ひめじょおん―女性部から 現場の怒りで23区人勧を粉砕

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0345号06/01)(2018/12/01)

ひめじょおん―女性部から
現場の怒りで史上最悪の23区人勧を粉砕した!

(写真 マイナス人勧反対のビラ)

岸上 真寿美(江東区職労・全国女性部部長)

 11月21日夜、「人事委員会勧告の見送り」の連絡を受けました。「ついにやった!」という感じでした。今回の勧告は1か月平均1万円、最高で2万円の賃下げ攻撃です。しかも改憲攻撃下の組合つぶし攻撃です。東京の自治体労働者は全員決起しました。各区職労の人事委員会に対する抗議署名、区長会やそれぞれの区長に対する「勧告を実施するな!」の署名はかつてない数が集まりました。体制内の運動では賃下げを半分にするとかの妥結で終わってしまう。こんなひどい勧告にストライキもやらずに妥結したら、労働組合は内部から崩壊する。戦争に向かった攻撃だから、ここで思いきり闘わなかったら後がないと闘いました。
 江戸川区では特区連委員長宛の緊急署名「私たち23区で働く職員は、2018年特別区人事委員会のとんでもない勧告に、特区連執行部の存亡をかけ、絶対反対(ストライキを含む)で闘うことを要請します!」という署名をやりました。江東区でも江戸川区にならって署名を始めました。庁舎に2回、1200枚の机上ビラをし、署名を呼びかけました。区職労は「『団結しよう!』という標題のビラが配布されました。このようなビラは、組合と一切関係ありません。なお、特区連の取り組む署名で、署名者に住所記載を求めることはありません」とビラを出してきました。私たちの絶対反対のビラ、署名が許せないのです。組合役員は「分裂行動をやるのか。ストライキ批准投票は特区連委員長が判断する」と言うのです。そうやって組合員の怒りを押さえ込んでストライキを倒してきた組合役員の責任は重い。
 11月2日人事委員会抗議座り込みの時、人事委員会が「特区連の意見を来年度の勧告へ向けた検討・検証に生かしたい」と言い、特区連委員長は「来年に活かして行きたいと発言がありました。受け止めていただいたと理解した」と発言しました。参加した組合員から「今年はどうなるのか。なぜ説明がないのか。おかしい!」と抗議の声が上がり「そうだ、今年どうなるかだ!」の声がいくつも上がったのです。座り込みはいつも予想を上回る参加となりました。
 私は江東区で署名は難しいと思っていました。私が出している「団結しよう」のビラの裏に江戸川でやっている署名をのせ、こんな署名はどうかなと紹介しただけなのに、そこに署名して私の机に置いてくれた人がいたのです。感動し勇気づけられました。怒りの深さもまた感じました。どんなに数は少なくてもやってみようと決意しました。職場で回してくれた係や交換便で送ってくれたところなどもありました。
 「いま闘わなければ労働組合ではない」「29分職場大会を本当にやろう」の交流センタービラ、個人ビラは、特区連の各ブロック集会、19日の特区連総決起集会でもまかれ、その取り組みは東京労組交流センター全体で闘われました。労働組合を再生していく闘いがここから始まったと思います。