甦る労働組合 改憲攻撃と第3の国鉄分割・民営化攻撃は一体だ

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0337号01/01)(2018/04/01)

甦る労働組合 改憲攻撃と第3の国鉄分割・民営化攻撃は一体だ

改憲攻撃と第3の国鉄分割・民営化攻撃は一体だ。春闘に決起し、4~5月を闘おう

山口 弘宣(全国労組交流センター副代表、日本機械労組委員長)

 改憲で「国難」を乗り切ろうとする安倍政権は、もはやボロボロだ。国家を私物化し、「戦争ができる」教育をやろとした森友学園問題や、労働者をぼろ雑巾のように働かせる「裁量労働制」でのデータねつ造は、安倍政権の腐敗ぶりを表している。
 そんな「安倍を監獄へ」の怒りを、我々は3・25自民党大会でぶつけた。労働者民衆の怒りを基礎にした我々は、右翼の襲撃にビクともしなかった。1200人の「改憲・戦争阻止!大行進」の銀座デモに示されるように、安倍を守るべき勢力は労働者民衆の決起でズタズタになったのである。
7年目のフクシマをめぐって、安倍政権と体制内勢力は、原発事故を「なかった」ことにしようとしたが、我々の3・11福島行動は、絶対反対で闘う労働者民衆から圧倒的に支持された。誰もが願う「復興」を利用した悪辣なフクシマへの「帰還」強制を、動労水戸の「被曝労働拒否」の常磐線延伸反対闘争で吹き飛ばしたのだ。
 本気になって闘う者が勝利する時代となった。都庁レストラン福島署名解雇撤回闘争は、築地移転反対闘争と合流し、絶対反対派を生み出している。さらに、江戸川区職労では、「帰還の強制反対署名」の取り組みを実現させた。帰還の強制を推進する3・17楢葉集会に抗して、連合傘下の日本機械労組は、3・11反原発福島行動18に組織賛同した。
 安倍が主導する官製春闘の中でしか連合は闘えない。合理化や資本の腐敗を容認することでしか活動を許されないのが連合だ。
 日本機械労組は、「赤字」という企業状況でもストライキを配置し、親会社の賃上げを超える賃上げ額を引き出す春闘を闘った。連合の「赤字なのに賃上げ?」という体制内の思想では闘えない。本気になって職場で闘う思想がなければ闘えないのだ。
 そして、我々は階級闘争の主戦場であるJRで、本気なって闘う時が来た。JR東労組からの大量脱退は国鉄分割・民営化の破綻の表れだ。JR資本の第3の分割・民営化攻撃の前では、本気で闘う者しか残れない。大合理化攻撃への回答は、ストライキを打てる労働組合=動労総連合の登場しかないのだ。
 改憲攻撃とJRの第3の分割・民営化攻撃は、新自由主義の最後のあがきだ。ゼネストを闘う本気の勢力として、全国労組交流センターは、4~5月闘争を闘おう。

(写真 日本機械労組のストライキ【16春闘】)