11月労働者集会、改憲阻止1万人大行進の報告 ※11・4集会の総括と今後の課題

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0345号02/01)(2018/12/01)

11月労働者集会、改憲阻止1万人大行進の報告
※11・4集会の総括と今後の課題

階級的労働運動を再生・復権していく出発点を作り出した

白井 徹哉(国鉄闘争全国運動事務局長)

国鉄闘争と関生支部弾圧粉砕

 11月4日、関西生コン支部、港合同、動労千葉、国鉄闘争全国運動、改憲・戦争阻止!大行進の5団体の呼びかけによる11・4労働者集会が開催され、4800人が集まりました。集会冒頭に関西生コン支部への弾圧を許さない集会決議を読み上げ、全体で確認。海外から韓国・民主労総ソウル本部26人、台湾桃園市産業総労働組合の2人が参加しました。東京過労死を考える家族の会が「働き方改革」との闘いをアピールしました。
 第2部の改憲阻止!1万人大行進では各団体からの発言、歌や朗読劇などが行われました。集会後、「改憲発議阻止! 安倍政権打倒!」を訴えて銀座デモを行いました。以下、11・4労働者集会の総括と今後の課題について考えたいと思います。
 まず何よりも国鉄闘争と関西生コン支部弾圧との闘いの2本柱で集会を成功させたことです。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、開会あいさつで国鉄1047名解雇撤回闘争の不退転の決意を訴え、葉山岳夫弁護士は、千葉県労働委員会の事実調べ拒否は、労働者の団結権擁護のための労働委員会制度の自殺行為ともいうべき改憲と一体の重大な攻撃であることを喚起しました。
 関西生コン支部から武谷新吾書記次長、西山直洋執行委員、荒川勝彦執行委員の3人、港合同の中村吉政委員長、鈴コン分会の吉本伸幸書記長が登壇して発言し、関生弾圧が安倍政権の改憲に向けた労組破壊の核心的
攻撃であると弾劾し、権力・資本の弾圧を打ち破って前進していることを力強く示しました。
 国鉄・JRと関西生コン支部を舞台に激しく加えられている労組破壊攻撃との闘いは、文字通り今日の階級闘争の最先端の基軸的課題であり、より積極的には「職場から闘うこと、労働者が団結して闘うことこそが階級情勢を転換する」として労働運動の新たな可能性について提示しています。11・4労働者集会が国鉄闘争と関生弾圧粉砕の2本柱で闘い抜いた意義は実に大きいと思います。

闘いの意義と可能性

 今年の集会は、過去21回の集会の中で発言者の数が一番多かったと思います。発言者の時間が短くなりましたが、1年間の闘いの意義と可能性を盛り込んだ積極性としてご理解いただければと思います。
 安倍政権の「働き方改革」と先頭で闘ってきた過労死を考える家族の会の発言は、日本の労働者の声であり、気持ちです。「働き方改革」攻撃の最先端である郵政や医療などから現場闘争の息吹が持ち込まれました。
 国際連帯闘争も強化されました。教育労働者のヴァージニア全州ストライキを指導したジェイ・オニールさんが参加できなかったのは残念でしたが、民主労総ソウル地域本部から代表団26人が参加しました。台湾からは1万人リストラに無期限ストで闘う富士ゼロックス労組―桃園市産業総労働組合が参加し、国際連帯が発展しています。
 また、昨年の集会から始まった「改憲・戦争阻止!大行進」運動の全国各地の努力によって三十数カ所で運動体が立ち上げられ、その息吹は教育労働者の発言として11・4集会を牽引しました。平和教育への弾圧、多忙化や非正規化、子どもたちの貧困―学校現場における戦争と新自由主義の現実に対して、「日の丸・君が代」不起立闘争はじめ勤評闘争以来の闘いの地平、闘う意欲を持つ教育労働者が全国に大勢いること示しました。これらを職場からの闘いにしていくことは十分に可能なこと、全国での地域からの支援・連帯の闘いも労働運動を変革することを感じることができました。

組織化の原動力は職場闘争

 改憲攻撃をはじめ全産別への敵の攻撃に対して立ち向かうことを決意し、闘いを提起し、議論し、労働者の闘う力に確信を持ち、団結を頼りに新しい運動を作り出すことは十分に可能です。国鉄闘争や関西生コン支部の闘いに実証されています。
 これは教労だけでなく、自治体・郵政・医療など全産別・職場における普遍的な状況です。労働運動をめぐる状況が非常に厳しい局面にあることは事実ですが、闘いによって階級情勢を転換できることを11・4労働者集会は示しています。産別・職場における攻撃に立ち向かい、現場から闘いを組織することこそ、労働者が自らを階級として組織していく原動力です。
 総括ポイントとしてなによりも訴えたいことは、11・4集会を、現下の階級的力関係を転換し、労働運動を再生していく道はどこにあるのかを考える出発点にしようということです。
 1980年代以降の新自由主義攻撃と労働運動の後退に抗して前進してきた関西生コン支部や港合同、動労千葉の呼びかけ3労組の闘いと存在は、労働運動が前進する条件と可能性を示しています。11・4労働者集会はそれが全産別に拡大する条件と可能性があることの一端を示したと思います。現下の時代・情勢、そして日本の労働者の状況や階級的な力関係を考えたとき、本当にもう一度、階級的労働運動を再生・復権していくた
めの出発点を11・4労働者集会は作り出したのだと、積極的に捉え返したいと思います。
 司会の一人を幕張事業所で職場代表選挙に勝利した動労千葉の関道利副委員長が務めました。動労千葉は、国鉄分割・民営化反対闘争を外注化反対闘争として継続し、外注先で職場闘争・組織拡大闘争を貫き、新たな可能性を切り開いています。
 民営化・外注化・分社化の攻撃に対して、労働組合の側が主導権を握り、資本の矛盾と危機を顕在化させ、弱点を突いた闘いを展開し、職場における階級的団結を生み出しながら前進することは可能です。資本の攻撃に対して常に後退した地点に決着点を設定し、屈服を深めていく労働運動とは明確に違う階級的労働運動が成立しうることをハッキリと示しています。
 動労千葉の外注化阻止闘争は、「拒否から阻止へ」の三里塚ジェット燃料輸送阻止闘争を教訓とし、新自由主義下における「絶対反対」の路線として、階級的労働運動路線を発展させています。東労組解体と分社化・転籍―第三の分割・民営化との闘いはこれからです。
 関西生コン支部の弾圧粉砕の闘いも、権力・資本の攻撃の核心中の核心を粉砕し、新たな発展を切り開いています。これらは労働運動にとっても巨大なインパクトと可能性をもった素晴らしい闘いです。
 11・4集会で作りだした出発点と可能性を、教労・自治体はじめ全産別で果敢に立ち向かって、職場闘争を作り出すことが結論です。階級的な力関係を転換し、ギャップを埋め、労働者を階級として組織する最深部の原動力は〝職場闘争〟です。改憲阻止闘争の発展は、階級全体、各産別・職場における資本との力関係を転換する階級的労働運動の発展が何より必要です。
 東京23区におけるマイナス人勧に対して現場からものすごい怒りと闘う意欲が噴出しました。教育現場において改憲と戦争の攻撃に対する闘いが始まっています。日本労働運動を質的に転換し、労働運動の新たな時代をつくりだすことは可能です。