関西生コン支部への弾圧を許さず、連帯し闘う 10・14東京集会の報告
関西生コン支部への弾圧を許さず、連帯して共に闘う!
※10・14東京集会の報告
吉本 伸幸(東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会書記長)
10月14日13時から東京都墨田区曳舟文化センター2階レクリエーションホールで「関西地区生コン支部への弾圧を許さない東京集会」(集会実行委員会主催)が開催された。250人が結集し、会場は熱気にあふれ超満員となった。
関西地区生コン支部へ2018年7月以来、大阪広域協組と国家権力が総がかりとなって労働組合潰しの大弾圧がしかけられている。賃上げのストライキや組合員の正社員化要求、作業現場でコンプライアンスを遵守するよう求めたりする活動が「威力業務妨害」「強要未遂」や「恐喝未遂」に当たるとされ、「関西地区生コン支部」へ執拗な弾圧が続けられている。逮捕者は延べ87人、起訴された者は64人に上る。
関西地区生コン支部にかけられた労働組合解体攻撃との闘いには、日本の全ての労働者と労働組合の未来がかかっている。関西地区生コン支部を守り、共に連帯し闘う力を結集させなければならない。
集会実行委員会代表である私は「関西生コン支部への弾圧は全ての労働組合への弾圧だ。関西生コン支部の勝利まで一体で闘う。本集会を東京から連帯運動を始める出発点としたい」と開会挨拶した。
関西地区生コン支部の西山直洋執行委員は「真っ当な労働組合活動を犯罪とし、警察の組織犯罪対策課が乗り出してきた。大津地裁の裁判官は『暴力団の事件やと思った』と言う。逮捕者87人、起訴64人。現在の勾留者は5人。滋賀ではなんと検事調べなしで起訴される。本当に労働組合として認めていない。逮捕されている組合員の奥さんの家に組対の刑事が行って『旦那さんに組合をやめるように言ってくれへんか』とか『黙秘しているから釈放しないんだ』と奥さんをオルグする。
保釈条件が非常にきびしい。保釈金も高額。私は100人の人間に会ってはいけないとされた。しかし、40人くらいは誰かわからない人がいる。組合事務所や職場や関連施設への立入り禁止、海外旅行も禁止。運動に制限をかける保釈条件を打たれている。本当に人権侵害だ。
11月16日に大阪・西梅田公園で全国集会がある。全国の仲間の団結を見せつけないと権力側には勝てない。しかし我々は負けていない。団結と連帯、この二つではね返していく。改憲をもくろむ安倍政権に対し、労働者の権利を死守する闘いを共に闘っていきたい」と元気に訴えた。
労働社会学者で元昭和女子大学教授の木下武男さんは、「関西生コン支部の運動と弾圧の背景」と題して講演を行った。「ユニオン運動面における弾圧の意図」、「弾圧の時代背景」、「関西生コン支部の歴史的な4つの教訓」、「関西生コン支部の教訓」、「関西生コン方式の全産業化・全国化による反撃」について50分間熱弁をふるわれた。
関西生コン支部の歴史的教訓では、「①業種別職種別賃金、②集団交渉、③企業の枠を超えた業種別統一司令部、④労働組合主導型の事業協同組合」を提起され、「関西生コン支部は本当の労働組合だ。4つの歴史的教訓は労働運動再生の展望を示している。関生弾圧は産業別組合への壊滅攻撃だ。しかし、関生運動は弾圧に屈しない産業別労働組合運動であり労働運動再生へのインパクトだ」と力説された。
憲法と人権の日弁連をめざす会代表の武内更一弁護士は、「正当な労働組合活動を、あり得ないでっち上げで弾圧している。労働組合法に違反する。この弾圧は資本家の体制固持のため、全ての労働者階級にかけられた攻撃だ。労働者の階級としての闘いを横に大きく広げていき、物心共に支援の闘いを呼びかけていこう」と述べ、安倍政権の改憲策動と弾圧との一体性を明らかにした。
映画『「棘:とげ」~ひとの痛みは己の痛み。武建一』の完成を杉浦弘子監督と「棘男」の著者でプロデューサーの平林猛さんが報告。東京では、11月12日に日比谷図書館の地下で映画「棘」の上映を行うと発言。大きな拍手が送られた。
共に闘う労働組合からは、スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合、国鉄千葉動力車労働組合、日本機械工業労働組合が、関西地区生コン支部と連帯し全力で弾圧粉砕へ闘う決意を明らかにした。
動労千葉の仲間は、「関西地区生コン支部への弾圧は、労働組合破壊攻撃だ。JRは分割・民営化で裏切った労働組合をも潰して労組なき社会を作ろうとしている。11・3日比谷に全力結集しよう」と述べ、全労働者の未来をかけてJRと関生への攻撃と闘うことを訴えた。
東京西部ユニオンの青年労働者が「生きることが狙われている。安倍政権は、我々の闘いにビビっている。職場の闘いも一緒だ。我々が一歩を踏み出そう」と、仲間の青年労働者と共に登壇し、関生支部と共に職場で闘う意欲を示した。
集会実行委員会から、関西地区生コン支部を恒常的に支援し連帯する「東京の会」の発足に向かって準備会を開く方針が提起された。
世田谷地区労顧問・鈴コン闘争支援・連帯共闘会議呼びかけ人代表の花輪不二男さんが、「関東に鈴コン分会あり! 兄弟組合の関生への弾圧を黙ってられるか! 職場・地域に持ち帰り、信じて闘おう。我々は絶対に勝つ!」と力強く集会のまとめを行い、団結ガンバローを三唱した。
集会は大成功を勝ち取った。