国鉄闘争全国運動7・16 討論集会、7・ 17 全国集会へ結集を!

国鉄闘争全国運動は7月17日に全国集会、前日の16日は昨年に引き続き討論集会を開催します。全国からの結集を訴えます。

国鉄1047名解雇撤回へ

7・17集会は第一に、国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利に向けた総決起集会です。
2010年4月の国鉄闘争全国運動の発足から12年が経過しました。国鉄1047名解雇をめぐる闘いはいよいよ正念場を迎えています。
現在、東京地裁で行われている裁判では、中央労働委員会とJR東日本が「1987年4月の不採用から1年が過ぎている」ことを盾に真実から逃れようとしています。
国鉄とJRは同一であり1047名解雇はJRによる不当労働行為です。しかし、「名簿を作ったのは国鉄であり、JRは名簿に基づき採用しただけだからJRに責任はない」「解雇ではなく採用の自由」という国鉄改革法による虚構とペテンにより逃げ続けてきたのです。
しかし、動労千葉と国鉄闘争全国運動は、2015年の最高裁決定において、JR設立委員長が策定を指示し、その後、設立委員会において決定した不採用の基準が不当労働行為であることを法的に確定させました。
つまり〝不採用基準〟は、JR設立委員会が作った採用基準の一部なのです。JR設立委の不当労働行為がなければ、排除された組合員も含めて採用されるはずだったのです。当然にも、JR東日本には不採用基準によって名簿から外された労働者を採用する義務があるはずです。もちろん団体交渉に応じる義務もあります。
しかし、JRは一貫して採用を拒否し続けてきました。1987年4月以降の追加採用の際にも、分割・民営化に反対する組合員の採用を拒否し続けました。不当労働行為は今も継続しているのです。「1年」を口実にして切り捨てられる問題ではありません。
真実はすでに明らかなのです。中労委が盾にしている「1年」の壁を越えれば、「勝利まであと一歩」です。裁判所と中労委を包囲する真実と署名が決定的に重要です。7月22日の次回裁判で再度の署名提出行動を行いたいと考えています。4月の統一行動に引き続き7月9日に再度の全国一斉署名活動を呼びかけます。7月17日を裁判闘争・署名運動の総決起集会としたいと考えています。

廃線化と業務融合化との闘い

7・17集会は第二に、JRにおける第二臨調型の廃線化と業務融合化との闘いです。
国土交通省に「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティーの刷新に関する検討会」という組織が設置され、日本の鉄道にとって、国鉄分割・民営化以来の大転換になる重大な検討が進められています。
第1回検討会が開かれたのは2月14日。「検討」と言っても結論ありきで、来年度予算の概算要求に間に合せるために6月28日に取りまとめ案が議論され、7月に「結論」が出されようとしています。労組攻撃・融合化など職場の攻撃と合わせた第二臨調―国鉄改革型の攻撃です。
その結論は、地方ローカル線の存廃を話し合うJR(鉄道会社)と自治体の協議会を、国が介入して設置するルールを作って法制化し、半ば強制的に大リストラ・廃線化するものです。
国交省は「JR旅客6社が運行する線区の57%が廃線化の基準(輸送密度が4千人未満)を下回っている」と危機をあおり、実際は2千人未満の線区を廃線化しようとしています。それは全線区の実に39%に及ぶもので、まさに「ローカル線大虐殺」計画とでも言うべきものです。
国交省による検討と歩調を合わせて、JR北海道、四国、九州に続きJR西日本が「バス転換を含めて見直しを進める線区」17路線・30区間の収支を公表。西日本が運行する線区の28%にあたります。JR東日本も廃止対象線区の発表を狙い、それは26路線・51区間、全体の35%に及ぶものです。
JR職場でも3月ダイ改をスタートに、鉄道の歴史始まって以来の大転換をなす攻撃が始まっています。その行き着く先は全面外注化、分社化・転籍攻撃であり、グループ会社を含めた大再編です。労働者の雇用と権利を根本的に破壊する攻撃に、労働組合の断固とした反撃が必要です。
〝鉄道崩壊〟――これが民営化の行き着いた現実です。民営化と外注化という新自由主義の核心的攻撃の破綻は、医療・教育・郵政、公共サービスの大崩壊、社会全体の大崩壊をもたらすものです。7・17集会はこれとの対決です。

戦争絶対反対の闘い

7・17集会は第三に、戦争絶対反対の闘いです。
5月23日の日米首脳会談で米バイデン大統領は「台湾有事への軍事介入」を明言し、対中国侵略戦争へ向けた決定的踏み込みを宣言しました。共同声明で「同盟の抑止力及び大転換」を明記し、岸田はそのために「日本の防衛力の抜本的強化」「防衛費の相当な増額」を確約しました。
とりわけ、米軍の核戦力を日本へ大量配備する「拡大抑止」、そのために、「日米間の協議を強化」し、米軍の計画のもと日本全土への中距離ミサイルの大量配備を進めようとしています。バイデンや岸田こそ世界戦争・核戦争の元凶です。
ウクライナ戦争で大量の攻撃兵器を投入し戦争を激化・拡大させているのは米・NATOです。岸田は、NATO首脳会議への初出席を通して戦争当事国として登場し、本格的な戦争国家への大転換・改憲の道を開こうとしています。
国土交通省に設置された「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」では、ウクライナ侵攻の関連で大量輸送能力を持つ鉄道が注目されたとして、防衛省の担当者から鉄道輸送への期待感が表明された(5月19日)。
廃線化攻撃とJRの軍事輸送は紙一重で進展する事態に入っています。戦争反対・改憲阻止は国鉄闘争の決定的使命です。

25年目の11月集会へ結集を!

11月労働者集会は今年25年の節目を迎えます。関生支部・港合同・動労千葉の3労組は2月国鉄集会で共同アピールを発表しました。このアピールのもとに広範な賛同者・賛同団体を結集する運動が始まっています。
社会の大崩壊と戦争への攻撃に対して、闘う労働組合を甦らせるため7・17集会から3か月余の11・6労働者集会に向けて総決起を開始する場としたいと考えています。
7月16日の討論集会は、7・17集会と一体で、新自由主義に立ち向かい、労働運動再生の思想と道筋を議論する場としたいと思います。7・16―7・17 集会への大結集をお願いします。

7月17日(日)午後1時30分 千葉市民会館大ホール

(討論集会:7月16日(土)午後1時30分~千葉市文化センターセミナー室)

 

『月刊労働運動』2022年7月号掲載

国鉄/JR

Posted by kc-master