7・20鈴コン分会定期大会と共闘会議集会報告

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0306号05/01)(2015/09/01)

5人の団結と闘いの中に2千万非正規労働者の展望がある
― 7・20鈴コン分会定期大会と共闘会議集会報告 ―

吉本 伸幸(鈴コン分会書記長、鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議事務局長)

 時代は一気に激動し、世界中が大恐慌と戦争情勢、革命情勢の中にあります。
 安倍政権は本気で戦争を仕掛けてきています。また、本気で労働者全体を非正規職にして、1%の資本家の利益だけを守ろうとしています。「国民の生命を守るため」と称して、安保法案を強行し、憲法を改悪しようとしていますが、労働者の総非正規職化や沖縄、福島でやっていることを見ても大嘘だということがわかります。戦争絶対反対・安倍打倒に立ち上がるときが来ました。労働組合が戦争に絶対反対で闘う中心に立たなければなりません。
 労働者が闘う労働組合に結集して、生産現場・職場を握って絶対反対で闘えば戦争は止められます。韓国民主労総のゼネストに連帯して、日本でもゼネストを闘える労働組合を甦らせていきましょう。その闘いの中心に、国鉄闘争があります。
 7月1日からJR東日本は駅の全面外注化を開始しました。全ての鉄道業務を外注化して、労働者を転籍し一生非正規にして、低賃金・無権利・労働強化で分断し殺そうとしてきています。そして、6月30日に出された動労千葉の鉄建公団訴訟への最高裁上告棄却は絶対に許すことは出来ませんが、不当労働行為が認定されており解雇撤回・外注化阻止の闘いは職場で地域で、まさにこれからが本番です。

※7・20定期大会と集会が成功

 「派遣法の改悪許すな 非正規職撤廃 闘う労働組合を職場に! JR全面外注化阻止 民主労総ゼネスト連帯 改憲・首切りの安倍を倒そう!」のスローガンの下、7月20日、鈴コン分会第7回定期大会と鈴コン闘争支援・連帯共闘会議結成3周年決起集会が都内で開催されました。2011年12月、鈴コン分会三役三人は、会社から「ストライキを行い社前や街宣で会社に対し名誉毀損、会社への信用失墜行為で多大なる迷惑をかけた」と解雇され、解雇撤回闘争を3年間、仲間の団結を軸として不屈に闘い抜き、2014年11月17日解雇撤回・原職復帰を勝ち取り、内尾稔分会長、吉本伸幸書記長、鈴木善弘会計3人は元気に職場で堂々と胸を張って働いています。
 集会は、青年2人の司会が「国会決戦を先頭で連日闘い抜いた。戦争阻止の中心に国鉄決戦があり、動労総連合と合同・一般労組全国協を強大に作ろう」と提起し始まりました。
 共闘会議呼びかけ人の花輪不二男代表は「安倍のような輩は絶対に打倒しなきゃならない。昨年の勝利は小さくない。非正規職でも勝てることを示した。亡くなった田口さんの解雇撤回を今も掲げ、闘う分会の義理と人情はとても大事。闘いはまだまだ続く」と主催者あいさつをされました。
 連帯あいさつでは、動労千葉の田中康宏委員長が「この5人の団結と闘いの中に2千万非正規労働者の展望がある。6・30最高裁が動労千葉鉄建公団訴訟の上告を棄却した。棄却によって、不当労働行為を認めた高裁判決が確定した。これを覆せなかったのは画期的だ。我々は闘いの旗を断じて降ろさない。闘い続ける」と提起し、不当労働行為と対決して解雇撤回を闘う意義を鮮明にさせ夏から秋の国鉄集会へ総決起を訴えました。
 動労水戸の池田学執行委員は、前日19日のNAZENデモの反響の凄さ、動労水戸青年組合員決起のすばらしさ、原発労働者とも団結を拡大してきた闘いの確信を踏まえ、被曝労働を許さず、常磐線全線開通を阻止する闘いを呼びかけました。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長のメッセージが代読されました。鈴コン分会闘争弁護団からは、木下徹郎弁護士から「長期闘争で団結を維持し勝ち抜いた鈴コン分会に今後も連帯する」とあいさつが行われました。私(鈴コン分会書記長)は基調報告で「7・15~16国会闘争が歴史的決戦の火ぶたを切った。国鉄闘争と一体で民営化・外注化阻止、非正規職撤廃を全労働者の闘いにしよう! これが戦争を止める職場生産点の力であり国際連帯の土台だ。鈴コン分会と共闘会議は一層闘い続ける」と提起しました。
 集会は、鈴コン分会5人の決意で爆笑しながら最大に盛り上がりました。内尾分会長は「職場に戻って8か月。解雇された3人の信用が職場でだいぶ回復した。人の命が金で解決する時代に入っている。労働者が誇りを持って生きいくには闘っていかなければならない。大勢の仲間の先頭に立てる分会作りをしていきたい」と決意を語りました。鈴木会計は「闘えば勝てる! 絶対に組合を職場に作って、安倍政権を打倒しましょう!」と訴えました。
 共に闘う仲間からは多数の発言がされました。東京のJR関連の外注先で決起が始まっていて、動労千葉・動労水戸と共に外注化・非正規職化と闘う動労総連合建設の決意が宣言されました。
 解雇撤回闘争中、職場で3年間団結を軸としてがんばり抜いた2人(おにやんとトラ)と4年ぶり久々に鈴コン分会5人が全員揃った団結定期大会と共闘会議結成3周年集会の大成功を勝ち取ることが出来ました。
 昨年9月30日の東京高裁和解条項の一文に「自ら(有限会社東豊商事)又は鈴木コンクリート工業株式会社をして、法令の定める不当労働行為に当たると認められる行為を一切行うことのないように最大限努めることを確約する」とあるにもかかわらず、職場では鈴コン分会5人の組合員に対し執拗な不当労働行為をいまだに行っています。
 我々鈴コン分会は、組合に対する会社の不当労働行為は職場での団結・力関係でひっくり返していこうと考えています。もともと会社が法令を守るとは思っていません。『月刊労働運動』9月号が出る時には、故田口守組合員解雇撤回闘争を中心とした11件の6年間に及ぶ不当労働行為の救済申立てへの東京都労働委員会の決定が出ています(8月26日)。たとえその決定がどういうものであろうとも、故田口組合員解雇撤回は必ず職場闘争で決着をつけます。東京都労働委員会の決定には、会社も必ず中労委へ不服を申し立ててくるでしょう。
 鈴コン分会は断固闘って、闘って勝っていきます。現在、鈴コン分会は東京都労働委員会へ新件二つ(団交拒否と不利益扱い)の不当労働行為救済申立てを行い、新たな職場闘争を開始しています。
 我々鈴コン分会は負けない!断固解雇撤回・非正規職撤廃を勝ち取るまで、会社での職場支配権を奪い返すまで闘いは未来永劫に続きます! 鈴コン分会と共闘会議の職場第3ステージ闘争の始まりです。安倍を打倒し権力を奪い返していきましょう! 闘おう!!