関西のたたかいの中から「労働組合つぶし反対」に1585票!

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0350号09/01)(2019/05/01)

関西のたたかいの中から!
「戦争・改憲のための労働組合つぶし反対」に1585票!

林 善子(神戸市職労、改憲・戦争反対!闘う労働者の会)

自治体戦略2040構想に現場から反撃を!

 昨年始まった神戸市の「ヤミ専従」キャンペーンは改憲、戦争のための組合潰しです。
総務省の出した「自治体戦略2040構想」が現場で具体に進められる中でかけられている攻撃です。
 市職労本部は「謝罪」し執行委員長以下5人が辞任。組合員に説明もなく大会は延期。自民党と維新によるチェックオフ(組合費給与天引)廃止条例の提案に対して組合員一人一人に同意を確認。同意しない場合は脱退の意向を書く欄まで作り、脱退者が1200人も出ました。
 市当局はヤミ専を利用し人員削減や賃下げ、民営化に協力させたあげく、払った給料や退職金の返還を要求。組合は対象者に貸し付けをして返還させ、その上で組合の仕事をしていたのだから負担すると次の大会で決めるとしています。
 しかし、頭を下げてみても来年からはチェックオフは廃止され、新規採用者の研修での組合加入も廃止。人員削減で負担にあえぐ現場の切実な声を踏みにじり当局は「人員については管理運営事項だから交渉しない」という。それを「了承」してビラまきひとつしない組合は終わってる。
 組合への絶望が蔓延する中で、3月組合役員選挙となりました。組合潰しに絶対反対で闘うことを仲間と相談し委員長に立候補しました(2年前は民生支部支部長に立候補、この時は任期付き職員導入反対で500票獲得)。
 神戸市職労の職場の全体像もなかなかつかめない自分にできるのか悩みながら、「組合潰しに絶対反対で闘う旗が必要」と、仲間と相談して決めました。闘わない組合さえ潰すという戦争・改憲情勢の中、組合を辞めずに踏ん張っている仲間に「あきらめず絶対反対で闘おうと呼び掛けるチャンス!」、いろいろな職場を知り、現状をつかんで団結拡大していく機会とするために!
 立候補ビラでは「自治体丸ごと民営化を許さない!みんなの力で闘う組合をつくろう! ①組合潰しを許さない。ヤミ専キャンペーンは改憲、戦争のためだ。評価制度は撤廃しかない、②民営化・外注化・非正規職化絶対反対、③正規人員よこせはあたり前の要求だ、の3点を訴え、「ストライキで闘おう!」のイラストを添えて「戦争・改憲絶対反対!闘う労働者の会」の林に投票を呼び掛けることにしました。
 しかし、私の職場は保育所。3月は一番忙しく休みも取りにくい。全職場をまわるのは無理だとしてもなるべく多くの組合員に呼び掛けたい。このときに昨年から、改憲・戦争阻止大行進兵庫の取り組んできたことが力になりました。特に、神戸市元町にある
海員組合の戦没船資料館に行き、戦争は組合潰しから始まったと皆でつかんだことは大きいことでした。また、年が明けてすぐに、職場の近くで開催した星野絵画展や大行進主催の「はだしのゲン」等の上映会で、「なぜ戦争になったのか」「天皇の戦争責任について」など、地域の人たちとも論議になりました。大行進運動と現場で組合潰しと闘うことがかみあって、多くの人と改憲・戦争反対でつながり広がっていく展望を持ちながら、仲間と選挙を闘うことができたのだと思います。
 そして、関西全体の力で、選挙前から「組合潰し反対!」の大行進ビラが全区役所、本庁に配られました。
 私は選挙期間中、本庁、9区役所、支所、保育所、動物園、建設、農業、清掃、病院職場、学校などをまわりました。朝早くから夜遅くまで、休日も含めて働く組合員に「正規をよこせは当たり前の要求。要求できないと言うのはおかしい!闘う組合に変えよう」、組合潰し反対!と訴えました。区役所や本庁などをまわる中では「働き方改革」の進行状況を見聞きしました。
 神戸市は「自治体2040構想」のトップランナーとして働き方改革を進めています。その狙いは住民生活になくてはならない仕事を企業の儲けに差し出し、自治体労働者は評価制度で黙らせ、わずかの管理職と会計年度任用職員という首切り自由の非正規職にしていくことです。ヤミ専キャンペーンと同時に元総務省官僚の久元市長が進める昨年度の改革の2本柱が「働き方改革(業務改革)」と「区役所業務改革」です。「やめる、
へらす、かえる」のもとに民営化や外注化、人員削減が進められています。区役所では
フリーアドレスということで個人の机がない(ビラは机に置けないので手渡す)、ペーパーレスなどと言って一人ひとりに配らせないなど、団結破壊と組合活動させない圧力がありました。役員がいる職場ほど役選ビラは個人ビラだから配れない、 時間外にしろ、職制の許可を得ろという。 民営化と外注化、非正規職化に闘わずにきたことが今の労組破壊を許していることがよくわかりました。若い組合員が声を出す場がない中、退職や免職に追い込まれていることも選挙を通してリアルに伝わってきました。
 そんな中、「配っとくよ」とビラを受け取ってくれたり「魂のこもった選挙広報読んだで」と声をかけてくれる人、「闘わない組合だから辞めたけど応援する」とメールもあ
りました。自分の職場でビラの配布を引き受けてくれる人もいました。現状がひどい中、何とか変えようと頑張っている労働者の力を感じました。つぶれそうな仲間を見捨てずに団結と実力で行動してこそ当局との力関係を変えていける本当の労働組合です。この選挙自体が組合潰しへの闘いだと感じました。労働者の闘いは潰せない! 安倍が組合潰しに必死になるのは労働者の怒りに追い詰められているからです。闘えば勝てる!

(写真 2月17日神戸新聞)

 投票の結果は1585票!(体制内は4827票)。戦争、改憲反対! 闘う労組が必要という決起です。信任投票だけで終わらせずやってよかった! 労組絶滅攻撃ととらえ、関西全体の力であらゆる職場に訴えが浸透した結果です。思いは同じでも、行動する中ですれ違ったり、一致が得られないこともあるけれど、地域の仲間と論議をし、一緒に行動する中で団結も強くなってきたと思います。
 どの自治体でも同じ攻撃がかかり、闘えば奈良市従のように除名や解雇攻撃がくる。しかし闘う労働組合をみんなが求める中、同じ闘いを進めることができると思います。
 選挙後、「立候補してくれて感謝しています。心の支えとします」と言ってくれた組合員もいました。同僚が病欠、解雇に追い込まれる中で必死に闘う仲間と実際につながって組織化を進め、闘う労働組合をつくり、自治体2040構想を跳ね返す力を作っていきたいと思います。