郵政労働者交流会―正規・非正規が団結し、スキル制度撤回、民営化と非正規職化を粉砕しよう

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0321号03/01)(2016/12/01)

― 郵政労働者交流会 ―
正規・非正規が団結し、スキル制度を撤回させ民営化と非正規職化を粉砕しよう!

○岩本正治
 全国労組交流センター全逓部会の代表です。
 戦争、とりわけ朝鮮半島をめぐる戦争の危機が切迫しています。戦争を阻止する闘いに郵政労働者は決起していきたいと思います。さらに安倍政権の労働法制改悪に反対して郵政労働者は闘っていきましょう。
 そして、戦争と労働法制改悪反対で、11・6日比谷での全国労働者集会と11・12ソウルでの闘いが全世界にアピールされています。とりわけ11・6集会に職場から仲間と共に参加することを本日の獲得目標にしたいと思います。
○星野勝紀
 銀座局で集配の仕事をしています。討論に向けた「問題提起」をしたいと思います。韓国のサイバー労働大学代表のキムスンホさんが「世の中を変える、職場の現状を変えるという意思を行動に移した時に物事は動く」と提言されていますが、この言葉が大事だと思います。
 現在、世界中で、資本主義が行き詰まり、大恐慌が始まっている情勢です。そして、米韓合同演習が大規模に展開されて北朝鮮を挑発し、北朝鮮も核ミサイル発射などの動きをして、朝鮮戦争の危機が迫っていると思います。俺ら労働者に求められているのは「戦争を始まる前に止める」ことです。
 そして、安倍政権の「働き方改革」という名目での労働法制解体攻撃、総非正規職化の攻撃と真正面から闘っていきましょう。全世界でも労働法制改悪に反対するゼネストが闘われています。世界の労働者と連帯し、日本の労働者も共に闘おう。
 こうした中で、JPの「無期転換」という攻撃がかけられています。日本郵政とJP労組本部が無期転換制度を協約化したことを許さず、現場から闘いをつくりだしていきましょう。

1人でも闘えば99人は覆せる

○A局労働者
 5月に霞ヶ関のJP本社と団体交渉しました。本社の幹部は逃げ回っている様子でしたが、私は最初に「無期転換とはどういうことなんですか」と質問しました。すると、逆に向こうが「意味がわからない」と質問するんです。「雇用が約束されるのか聞いているんだ」と私は言ったところ「雇用は約束されます」と応えました。
 でも「無期転換されると正規として雇用される」と思う人もいると思いますが、実は違うのです。雇用が約束されているわけではなくて首切り承諾のサインです。非正規は期限なしで時給制の期間雇用社員の状態で一生働き続けなくてはいけない。
 JP労組は掲示板で、「正社員の登用制度に基づいて試験をやらせる」と書いてある。試験は落とすためにある。どんなに頑張ってもです。
 管理職は労働なんて見ない。年賀状を何枚売ったかなどの数字しか見ていない。残業をするなと言っても、やることが山のようにある。民営化して以降、アマゾンとかツタヤの配達があり、対面配達(直接手渡し)しなくてはいけないので残業になる。一人ひとりの人間そのものを見ていないのが今の郵政の幹部の現状です。私はJP中央のトップの人間がそうだと思います。
 JP労働組合は莫大(ばくだい)な数の組合員がいます。それに比べて郵政非正規ユニオンは組合員の数が少ないと言われます。しかし、JP労組は何をやっているのか。莫大な数がいて、誰一人動かない。100人の中で、99人が闘わないJP労組組合員だとする。1人が闘う人だとする。1人で何ができるのかと言われるかもしれないけれど、たった1人でも闘っている人がいれば99人をひっくり返すことができると思います。
 安倍政権も同じですが、JP労組は数を集めればいいと思っていますが、何もしない奴が困った時に非正規の労働者を誰も助けない。たった1人でも大事だと思っていない。1人でも闘う労働者がいることが必要です。郵政非正規ユニオンに入ってよかったと思います。最初に賃下げされた時、何で下がったのかわからなかったのですが、「自分のせいだ。次に頑張ればいい」と思ったのです。でも頑張ってもいいところは見ない。欠点ばかり探って賃上げしない。おかしいと思って、郵政非正規ユニオンに入って団交やったら、「後で未払い分は払います。書類上のミスだ」と言って、謝らないんです。謝る時も「遺憾の意を表明します」と言うのです。謝罪文も出さない。
 本社も同じです。自分の賃下げについても、「きちんと評価しています」と言うのですが、過程を説明すると「給料は戻ったんですね。良かったです」と他人ごとのように言うのです。団交も準備もきちんとしないで、誠実に対応していない。本社もひどいから、各局もいい管理職がいない。
 でも5年ルールについては、本社も首切りはハッキリと認めました。Cランクの人は解雇の対象になる。現場の人を無視して解雇してくることは許せない。働きやすい職場にしたいと思うが、会社は働く人を大事にしない。
 人は一人ではなく、家族がいて、仲間がいて、人を大事にする人たちが集まって助けあって生きている。でもJPを見ているとそうではない。正規と非正規の分断がある。仕事の内容も変わらない。非正規は何のために雇われているのか.差別するのならなぜ非正規を作ったのかと思う。5年経って首切りするなんてとんでもない。同じ人間なんです。働く人の人間性をしっかり見てほしい。
 父母に、3年前から賃金カットされていて闘って取り戻したことを話したところ、父は「えらい!」、母は「堂々としなさい」と言ってくれました。
○B局労働者
 正規労働者ですが、今、労働委員会闘争の真っ最中です。JP労組の組合員で執行委員をやっていました。体制内にいましたが、JP労組の今のあり方を転覆してやろうと気持ちがあって闘っていました。
 今、新しい職場で、班長としてやっています。組合の役員は一切話しかけてこないです。1対1000でも勝てる気がしています。99%のJP労組で1%の反体制派がいれば、いつでもかかって来いと思っています。
 怒りから来るエネルギーが重要だと思います。11月労働者集会に職場から仲間を連れていきたいと思っています。何が真実かを自分が見極めなくてはいけないと思います。
 労働委員会闘争は1年半くらいかかる。会社の回答は横着です。仕事と家の往復以外でも行動することが一番大事だと思います。今日はここに来てよかったと思います。闘っていることは負けていないことだと思います。昨日、三里塚に行ってきましたが、50年闘って負けていないことがすごいとエネルギーがほとばしってきます。郵政の仲間と一緒に闘いましょう。
○C局労働者
 正規労働者です。バイクで配達していて、交通事故で当てられたのですが、その闘いの報告をします。
 夜6時ぐらいに狭い夜道で、子どもが自転車で飛び出してきてバイクにぶつかって、警察と救急車、管理者も来ました。職場に戻った時に、「警察に出頭しないのか」などと言われて、おかしいと思いました。ビラを出して組合掲示板にビラを貼ったのです。労担が「ビラを剥がせ」と言ってきたのです。事故防止を目的とした話し合いと称して、職場で糾弾会のようなものをやられました。事例研究会が昨日あったのですが、管理職が説明したのです。質問は出たのですが、暗闇で見えないこともあったのです。魔女裁判のようでした。
 今、自転車で配達していますが大変です。筋肉痛を起こしたり、速達はなかなか配達できません。不当な局のやり方を許さず頑張ります。
○D局労働者
 先日、団体交渉をしました。団交の向こうの対応は、こちらが悪いという対応です。退職勧奨もあったので、ボイスレコーダーを入れました。
 今年、ゆうメイトの人が退職しました。ミスが多かったと言うのですが、新人でわからないのに激しく叱責され、退職させられたのです。
 私は組合に入って言いたいことを言えるようになりました。非正規ユニオンのおかげです。悔しい思いもしましたが、仲間への感謝の気持ちを伝えるためにも団交で非正規の代表として頑張っていきたいと思います。

いきなり「辞める意志はないか」

○E局労働者
 5年前に区内にある3局を1局に統合するという話がありました。私も含めて夕方から出勤している人が30~40人いるんですが、その人間が丸々いらなくなる。契約更新の1か月前、8月20日過ぎ頃に、契約書を持ってくる局長が「満了しますが、10月以降も契約更新しますか」と聞いてきたんです。「もちろんそうです」と言いました。全国の最低賃金が上がったので、時給が一律42円上がっていました。
 その過程で、いきなり契約書のことが提案されました。「支社の方から、この局は労働量に対して人員が多いから人を減らせと言われている。それをやらないか。10月1日から1勤務減らす」という話が出ました。1勤務は泊まりをやると1万5千~6千円なんです。一番忙しい時間帯に来て言うので、むかっときたのですが、「了承するかどうか」と聞くので、「これは僕が最初ですか」と聞いたら、「もう10人勤務を減らすのを了承している」と言われたのです。腹が立って、作業中だったので「うちの局だけですか」と聞いたら、「全国でやっている。順番はわからない」と言うのです。「1勤務を減らすということは、2勤務も減らすこともあるということですか」と聞いたら明確には答えなかったです。急に言われたので大変でした。その後すぐに戻ってきて「辞める意志はありませんか」と聞くのです。「ありません」と答えた。その時点では1人も辞める予定はなかったのです。9月初めに1人辞めたので今まで通りになりました。これからまたいつ言われるかわからないと思います。泊まり勤務だけでなく、朝の勤務の人も1日7時間労働を6時間に減らされたという人もいました。会社としては減らしていきたいという考えだと思います。
 8月20日頃に大口の郵便物が一度に20台来たのです。週末に60台来ました。東京支社から応援に来ました。人員を削っているのに、仕事が増えた時には応援を頼まなくてはいけない状態になっています。メチャメチャです。夕方も物が遅れてくる。朝も大変。統合すれば処理はもっと大変になる。しわ寄せは集配にいっている。8時出勤の集配が朝5~6時頃に来て仕事をしています。速達やアマゾンやツタヤとかの郵便物です。端末携帯でバーコードを読む処理をしますが、大変です。人数が減らされて10人でやるところを5人でやらされている。
○F局労働者
 残念な話をしなくてはいけないのですが、9月に集配部長が「重大事故が発生した」と言ったのです。隠匿問題です。希望に満ちた青年です。外務も内務も人が足りないのです。10人でやる仕事を3~5人
でやっている。みんな必死に汗水垂らして働いている。
 「無期転換」もおかしいと思う。このままで合理化すると、貯金も保険も大変です。土日も8時間もやらされてパワーハラスメントで退職に追いやられていく。民営化の結果ですよね。

正規・非正規一体で闘おう

○齋藤裕介(郵政非正規ユニオン委員長)
 本日、郵政の仲間がこれだけ集まって怒りをたぎらせていることがうれしいです。
 「無期転換」攻撃は、5年経ったら雇い止めにする制度で絶対におかしいと思います。JP資本とJP労組の一体となった攻撃で、この攻撃と闘っていきたいと思います。
 組合結成当初の仲間が雇い止め・解雇されても闘い続けてきたことが組合の土台をつくったと思います。そして今、職場で闘い続ける新たな仲間がいるからわれわれも闘えます。郵政のみならず6千万労働者階級の利害を貫いて闘いましょう。ぜひ11・6全国労働者集会に集まり、共に闘っていきましょう。
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※「無期転換」攻撃とは

 労働契約法の5年ルール(契約社員は5年経つと本人の申請があれば正規職に採用する)が2018年から始まるのを前に、JP資本は1年半前倒して、就業規則改悪の攻撃をかけてきた。「2016年10月以降採用する期間雇用社員については、勤続5年を超えることとなる有期契約の直前の有期契約期間において、人事評価が一定水準(スキル評価が『Bなし』以上、基礎評価が『全てできている』等)に達している者を雇用契約更新可能とする」として、このすべてをクリアしない労働者は5年で解雇されるというのだ。スキル制度を使い5年で解雇──これが「無期転換」の正体だ。
 ところがJP労組は、今年6月の大会直前の中央交渉で「契約更新要件制度」を受け入れ、今年10月1日以降に採用される非正規労働者(時給制契約社員)をスキル評価によって5年で解雇(雇い止め)することに合意した。