社友会による労組破壊とジョブローテーション攻撃うち破ろう

2019年8月28日

月刊『労働運動』34頁(0353号03/01)(2019/08/01)

社友会による労組破壊とジョブローテーション攻撃うち破ろう

(写真 「運転士・車掌廃止」攻撃粉砕!全面外注化・転籍強制阻止!改憲阻止に向けた6・23 動労千葉臨時大会)

社友会による労組破壊とジョブローテーション攻撃うち破ろう!

今、JR職場では、「乗務員勤務制度改悪」をはじめとした労組破壊と鉄道業務の全面的外注化の攻撃が激化しています。とりわけ「社友会」による労組破壊との闘いが焦点です。こうした攻撃と真正面から闘う方針と展望を日刊動労千葉から転載します。

社友会と一体の労組破壊に反撃を

「人財戦略部」なる組織が6月21日に人事部と厚生部を統合して設立された。そして、6月28日には「労使交渉のポイント」という文書を発行し、組合との議論について各職場に〝報告〟している。さらに、社内報では「社員からの質問に答える」という形でジョブローテーションに関するQ&Aも発行している。
組合との交渉についてや疑問・質問について、組合にではなく会社が直接説明する。この間、施策や構想をあえて組合に提案せず、いきなり業務用タブレットに配信するやり方と同じだ。労働組合を徹底して無視しようとしている。

「乗務員は事務職」「駅は外注会社」

これは明らかに、会社を挙げた社友会の組織化と一体だ。深澤社長自ら「社友会」の組織化を推進せよと号令している。そして、どんな施策にも一言も声を上げさせず、会社の思うままにできる職場にしようとしているのだ。
ジョブローテーションのQ&Aでは、「将来の夢に向かって多様な経験を積める」「キャリアをオーダーメイドできる」と歯の浮くような言葉が並ぶ。一方、「退職まで乗務員を続けられないか?」という質問には、「生涯乗務員ではなく多様な経験を」「10年を超えないように異動や担務変更を行う」と露骨に回答している。
「キャリアのオーダーメイド」など誰がどう見ても嘘っぱちだ。会社は団交で、乗務員からの〝キャリアアップ〟について、「指令、輸送職、企画部門、支社内での運用を計画」などと回答している。だが、そのポストの数はどう見ても乗務員全体からすればごく僅かだ。結局、「運転士になって10年しても出世できないなら駅の子会社に出向させる」と言いたいのだ。
それは、来年度募集にも現れている。なんと乗務員は職種として「事務職(事務)」に分類されている。Q&Aでは「車掌・運転士になりたいならエリア職の事務職(事務)に応募しろ」と回答しているのだ。今年3月の乗務員勤務制度改悪により支社企画部門等との兼務での乗務が強行された。さらに、「乗務員はあくまで事務職」と位置づけ、「企画部門との兼務が通常」にしようとしているのだ。「変革2027」の「JR本体に残す鉄道業務は企画部門と込み運用できるものだけ」という構想そのものだ。
また、駅業務について「駅で働きたいなら、グループ各社(JESS等)に応募しろ」と回答している。もはや駅業務はJR本体ではなくグループ会社の仕事だといっているのだ。

社友会ではなく闘う労働組合を!

乗務員という仕事を徹底して軽んじて、労働者をコマのように扱う。こんな施策を平気で口にする会社の態度は本当に怒りに耐えない!
だが、現場が反対を貫くならば、乗務員を好き勝手に配転するなど不可能だ。現場に反対して闘う団結がある限り、会社の攻撃は常に矛盾を吹き出し続けるからだ。
だからこそ、社友会に入ってはならない。現場労働者を黙らせることで、ジョブローテーションや無制限なワンマン拡大による運転士・車掌への攻撃を実現するためのものだからだ。
職場に必要なのは闘う労働組合だ。すべての仲間に訴える。ともに声を上げよう。ジョブローテーション・ワンマン化反対を貫き闘おう。

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Q:車掌・運転士になりたい

A:エリア職の事務職(事務)へのご応募をおすすめします。

Q:駅でずっと働きたい

A:駅での勤務を希望される方は、駅業務の採用を行っているグループ各社(JESS等)にご応募ください。

(採用情報Q&Aより)
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Q:乗務員になりたくて入社した。退職まで乗務員を続けることはできないということか?

A:これからは生涯乗務員ではなく、多様な経験を積んでいただきたい。

(人財戦略部Q&Aより)

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CTS職場代表選挙  幕張事業所で関副委員長が再選!

6月前半から始まったCTS(千葉鉄道サービス)各事業所での職場代表選挙に、幕張、津田沼、京葉、千葉、木更津の各事業所で動労千葉組合員が立候補しました。それぞれ、組合員数を2倍、3倍する得票をかちとり、昨年を上回る大前進となりました。投票してくれた職場のみなさん、ありがとうございました!

幕張では47票差の圧勝

幕張事業所では、昨年7月から職場代表をつとめてきた関道利副委員長が堂々の再選をかちとりました。昨年は1回目、2回目(決選投票)でも決着がつかず3回目の選挙(信任投票)までもつれこみましたが、今年は1回目の投票で過半数を超える117票を獲得、2位の候補(CTS労組委員長、70票)に47票差をつける圧勝となりました。
私たちは、36協定などをめぐる会社との交渉でも職場の問題点を集約し、毎月の安全衛生委員会での議論を全体に伝えるために「安全衛生委員会だより」を発行するなど、職場を民主化し、改善し、働きやすい職場をつくるために全力を尽くしてきました。職場の声を背景に、具体的に改善出来た項目も多くありました。本当にありがとうございました。
「職場の雰囲気が、この一年でだいぶ変わってきたよね」という声も数多くあがりました。これからも誰もが「おかしいことはおかしい」と言える職場に変えていく決意です。
(日刊動労千葉から転載)

国鉄/JR,記事0353

Posted by kc-master