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杉並区議補選の総括

月刊『労働運動』34頁(0293号05/02)(2014/08/01)



杉並区議補選の総括
 

 


「安倍を倒そう」4332票の決起!

北島 邦彦(杉並区議補選候補者)


 6・29杉並区議補選で獲得した4332票は、「安倍を倒そう!」「安倍は倒せる!」という声と行動と受けとめています。集団的自衛権行使容認の7・1閣議決定に、敢然と対決できる情勢をつくりきったと言い切れます。この夏秋の階級闘争において、きわめて重要な展望を切り開いたと確信できます。
 この選挙を共に闘った仲間たちが「おもしろい選挙だった」「やりきった感のある選挙だった」と口々に語っています。選挙闘争を通じて組織的な団結が強化されたのも、とても大切です。
 今回の選挙では、安倍政権を倒す主体的根拠として、「闘う労働組合の拠点を杉並につくろう」と訴えました。このスローガンは、内容的にはこれまでの選挙でも使ってきたものです。ただ、東京西部ユニオン副委員長として、仲間たちと団体交渉や労働委員会をはじめ職場闘争を共に闘ってきた積み重ねがあり、それが鈴コン闘争勝利判決をもぎり取っています。そうした実践を少ないながらも積んできたことが、スローガンに自信をもって訴えることができる根拠になりました。
 そしてついに、荻窪郵便局における非正規青年労働者の決起が生まれました。7月16日に開催された第1回団体交渉には私も出席しました。1年3か月にも及ぶスキルダウン評価(年収40万円減!)を、遡って撤回させる大勝利をかちとりました。未払い賃金を全額支払わせる勝利です。雇い止めを許さぬ闘いとしても大前進です。杉並区議補選で闘いとった地平が、こうした形でさらに前に進められているのです。
 さらに、特徴的だったのは、これほど多くの人が立ち止まって街頭演説を聴いていてくれた選挙は初めてだったということです。その中には、青年労働者・学生も多く、しかも若い人たちほど、長い時間にわたって熱心に訴えを聴いてくれました。1時間以上も聴いてくれた人が何人もいました。
 演説を終えて声をかけ話を聞いてみると、やはり戦争への危機感が強いと同時に、低賃金・非正規労働への怒りが強いことを実感しました。私たちの訴えが、確実に若い世代の人たちに届き始めています。この道をさらに進もう!
 区議会議員選挙において最も重視されてきたのは支持者名簿であり、おのずと高齢者の名簿になっている実態はあります。しかし今回は、その名簿に対して最高裁に国鉄解雇撤回・JR復帰判決を求める10万筆署名を果敢に持ち込む闘いを貫きました。すると支持者像が立体的な(元)労働者像として浮かび上がってきたのです。闘う労働者の団結を軸にして、高齢者もそこに集う「生きるための団結をつくる」イメージができつつあります。
 4332票は大勝利の証です。国鉄決戦、反原発、改憲阻止の夏秋闘争を勝ちぬいて、来年4月杉並区議会議員選挙に断固勝利しましょう!