改憲決戦切り開いた8・6ヒロシマ闘争

2019年9月26日

月刊『労働運動』34頁(0354号06/03)(2019/09/01)

改憲決戦切り開いた8・6ヒロシマ闘争

8・6ヒロシマ大行動に850人が結集!
宮原 亮(8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長)

米帝の「核戦略報告」に見られる核戦争の切迫、イラン情勢の緊迫、そして何よりも安倍政権の韓国に対する激しい排外主義攻撃と改憲への突進という情勢の中で迎えた被爆74年の8・6ヒロシマ大行動はいくつかの点で改憲阻止決戦の具体的突破口を切り開きました。

一つは、排外主義攻撃を打ち破って日韓共同の国際反戦反核闘争として勝ち取られたということです。韓国から参加した労働者は「愛国者なら今日本に行くな」と友人に言われながら参加したと語ってくれました。5日に安倍の攻撃として、大邱のマルクス研の仲間が2時間にわたって空港で不当に拘束されるということが起こりました。そうした攻撃をも打ち破って9人の仲間が参加し、3日間の行動を共にしました。

今回、2月の大邱での星野詩画展を引き継ぎ、星野文昭さんの意志を継承し、具体的に星野闘争を国際的な共同闘争として取り組むことを確認。星野闘争で繋がった小森龍邦さんの「日本人こそが闘わなければならない」というアピールは集会参加者全体に活を入れるものでした。韓国で出版された星野暁子さんの詩集はこれからの日韓連帯・星野闘争の発展にとって決定的な武器です。

7日には城西工団労組と合同・一般労組全国協との移住労働者組織化についての懇談会を行い、移住労働者組織化を共同闘争として取り組むことを確認しました。

二つに、教育労働者100人声明という形で始まった改憲に対する職場からの具体的反撃を全国に拡大していく展望を開いたことです。5日の教育労働者全国集会は主催した100人声明呼びかけ人にとっても、参加した全国の仲間にとっても非常に感動的な集会でした。韓国・全教組の仲間からの「平和を実現するためには職場が平和であってはならない」というアピールは心を打つものでした。不起立闘争や職場の多忙化との闘い、放射線副読本との闘いなど具体的な職場の闘いが100人声明に発展し、そしてそれが全国の仲間を獲得していく展望を実感させるものでした。

三つに、拡声器規制条例との闘いです。松井広島市長を先頭にした8・6朝のデモを条例で規制しようとする策動に対して、逆に巨大な大衆的議論を巻き起こして跳ね返しました。地元メディアも大きく取り上げ、8・6ヒロシマ大行動は文字通り今年の8・6の最大の焦点になりました。デモに対する拍手、声援などははそれを実感させるものでした。

(写真 8・6安倍弾劾で原爆ドーム前からデモ)

同時にこの攻撃は広島市の自治体労働運動への攻撃でもあります。自治労内部でこの問題で大きな議論となり、今回組合をあげての8・6ヒロシマ大行動への取り組みにつながりました。

沖縄や福島、関西生コン支部への攻撃に見られるように改憲攻撃は具体的に団結や拠点を破壊する攻撃と一体です。教育、自治体、星野、国際連帯、拡声器規制条例など具体的課題で8・6を闘い、具体的に改憲阻止の展望を切り開いたと思います。この地平に確信を持って秋の闘いをさらに発展させていきましょう。

(写真 8・6式典時間帯のデモを報じた中国新聞)