『国鉄分割・民営化と闘って30年』を読んで 「揺るぎない団結」形成の道標

2019年7月31日

月刊『労働運動』34頁(0334号07/01)(2018/01/01)

『国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして』を読んで
「揺るぎない団結」形成の道標

原 祥吾(徳島医療福祉労働組合書記長)

 私が特に重要だと思った箇所は、第7章です。
 冒頭、「動労千葉の闘いの歴史は、これまで日本の労働運動の常識とされてきたことへの挑戦の連続だった」とあります。この「常識」という言葉の意味は、読者の方々それぞれ思い浮かべることがあると思います。私にとってこの「常識」とは、本文にも出てきますが、「要求で団結する」という「労働運動のあり方」だと思いました。動労千葉の労働運動は、もちろんモノも取るし要求もするが、最も力点を置いているのは、「労働者が、自分自身が決断した闘いの経験に基づいて、その闘争の社会的な意味や正しさを確信すること」つまり、自らを「社会変革の主体」として自覚することだと感じました。既成の政党や労働組合は、党首や幹部が労働者の代わりに代行するという形が一般的です。この労働者が「社会変革の主体であることを自覚する」ことを重視するからこそ、「直接の成果ではなく、団結を総括軸にした運動」ができ、どんな反動にも負けない揺るがない団結や誇りが生まれるのだと思います。
 また、7章全体を通してですが、「一切の危機や困難を突破する道は、組合員を徹底的に信頼すること」という旨の文言がよく出てきます。私は、この「組合員を徹底的に信頼する」ということは、「今、自分の目の前にすでに存在する労働者との団結を、指導部としてきちんと見据えることができているか」ということに、読みかえられると思います。国鉄闘争の政治和解に屈した勢力に共通してあるのは、「労働者に対する絶望感」と「闘っても勝てない」という思想です。もし本当に労働者が資本の反動に負ける存在なら、今日まで改憲を阻んできた地平や、国鉄闘争が30年以上に渡って闘い続けられることはなかっ
たはずです。6000万労働者が様々な形での支援や連帯の輪を作ってきたからこそ、今日があると思います。「労働者の団結を求め作ろうとする階級性は、資本や国家権力のいかなる反動や妨害を受けても、なくなることはない」。これが、国鉄闘争30年が導き出した真理だと思います。
 今日の朝鮮侵略戦争がいつ始まってもおかしくない時代とは、労働者が「人生をかけて一緒に闘ってくれる仲間」を求めて決起する時代だと思います。 過労死や非正規職化等、生きていくこと自体が困難になっている青年に応えられるのは、あらゆる攻撃と絶対反対で闘い、団結を守り抜いてきた動労千葉だけです。
 今後も、この『労働運動の変革をめざして』を傍らに置きながら、動労千葉の労働運動に学んで、闘っていきたいと思います。
 共に闘いましょう!