動労福島 郡山工場の希望を背負った外注化阻止スト

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0313号02/04)(2016/04/01)

動労福島 郡山工場の仲間の希望を背負った外注化阻止のスト

(写真 郡工一周デモ行進)

 3月末の郡山総合車両センター車室・運転室解艤装業務の外注化阻止、JRにおける安全無視の外注化反対、被曝労働拒否、常磐線全線開通阻止などを掲げ、3月24日動労福島はストライキに起ちました。
 昨年10月に要求書を出して5か月間、次々と条件を付けて団交開催を先延延ばしされ、それへの怒りのストライキでもあります。予告した途端に、仙台支社から「団交をやりたい」と言ってきました。ストライキの威力を改めて感じます。ところが「JR社員以外の団交出席は認めない」と言ってきたのです。本工と下請けが一体となって闘うという動労福島の根幹にかかわる問題であり、受入れるわけにはいきません。やり取りの末、団交が開催されない中でのストライキ突入となりました。
 当日は、朝の門前ビラ配布から始まりました。ストライキ決行の横断幕、トラメガを使ってのアピールは、国政選挙以外では20年ぶりの出来事です。各門には仙台支社からの応援も含めて職制がずらっと並びます。それを無視するかのように平成採用者も外注会社労働者もほとんどの人がビラを受け取って場内に入っていきます。
 昼休み時間帯の工場一周のデモ行進は、駆けつけた動労総連合・新潟や仙台の仲間総勢40人で行われました。デモの呼びかけに、拳(こぶし)をあげて応える人、窓越しに手を振る人、各門は閉ざされ管理者が監視体制をとっていますが、こちらが挨拶すると会釈を返す管理者さえいます。まさに塀の中と外が一体となったデモ行進です。それもそのはず、安全無視のあまりにも無謀な今回の外注化には、労働組合問わず反対であり、管理者サイドでも慎重論が多数派でした。既成労組が闘えない中で、動労福島のストライキは郡山総合車両センター全体の希望を背負った闘いだったのです。
 その後125㌔を移動、仙台支社前で仙台の仲間や動労水戸の仲間と合流し、正面玄関の真前で抗議集会を始めました。動労水戸の石井真一委員長は安全無視と被曝労働強制のJRを弾劾、JR体制打倒を宣言しました。青年部の2人は「間違っていることは間違っていると堂々と言おう!」と支社にいる平成採用者に訴えました。デモで支社の前を通ることはあっても、支社の真前で抗議集会をやった記憶はありません。支部や分会の組合員が要求しても地方本部の屈服で実現しなかった支社前抗議行動。「4・9政治和解」を乗り越えた我々だからこそできた闘いです。全金本山の鈴木委員長も激励に駆けつけ共に闘う決意を述べました。本山と動労千葉のDNAを受け継ぐ、仙台の動労総連合も見えてきました。戦争の切迫、新自由主義に対する労働者の決起とそれへの弾圧、京大戦争法反対ストライキ弾圧情勢の中で、日帝の基幹資本JRの仙台支社前に林立する赤旗は、京大弾圧勝利と共に日帝権力を震撼(しんかん)させる画期的な闘いだったと思います。
 労働委員会事務局にスト予告通知を提出した際、担当官から「指名スト1名でいいんですか」「期日は3月24日の1日だけでいいんですか。問題が解決するまでと書いてもいいんですよ」と言われました。近い将来、職場全体で要求貫徹まで無期限のストライキを構えたいです。
 橋本 光一(動労福島委員長)

特集0313

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