星野闘争 新たな出発 新たな闘いを開始

2019年9月26日

月刊『労働運動』34頁(0354号07/01)(2019/09/01)

星野闘争 新たな出発! 私たちに課せられた新たな闘いを開始!

(写真 星野文昭さん追悼 獄死・国家犯罪を許すな7・26全国集会で上映された星野さんの闘い)

狩野 満男(星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議共同代表)
星野さんは昨年8月猛暑のなかで倒れました。肝臓ガンがここから巨大化し、本年5月に行われた手術の甲斐なく星野さんは息を引き取り、73年の生涯を終えました。本当にかけがえのない偉大な存在を失ってしまいました。今もこの無念を晴らすことができません。私たちは星野さんの命が奪われた5月30日、この日を絶対に忘れません。
闘い抜き、闘い切った星野さんの魂を階級闘争の誇るべき歴史に深く刻み、この日を私たちが継承し、発展させるための営々たる決意の日にしたいと思います。
通夜、葬儀そして7月26日の全国追悼集会では多くの方々の参列、ご参加を戴き、そして数多くの思いのこもる弔文も戴きました。この場を借りて御礼申し上げます。
この追悼集会は、参加者すべてが星野さんの遺志を引き継ぐ、新たな団結と垣根を超えた広がりを生み出しました。国家犯罪の最たる戦争と冤罪を闘う運動を担う方や、傍らにあって声援をしていただいた方々も登壇し、星野さんの遺志を自らの課題に重ね今後の闘いへの決意を述べられました。星野奪還に賭けた私たちの闘いが自らを取り戻す闘いとして発展し、弾圧と闘うその総括としても会場全体から全国、全世界に発信されたと思います。
さて、星野さん亡き後、私たちに課せられた新たな闘いは開始されました。
第一に、星野さんの命を奪った国家権力、安倍政権を絶対に許さない闘いです。徳島刑務所による意図的な医療放棄、そして手術を行った昭島医療センターの手術記録、看護不備についての国家賠償請求の申し立てです。これら医療記録等の証拠保全決定により、7月29日弁護団は裁判官を引き連れて昭島医療センターに乗り込み、多数の医療記録を押さえました。ここでさらに膨大な記録が判明し、再度の差し押さえが必要となりました。しかしながら主治医や執刀医の名前が墨塗されているなど、この攻防は今後、激しく展開されることになります。
しかし、いよいよ闘いの火ぶたが切られました。国家賠償請求の闘いで徳島刑務所、医療センター、更生保護委員会、法務省、安倍政権に必ず責任を取らせましょう。今後、四国更生保護委員会への要望書に協力戴いた全国の弁護士の組織化、そして医師の決起を運動の力で作り出していきます。さらなる物心両面のご協力をお願い致します。
そして第二に、検察、弁護側ともに争点整理が最終段階となり、来年早々開始ともいわれる大坂正明さんの裁判が始まることです。しかし今、この裁判に対して安倍政権、最高裁の国家意思むき出しの裁判員裁判適用の攻撃がかけられていると言わねばなりません。今日、安倍政権を追い詰め、絶対非和解で進む沖縄闘争に直結する「事件」の重大性から、検察、弁護団双方が通常の裁判を求めているにも関わらず、とりわけ裁判における生命線である弁護団の防御権を奪う裁判員裁判の強行を許すわけにはいきません。この政治的圧力は星野再審が切り開いた地平と運動の広がりとその力に恐怖し、早い段階で東京地裁が裁判員裁判で一気に有罪決着を狙う策動です。この情勢を前に大坂さんは東京拘置所のなかから戦闘宣言を力強く発しています。

(写真 星野文昭さん追悼 獄死・国家犯罪を許すな7・26全国集会で発言する星野暁子さん)

私たちにとって大坂裁判そのものが星野第3次再審の号砲となる以上、星野闘争すべての蓄積をこの裁判に合流させ弁護団とともにこの有罪策動を打ち破らねばなりません。大坂裁判勝利と星野第3次再審勝利に向かって全力で闘いたいと思います。
そして第三に、改憲阻止の大行進運動を星野闘争が牽引することです。私たちは全国で星野絵画展を開き、そして星野さんの無実と「人間が人間らしく生きる」社会を求め、獄中で不屈に闘う星野さんの存在を訴えてきました。この運動の広がりは多くの人々の心をとらえ、人々を分断する新自由主義と安倍政権の改憲・戦争、嘘とデタラメを浮かび上がらせてきました。
私の地域でも新自由主義による地域破壊、更地化、非正規職化による労働者の分断と更なる搾取に対して、絵画展を通した地域住民の団結が垣根を越えてつながりだしました。この杉並阿佐ヶ谷再開発をめぐる闘いがかつてない団結で広がっています。戦争・改憲阻止の大運動と星野闘争が新たな団結と闘いの輪を生み出しています。
先の8・6ヒロシマ行動でも多くの収穫がありました。辺野古の闘いと共にある宜野湾市緑が丘保育園の保護者の方々、そして本年1月の大邱星野絵画展を主宰した韓国大邱民衆行動と星野闘争がひとつになりました。それぞれが、お互いの闘いのなかに自らの闘いが共有されることで、その信頼はゆるぎないものとなりました。熱い団結を求める交流ができたのです。
大邱「マルクスアソシエーション」代表のイドクチェさんは、半年の労力をつぎ込んで星野暁子さんの詩を翻訳した詩集を携えて来られ、感動の再会となりました。
いずれの運動にも星野絵画展運動が大きな背景としてあることが大きな喜びです。今年のヒロシマ行動を大きく牽引した広島教育労働者100人声明を生み出した水路として、絵画展がいかんなく力を発揮したとのお話も聞きました。「香川星野の会」を担う教育労働者も、拠点地域で教育労働者100人声明を勝ち取った報告もありました。
最後に訴えます。
星野闘争が今、戦争・改憲を許さない人々とつながり、これまでにない飛躍を開始しています。戦争と改憲は、人民の団結を奪い、命そのものをも奪う攻撃です。星野闘争を闘う全国の仲間は、星野さんの闘いの不屈性とその豊かさを引き継ぎ、生かし発展させ、この秋、改憲・戦争阻止、安倍打倒の闘いに立ち上がります。ともに闘いましょう。