関生支援東京の会第二回総会 関西生コンに学び闘う労働組合をつくろう!

4月11日、東京しごとセンター(飯田橋)の講堂で、「関生支援東京の会」の第2回総会が行われました。会場が満杯となる参加で、熱気あふれる会となりました。
この総会を準備している最中に「武建一委員長に懲役8年の求刑」というとんでもないニュースが飛び込んできました。これは「実刑判決によって武委員長の身柄を獄に閉じ込め、関生支部を叩き潰そう」という国家権力中枢のどす黒い階級意志に他なりません。
この日の総会は、この新たなコロナ禍での弾圧を迎え撃ち、東京の地で反撃を開始する場となりました。
司会は、日本機械工業労組の福島さんが務めました。
東京中部ユニオンの原由美子委員長が開会のあいさつを行い、「関西生コン労組の弾圧を許さない東海の会」「関生弾圧を考える神奈川の会」から連帯のあいさつを受けました。この1年、全国に広がる関生支援運動が互いに連携し、団結が拡大していることを実感させました。
続いて、武委員長からのビデオメッセージが上映されました。
ビデオメッセージを受け、大阪から駆けつけてくれた関西生コン支部の武谷新吾書記次長は「刑事事件で相次ぐ反動判決は、権力による関西生コン・港合同・動労千葉の3労組共闘の深まりに対する恐怖です。何としても無罪判決をかちとる。勝利まで闘う。大衆行動で決着をつける」と力強く宣言しました。

続いて、共同代表の一人である藤田正人弁護士から「関生弾圧とは何か」をテーマに特別報告を受けました。昨年10月から今年3月にかけて相次いでいる刑事事件の不当判決文を具体的に分析し、その中に込められた権力中枢による関西生コン支部つぶしの狙いを暴いていただきました。
ドキュメント映画『棘2』のプロモーションビデオが会場に流れた後、杉浦弘子映画監督と平林猛プロデューサーが登壇しました。二人は「見えない権力の力と労働組合との闘いを浮き彫りにしたい」と『棘2』『棘男2』に込めた思いを熱く語りました。

 

第2部は「関西生コンに学び闘う労働組合をつくろう」をテーマとしたパネルディスカッションです。コーディネーターを元昭和女子大学教授の木下武男さんが務め、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸分会長、動労千葉の関道利委員長、関西生コン支部の武谷新吾書記次長がパネラーです。
木下さんは「関生型の労働組合をつくる。その原点は82年にある。関生の闘いがまさに箱根の山を越えようとした時に、弾圧によって関西に閉じ込められた。そこに立ち戻って東京で決着をつける。東京生コンを再建する。そこに日本の労働運動を産業別に作っていくカギがある。鈴コンの闘いから『一点突破、全面展開』で闘おう」と提起しました。
吉本さんは「鈴コンでの『60歳定年、65歳解雇』攻撃との闘いや、過積載を許さない闘いや1時間の昼休憩を確保する闘いなどを教訓に、東京生コン建設に挑戦したい」と、自らの確信をもって発言しました。
武谷さんは生コンでの労組づくりのポイントをアドバイス。
関さんは「外注化攻撃との闘いがCTSでの組織化につながっている。会社に対してモノを言えなかった労働者がモノを言っていいんだと転換が始まっている。東京生コン建設も一筋縄ではいかないが共に闘いましょう」と熱くエールを送っていただきました。
会場の医療労働者からも発言があり、「コロナ禍で医療福祉の現場でも産業別労働運動が前進している。一陽会労働組合のストライキが、地域の医療労働者へのパワハラとの闘いとつながっている。小さな労働組合でも声をあげたら、そこに労働者が結集してくる」と、元気いっぱいに訴えました。
最後に、共同代表の金元重さんが集会のまとめと団結ガンバロウを行い、総会を締めくくりました。

東京の会としての闘いは2年目に入りました。この1年、共同代表の木下武男さんや金元重さんらを中心に議論を積み重ね、『棘』上映運動や学習会などを通して支援運動をくりひろげてきました。
しかし、これまでの延長では新たな情勢に立ち向かうことはできません。「東海の会」から報告された「街頭宣伝など目に見える闘い」や、「神奈川の会」から出された「関生弾圧との闘いを通して地域の労組と具体的に結びつく」などの提起には大いに学ばされます。
7月13日の武委員長の判決公判をはじめとした裁判闘争や労働委員会の闘いをともに担い、『棘2』の上映運動や街頭宣伝、地域の労組への訴えなど、東京の会はさらにパワーアップして闘います。

伊藤 昌樹(関生支援東京の会事務局) 月刊労働運動2021 年5月号掲載