8・5改憲・戦争阻止 全国教職員ヒロシマ集会が大成功

2019年9月26日

月刊『労働運動』34頁(0354号05/01)(2019/09/01)

8・5改憲・戦争阻止!全国教職員ヒロシマ集会が大成功!



倉澤 憲司(広島教組、「改憲・戦争阻止! 教え子を再び戦場に送らない! 広島教職員100人声明」よびかけ人)

 8月5日の「改憲・戦争阻止!全国教職員ヒロシマ集会」に全国から賛同・結集して下さったみなさん! 本当にありがとうございました。非常に感動的な集会となりました。「広島教職員100人声明」よびかけ人の一人として「同じ思いで闘う仲間がこれほどいる!」ということを肌で実感することができました。今も8・5集会の音源や映像を聞き返し、見返したりしています。その度に皆さんと出会えたこと、つながれたこと、皆さんが集まって下さった感動が甦り、うれしさで胸が熱くなってきます。心の中でなく、団結を求めて目に見える形でわかりやすく闘ってきて本当に良かった!

◆よびかけ人として奮闘

 当日にいたるまで、主催者として会議を開き、よびかけ人の主体性を大切にし、よびかけ人自身が望む形で集会を開催できるようにと取り組みを重ねてきました。初めはよびかけ人自身、「自分たちに全国集会ができるのか」「その力量があるのか」といった不安もありました。よびかけ人が県内にとどまらず、東京、大阪、福岡、福島など全国に出かけ、「100人声明」や集会への賛同・参加をお願いしてきました。

◆全国の労働者が共に決起

 また、戦争被爆地ヒロシマで8・6に向け教育労働者が集まり開催するのだから、平和教育についての取り組みも交流したい。それに取り組める職場にするにはどうしたらいいのかも話したい。そうした意見も率直に出し合い論議を重ね、当日を迎えました。「100人声明」の賛同を地域で集めてくれた広島・全国の仲間の力強い後押しに何度も励まされました。「改憲・戦争阻止」のために、どう職場や地域で闘いを広げてきたのか、「広島教職員100人声明」の勇気と団結に応えようと、全国でも論議を重ねてこの日を迎えて下さったと実感しています。産別・地域を越え、様々な労働者がこの「8・5集会」を共に作り上げてきたのだと思い団結の力に感謝しています。

◆韓日労働者の団結が解決策

 8・5集会では、韓国テグから教育労働者のキムソクヒョンさんが発言して下さいました。
 まず、学校での学生たちや教育労働者の権利が侵害されたり抑圧されたりしていることで成り立っている「城内平和」を打ち破って声を上げていくことこそ「本当の平和への近道である」と訴えられました。そして、韓日の葛藤が高まる中、「韓国と日本の労働者が団結することが解決策。動労千葉の声明に胸が熱くなった。沈黙を破り、ともに学校を変え、社会を変えよう」という訴えに、参加した誰もが感動したと思います。キムさんの思いは、自分たちの「日の君」闘争・拡声器規制との闘いと全く同じでした。妥協せず諦めず、対権力・対資本で「闘ってきてよかった」と心から思いました。
 その後、広島、全国の仲間の教育現場からの発言が続き、一人ひとりが血の滲むような闘い、しかしどんな困難があっても諦めない、決して負けていない誇り高い闘いを続けてこられたことが伝わりました。

◆全国と広島の相互作用

 集会には、ようやくお会いできた新しい参加者もいれば、久しぶりに広島に来て下さりお会いできた方もいました。それぞれが勝利の展望を持ち始め、自信に満ち高揚していたと思います。集会後の夜の交流会も大盛況。「100人声明」を通して、全国と広島の闘いの相互作用が生まれ、お互いが勇気づけられ励まされ、次の方針を主体的に計画・展開してきています。改憲・戦争を阻止するため、「100人声明」を広げるなど、具体的に何ができるかと各々が考え、次の行動のために教訓を得、労働者の闘う団結をさらに拡大しようと必死になっています。出会えていない仲間に会い、共に誇りを取り戻し何かが始められそうだというわくわくした感じが溢れています。主体的で解放的な運動になっています。

◆現役の教育労働者とつながる

集会・交流会が成功したからこそ、「広島」の「現役」の教職員にもっと参加してほしいとも改めて思いました。どれほど全国の労働者に共感・感動・勇気を与え、闘いがつながり、拡大しているか実感してほしい。現役・青年労働者の参加・決起をもっと生んでいきたい。ねじ込まれる研修会や原水禁大会への動員を越えて、8・6ヒロシマ大行動に参加してもらうためには、もう一つ乗り越えるべき壁があるとも感じます。
 極限的多忙化の中、賛同・参加のお願いだけで終わりがちになる職場訪問。これを打破し、現場教育労働者の思いを聞き、そこから学習会や集会、次の行動・方針を考え、運動を作っていきたいと思います。これまでの学習会では、現在の韓国やアメリカの教育労働者の闘い、日本でもそれと同様の勤務評定反対闘争があったこと、『放射線副読本』の問題点とどう具体的に闘っていくかを、参加者と共に学び考えてきました。学力テストや評価制度は本来の教育を破壊している。天皇制賛美の教育と共に進められている。先進的に行われている東京、大阪の問題だけにしないで、全国で団結して立ち向かえば勝てます。
 『放射線副読本』学習会を経て、教育委員会へ申し入れに行った際、教育委員会担当者は実質的な回答・対応を拒否しました。子どもの命が関わっている問題であるにも関わらずです。地域・保護者・子ども・同僚とつながり、被曝を強制・拡大し、健康影響をなかったことにしようとする『放射線副読本』との対決を通して、現場での具体的な実力闘争もつくっていけると思います。今後は、差別や排外主義、多忙化、「働き方改革」などとどう対決していくかも共に学び論議していく予定です。

◆今秋が改憲阻止の正念場

いよいよ今秋が改憲の正念場です。他産別の労働者と連携し地域の拠点、地域の先頭に立てる教育労働者として、さらに飛躍していきます。2日間の行動に参加した青年教育労働者の発言を紹介します。
 「言いたい、話したい、伝えたいと思いました。私たちの組合は、おかしいことにはおかしいという組合、つないだ手を離さない組合です。8・6ヒロシマ大行動に参加し3年めになります。初めは戸惑いがありました。それは、どうしてこんなに参加している人たちが団結しているのか、怒りを感じているのかというものでした。怒りの裏側には多くの悲しみがありました。そして、なぜ大行進(デモ)をすると、こんなにスカっとするのか。安倍・資本家たちには、抑圧・武力しかありません。私たちには、団結の力があります。我々は負けません。勝ちます」