関西のたたかいの中から!「改憲・戦争阻止!大行進・関西」を結成

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0343号07/01)(2018/10/01)

関西のたたかいの中から!
「改憲・戦争阻止!大行進・関西」を8月19日に結成!

冨山 小太郎(「改憲・戦争阻止!大行進・関西」事務局)

改憲・戦争阻止は拠点建設の闘いだ!
職場、地域で真正面から改憲阻止を訴えよう!

 8月19日、改憲・戦争阻止!大行進・関西の結成大会が大阪市内で開催され、大行進運動が関西でもスタートしました。会場には、全国金属機械労働組合港合同と動労西日本を先頭に、八尾北医療センター労働組合や日教組奈良市、高槻医療福祉労働組合などの労働組合と、全国水平同盟や婦人民主クラブ全国協議会、在日の会などの運動団体が、関西一円から集まり大盛況となりました。
 安倍政権はますます戦争と改憲に突き進んでいます。8月12日には、山口県下関市の講演で「自民党としての憲法改正案を次の国会に提出できるよう、とりまとめを加速すべきだ」と発言し、この秋の臨時国会での改憲発議を宣言しました。右翼憲法学者の百地章は産経新聞紙上で、憲法審査会を経ずに、議員立法で改憲を進めろとまで言っています。
 日本の支配階級が改憲・戦争と異口同音に言い出したのには、資本主義が完全に崩壊を迎えているからです。7月豪雨災害や台風21号、北海道での震災を見れば明らかなように、新自由主義によってインフラ施設などの社会資本が破壊され、社会そのものが回らなくなっています。国鉄分割・民営化から始まった新自由主義は、30年を経て行き着くところまで行き着きました。
 核心は労働組合です。今年、3月25日に動労千葉と関生支部、港合同などが呼びかけた、
「3・25大行進in HIBIYA」を受けて、関西では国鉄闘争全国運動・関西が中心となって、大行進運動の結成に向けて準備をしてきました。そして、結成大会に向けて、運動の基調として、①「戦争のできる国」をつくろうとする支配権力との激しい衝突になることを自覚した原則性と真剣さを運動の基調にすること、②野党共闘等に幻想をもつものでなく、労働者自身の闘いの中に戦争を止める力を見いだす立場を大事にし、その主体的な力を自由闊達に発揮できる運動の作り方をめざすこと。③原則性と大衆性が一つになった反改憲闘争をつくりあげること。④すべての基軸として、職場での闘いの組織化、「働き方改革」反対闘争と、改憲・戦争反対の闘いを結び付け、労働運動を再生させることの四つを確認してきました。
 国鉄分割・民営化の際に、中曽根は「行革でお座敷をきれいにして、床の間に新憲法を安置する」と言いました。この攻撃に真正面から対決し、勝利してきた動労千葉を先頭とする階級的労働運動の存在が、改憲と戦争を阻止し続けてきたと言えます。だからこそ、確信と気概を持って、私たち労組交流センターが、全身全霊で改憲・戦争阻止の闘いに立ち上がる時です。
 関西では、産別労働運動を堅持し、動労千葉と共に階級的労働運動を守り発展させてきた、全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部(関生支部)に対して、警察権力を使って激しい組織破壊攻撃がかけられています。弾圧に対して関生支部は「この弾圧は、大企業の収奪とたたかい、沖縄基地撤去、原発再稼働阻止、戦争法・共謀罪阻止、憲法改悪反対を求め、安倍内閣と真正面からたたかう労働組合への弾圧にほかならない。政治の私物化に異議を唱える者を力づくで押しつぶすファッショ的手法が戦争につながるものだということは歴史が教えている」と声明を出しました(滋賀弾圧に対する「抗議声明」、8月29日)。まさに階級的労働運動こそが改憲・戦争をめぐって最大の攻防点になっているのです。
 改憲・戦争阻止!大行進・関西は、こうした情勢と一体で、職場や地域に無数に拠点を作りだしていく闘いです。結成大会では、冒頭に代表代行として木下浩平・港合同執行委員から挨拶がなされ、「改憲・戦争は労働組合をめぐる問題だ。UAゼンセン大会が改憲推進の大会になろうとしているなど、秋に向けて労働運動が大きく揺れ動いていく。今こそ闘う労働組合が先頭に立って、改憲・戦争阻止の運動を立ち上げよう!」と力強くアピールしました。また、動労西日本の橘日出夫・近畿支部副支部長からは、運動のイメージと方針について
提起がなされ、「大行進運動は拠点を軸に地域全体を獲得していく闘い。労働組合や運動団体など、今ある運動の担い手が軸となって、各地域に実行委員会を立ち上げ、地域獲得に打って出よう」と鮮明に提起しました。
 闘いは、既に始まっています。結成大会では、各地域から生き生きとした改憲・戦争阻止!の実践の報告がなされました。8月10日に「はだしのゲン」上映会を企画し、70人近くの参加を勝ち取った泉佐野からは、中川いく子さんが発言し「5月の泉佐野市議会選から、7・8関空闘争、8・10上映会と一体で闘い抜くことができた。改憲・戦争阻止を据えた取り組みで、確実に地域の運動が前進している」と語られました。
 また、結成大会前日の8月18日に、「つながって戦争も改憲もとめよう!八尾北夏祭り」を開催し、300人を超える参加者を集めた八尾北からは、「若い親子連れなど、新しい人が多数参加してくれている。夏祭りに向けて4回も実行委員会を重ねてきた。ここで戦争情勢について真正面から議論したことが決定的に重要だった」と発言されました。
 さらに、大会を経て立ち上がった大行進・関西は、拠点を軸に地域丸ごとの決起を作り出す挑戦にうって出ています。9月30日には北摂地域と泉州地域で、10月21日には八尾で大行進実行委員会の立ち上げを目指しています。また、実行委員会結成に向けて、各地で『はだしのゲン』の上映会も開催しており、奈良で行われた奈良市従女性部の上映会には50人を超える参加者を集めて大成功しました。改憲・戦争阻止!大行進の闘いは、地域の怒りに火をつけ、拠点を軸にソビエト建設をも展望する取り組みといえます。
 この秋は戦争か革命かを決する大決戦です。戦争の時代は、膨大な労働者階級が団結して決起を開始する時代でもあります。全国に大行進運動を立ち上げ、安倍の改憲・戦争攻撃を革命に転化しましょう!

各地の活動0343

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