3・30 AGC株主総会抗議行動

(写真は、株主総会会場前で訴えるチャホノ支会長と支援の仲間)

旭非正規職支会チャホノ支会長ら4名が来日

3月30日、AGC(旧旭硝子)第98回株主総会に対して、民主労総・旭非正規職支会の仲間の不当解雇撤回・全員の職場復帰を求める抗議行動が闘われた。

旭非正規職支会からはチャホノ支会長をはじめ、4名の仲間が来日。日本からは、動労千葉をはじめ旭非正規職支会支援共闘会議の仲間、東京、神奈川、群馬の合同労組の仲間、サンケン労組の支援の仲間、全学連、全国労組交流センターが結集し、共に抗議行動を闘い抜いた。

AGC韓国子会社の工場で請負労働者として働いていた非正規雇用の労働者たちは皆、劣悪な労働条件の下で労働させられていた。給料は最低賃金(時給600円程度)、昼食時間は20分ほどしか与えられず、仕事中に少しでもミスをすれば「懲罰チョッキ」を着させられるという差別的な扱いを受けていた。こうした労働環境を変えようと、2015年6月に138名が労働組合(旭非正規職支会)を結成。しかし、労組結成の一ヶ月後に会社はメール一本で全員を解雇。AGC韓国子会社は請負会社との契約も解除した。現在、22名の組合員が解雇撤回闘争を闘っている。

韓日労働者の連帯で解雇撤回・職場復帰を闘いとろう

旭非正規職支会の解雇撤回闘争は今年で9年目を迎える。労働組合の不屈の闘いは韓国社会を揺るがし、日本の労働者との連帯をつくり出して大きな前進を勝ち取った。地方裁判所はAGCの違法派遣、違法解雇を認め、AGC韓国子会社の元社長・原納猛に懲役6ヶ月(執行猶予2年)、罰金1500万ウォンを宣告。さらに18年8月には「解雇された22名を直接雇用せよ」という判決が下され、22年7月の控訴審裁判でも組合が勝利している。

しかしAGC日本本社は、「韓国子会社の問題であり本社に責任はない」との立場をとっている。だが、韓国子会社の資本金の60%以上をAGCが握り、韓国子会社の社長は本社の人事で派遣されるなど、AGC韓国子会社はAGC自身の重要な生産拠点となっている。AGC本社の責任逃れは許されない。

戦時下の労組弾圧を打ち破ろう

今、韓国ユン政権は、民主労総への弾圧を強めている。その背景にあるのは戦争だ。米日韓の政府は、朝鮮半島、中国での戦争に向けて軍事同盟を強化しようと動き始めた。かつて日本帝国主義が植民地支配していた朝鮮半島において、労働者に強制労働を強いた「徴用工」問題をめぐって、韓国側が賠償金を肩代わりする「解決策」が示されているが、これは日本政府や三菱など戦犯企業の戦争責任を免罪するものであり、新たな侵略戦争に向かった攻撃だ。日本政府は「強制動員はなかった」といまだ開き直っている。AGC(旭硝子)も強制動員・戦争犯罪に加担した企業として韓国社会から厳しく断罪されている。歴史の過ちを絶対に繰り返してはならない。

関西生コン支部の弾圧をはじめ、戦時下の労働組合弾圧は日本でも始まっている。旭非正規職支会の解雇撤回闘争は、戦争を阻止する闘いであり、労働者の未来をかけた闘いだ。韓日労働者の国際連帯で、解雇撤回・全員の職場復帰を絶対に勝ち取ろう。