常磐線富岡駅開通に抗議行動

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0333号03/01)(2017/12/01)

常磐線富岡駅開通に抗議行動

10・21常磐線富岡駅開通セレモニーを抗議行動が直撃

木村 郁夫(動労水戸書記長)

 動労水戸は10月21日、国とJR東日本による常磐線竜田駅―富岡駅間の運転再開強行に対して、動労総連合や東北・関東の仲間と共に、富岡駅現地での開通セレモニー抗議行動を闘い抜きました。今回のセレモニーにはJR東日本の冨田社長自らが乗り込み、なにがなんでも常磐線全線開通、帰還強制、被曝労働強制を成し遂げようとする安倍政権の意図が明らかなものでした。
 午前9時から開始した抗議行動には、富岡町の職員が私たちを駅前から退去させるために動員されてきました。一方で福島県警は傍観し、卑劣にもJR水戸支社幹部は、駅舎に張り付いて私たちには近づこうともしませんでした。放射能問題に最も心を痛めている地元自治体労働者と、住民・労働者への被曝強制に反対する労働者を対立させる資本の悪辣(あくらつ)な意図を、絶対に許すわけにはいきません。
 私たちはこの圧殺を跳ね返し、断固として抗議行動を展開しました。初めに動労水戸石井真一委員長が「JRは東京オリンピックのために常磐線に電車を通して、乗務員と乗客に被曝を強制している。福島第一原発ではデブリの取り出しさえ行われていない。福島を切り捨てる行為だ」と訴えました。続いて動労福島、動労総連合新潟の仲間からも、JR東日本の暴挙を弾劾する訴えが行われました。さらに福島共同診療所の布施幸彦院長が「原発事故以降甲状腺がんになった子どもは191人。除染をしたのは線路の部分だけ。森も川も線量は下がっていない。こんなところに帰ってはいけない」と、命を守ることが熱く訴えられました。また、避難者への補償打ち切り反対署名を職場で取り組んで小池都知事に解雇された都庁レストランの柿沼庸子さん、婦人民主クラブ全国協議会の仲間からも、常磐線全線開通絶対反対のアピールが叩きつけられました。
 10時に、セレモニーのために国やJRの関係者、マスコミを乗せた下り列車が入ってきました。それまでほんの数人の住民とセレモニーを準備する人たちの閑散としていた駅から人が出てきました。私たちの抗議行動にも力が入ります。原発事故で酪農を奪われた浪江町の希望の牧場の吉沢さんが「原発事故の反省もなく再稼働がされている。無念を思いだそう。原発をなくそう」と呼びかけました。さらに動労水戸支援共闘代表で分割・民営化で解雇された小玉忠憲さんと、エルダー再雇用希望を拒否されて9月末で解雇となった動労水戸辻川慎一副委員長が冨田社長を痛烈に弾劾し、とことん闘い抜く決意を叩きつけました。この抗議行動で駅前セレモニーはなかなか開始されず、抗議行動が終わるまで冨田社長の顔はおろか声さえも聴くことはありませんでした。
 富岡駅の東側線路わきには、巨大な廃棄物処理場がつくられています。その建物には環境省、鹿島、三菱重工の名前があります。原発事故を食い物にして「原子力村」が利益をむさぼっています。被曝線量の数字をかえて大丈夫だとするところに住民を帰し、労働者を被曝させるわけにはいきません。労働者の闘いこそ放射能から命を守ることができます。私たちは、常磐線全線開通を絶対に阻止するために、さらに闘い続けます。