせていただきました。分割・民営化のストへの解雇攻撃に全員の解雇を撤回させました。国鉄1047名解雇撤回を求める鉄建公団訴訟では、JR不採用基準が不当労働行為だったことを最高裁にも認めさせました。動労千葉と連帯する労働者の闘いは、燎原の火のごとく広がると確信しています。

市東孝雄さん (三里塚芝山連合空港反対同盟)

 動労千葉は分離・独立以前から、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争に立ち上がりました。
 その素晴らしい闘いの40年があったからこそ、反対同盟の53年の闘いもありました。
 動労千葉と手を携えて時代を変える闘いをしていきたい。

●山口敏雄元副委員長の乾杯で第二部が始まりました。

※来賓あいさつ―動労千葉とともに歩む

(写真 挨拶する金さん、鎌倉さん、伊藤さん、花輪さん)

 全国運動呼びかけ人の鎌倉孝夫氏、伊藤晃氏、金元重氏、花輪不二男氏、港合同・中村委員長、関西生コン支部・武谷書記次長、情報労連千葉・鈴木議長、元国鉄闘争に連帯する会事務局長・山下俊幸氏から挨拶をいただいた。
 40年間の闘いを記録したビデオの上映後、スティブ・ゼルツァー氏ら6人から挨拶をいただいた。

鎌倉孝夫さん  (埼玉大学名誉教授)

 今も労働学校の講師を続けています。『資本論』の研究をしていますが、その捉え方が本当に正しいのか。それを動労千葉に話をして納得してもらえるかどうかで試されていると感じています。私もそこから学んでいきたいと思います。

伊藤晃さん (日本近代史研究者)

 当たり前の労働運動をずっとやってきたことに動労千葉の力がある。動労千葉は自分たちだけの権利だけでなく、労働者全体、社会全体にも問題提起するという運動を続けてきました。それは必ず歴史に残ります。

金元重さん(千葉商科大学教授)

 動労千葉は「義理と人情の昔気質の労働組合」という一面と、職場の闘いだけでなく、日本の労働組合の再生、復活という使命を自覚していることがあります。大変な荷物を背負い込んだ組合です。その実現まで簡単にくたばらない動労千葉の姿を見せていただきたい。

花輪不二男さん(世田谷地区労協議会 顧問)

 動労千葉は日本の社会・労働界を通じて希少価値だと感じています。大きな組合は腐っている。日本の政治も腐っている。その中で頑張れるのは我々だという自負をお互いに共有して闘いたい。

(写真 挨拶する中村さんと武谷さん)

中村吉政さん(全国金属機械労組港合同 委員長)

 労働運動再生闘争を続けていますが、どの組合も原則を貫く普通の組合。それが希少になったから、非常に厳しい弾圧、解雇が襲いかかっています。それを跳ね返してきたことに共通点があります。これを活かしてこれからもがんばりたい。

武谷新吾さん(連帯労組関西地区生コン支部 書記次長)

 OB会、家族会が参加し素晴らしい団結を守られている。資本・権力に妥協しない動労千葉の闘いに多くを学んでいます。関生支部への弾圧には物心両面でご支援いただき感謝します。関生支部はまっとうな労働組合だから弾圧されるんです。弾圧粉砕、改憲阻止まで共に闘っていきたい。

鈴木洋さん(情報労連千葉協議会議長)

 ともに政府が株を持って営む産業での闘いで、長い対応が求められます。組織を守るということは、組合員や家族の生活を守ることです。動労千葉がこれからもブレずにやるということには非常に共感を覚えます。

山下俊幸さん(元国鉄闘争に連帯する会 事務局長)

動労千葉とは、故岩井章さんから中野前委員長に会わせてくれと言われたのがきっかけです。今や動労千葉はJRのみにとどまらず、全産業にわたってその影響力を広げるために羽ばたいてほしいと思っています。

スティーブ・ゼルツァーさん(レイバーネット)

 日本に戦闘的、階級的労働組合があるのかと思っていた中で動労千葉に出会いました。
 韓国、日本での闘いの中心は民営化に対する闘いです。腐敗した新自由主義に世界の労働者が団結して立ち向かっていきたい。

武内更一さん (憲法と人権の日弁連をめざす会事務局長)

 動労千葉のように闘おうということを合言葉に「憲法と人権の日弁連をめざす会」を立ち上げ20年、司法改革攻撃を跳ね返し、闘う弁護士を生み出しています。現代の赤紙である裁判員制度粉砕へ闘います。

清井礼司さん(動労千葉弁護団)

 私の弁護士活動の始まりからの40年を祝っていただいている気持ちです。現場で一人ひとりの組合員と膝詰めで話し、裁判闘争と現場闘争を結び付けられたという自負を持つことができました。

三浦正子さん(婦人民主クラブ全国協議会代表)

 動労千葉に習って分離・独立して全国協議会を作ったことを誇りに思っています。全国に支部を設け、戦争・改憲阻止の闘いの一部になれていることを申し上げたい。これからもご一緒させていただきたい。

星野暁子さん (星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議)

 4月2日、獄中44年になる星野の仮釈放不許可がわかりました。懲罰を恣意的にかけて降格させた徳島刑務所と国家権力に怒りを感じます。文昭は懲罰の不当性を認めさせました。仮釈放不許可を弾劾し闘っていきます。

石井真一さん (動労水戸委員長)

 動労千葉とともに闘おうと動労総連合を1986年11月30日に結成しました。連帯高崎は副委員長への雇い止めを阻止しました。東労組崩壊の状況の中、総連合は必ず伸びていく。常磐線全線開通反対で闘います。

※組合表彰、感謝状

(写真 表彰された家族会、布施さん、永田さん、君塚さん)

 結成40周年レセプションでは、34人の組合員と顧問である布施宇一、君塚正治元副委員長、永田雅章OB会長に組合表彰、家族会と葉山岳夫弁護団長、全国運動よびかけ人の伊藤晃氏、金元重氏、鎌倉孝夫氏、山本弘行氏に感謝状が授与されました。
 各支部代表、OB会長、家族会会長、争議団、及び来賓の方々からの挨拶を紹介します。

※各支部からの決意

(写真 決意表明する各支部代表)

津田沼支部 相馬 支部長

 1983年に国鉄に入社したときは国労の組合員でした。11・28、29ストの当日に動労千葉に加入し、動労千葉の闘いを一緒にやれてよかったと改めて思った。あと5年、エルダーで闘います。

佐倉支部 椎名 支部長

 動労千葉結成直後の4月に入社し、ちょうど40年です。会社は2020年は運転士・車掌は「乗務係」にするといっています。他にも攻撃があり、阻止していきたい。

千葉機関区 大久保 支部長

 貨物でも賃金などいろいろな問題が発生していますが、まだまだ頑張っていきたいです。ともにがんばりましょう。

木更津支部  山中 本部エルダー協議会副会長

 館山運転区廃止で、木更津運輸区が発足しました。「新生木更津支部を最強の支部に」と12年間やってきました。最強になったかはわかりませんが、最弱じゃないのは確かです。これからも宜しくお願いします。

京葉支部 繁澤 本部副委員長

 結成大会では青年部で防衛隊をやっていました。当時は40年後にこんな盛大な会が開けるとは思いませんでした。副委員長になって20年ですが、家族会の皆さん、各支部の組合員の皆さんには大変お世話になりました。CTSでの組織拡大を実現して、動労千葉の発展につなげていきたいと思います。

千葉運転区支部 高澤 支部長

 国労から動労千葉に加入して約30年です。こうして先輩の皆様と明るい顔でまた集まれる。いい組合だと本当に思います。8月からエルダーとして運転しますが、まだまだ厳しい情勢が待っているので、これからも頑張っていきます。

鴨川支部 上村 支部長

 短いような長いような40年でした。これを機に兜の緒を締め、仲間とともに新たな道を団結して進んでいきたい。

銚子支部 鈴木 本部乗務員分科会長

 分離・独立のさなかは、就職して2~3年の若造でした。先輩方にお世話になってどうにかやってこれました。60歳になり、これからも皆さんと一緒に闘っていきたい。

幕張支部 山田 支部長

 自分が表彰されるとは思っていませんでした。私たちがやるべきことは動労千葉を残していくことです。組織拡大して50年、60年残すことが仕事だと思います。これからも動労千葉が永遠に続くよう、組織拡大に全力で頑張っていきます。

◎新組合員紹介

木更津支部 花崎 支部長

 動労千葉は今日まで組合員一人ひとりを守ってブレずに闘ってきました。絶対に動労千葉を残すため、木更津支部は職場から団結して頑張っていきます。
新組合員をこの場で紹介できることを嬉しく思っています。労働組合の原則である職場を良くしたいという思い、外注化阻止闘争でお互いのことを知れたこと、垣根のない関係を作ってきたことが大事だったと思います。

木更津支部 新組合員

 右も左も分からないですが、木更津支部の皆さんとともに、職場をよくし、少しでも働きやすい環境を木更津から発信できればという思いです。微力ですが力になりたいと思っています。よろしくおねがいします。

※争議団から

(写真 争議団が登壇し、決意表明する綾部さん)

綾部光男さん(公労法解雇者)

 皆さんの今日の元気な顔を見ると本当に嬉しいです。安倍、JR東日本は労働組合のない社会を作ろうとしています。団結を固め、腹を据え、職場における力関係を維持し、闘っていかなければなりません。一人でも多くの組合員を獲得して前進していきましょう。

中村 仁さん(清算事業団解雇者)

 1047名当該として、千労委の審議拒否の行訴闘争に勝利の展望があると確認したい。物販を成功させ、大行進運動を広げ、改憲を進める安倍を倒しましょう。

※OB・顧問、家族会代表から

永田雅章さん OB会会長

 この過程で亡くなった人たちの遺志を受け継いでいけと言われているのだと思います。
 40年闘ってきた歴史を思い起こしてほしい。エルダーに行った人は、レールの安全問題で3千本遅らせてダイ改ごとに人を増やさせたような闘いを5年間やれるんです。明るく楽しく闘って、10年後には主流派になっているように闘っていきたいと思います。

山田佐知子さん 家族会会長

 素敵な賞を頂いてありがとうございます。皆さんに支えていただいて、会長としてやってきました。何もできませんが明るく見守っていただいて助かっています。OB会とともに家族会をこれからもよろしくお願いします。

(写真 執行部が登壇し、決意表明する川崎さん)

●最後に、川崎昌浩書記長が決意表明を行いました。

 運転士と車掌廃止の攻撃を絶対に許さず、断固としてストで闘います。この先は分社化と転籍です。労働者の未来をかけて闘いに立ち上がりたい。メーデーを「改憲・阻止!大行進」運動とともに東京で赤旗を掲げてデモを行いたい。これを反撃の出発点にして戦争・改憲阻止の闘いを進めたい。平成採に訴えて訴えて組織拡大を実現することです。闘いなくして安全なし。闘いなくして動労千葉なし。組織拡大に向けて全力で闘おう。

(写真 組合歌を唄う組合員、OB、参加者)

 お礼と閉会の言葉を大竹哲治副委員長が行い、組合歌合唱と団結ガンバロウで終了しました。

(写真 40年史の写真に見入る組合員)