月刊労働運動-Home> 特集 >

弾圧への怒りに燃えて、6・15国会包囲デモに参加!

月刊『労働運動』34頁(0304号02/05)(2015/07/01)


弾圧への怒りに燃えて、6・15国会包囲デモに参加!


永野 佳世子(合同一般労働組合全国協議会)

 6月15日に全学連主催の国会包囲デモが行われました。平日の昼間にも関わらず多くの方が参加され総勢205人で「安倍のために死んでたまるか!」「戦争法案、絶対反対」と、熱くて力強いデモを貫徹しました。
 2006年3月14日、法政大学で29人の学生が一斉に不当逮捕された事件は、まだ活動に入りたてだった私にはあまりにも衝撃的で、怒り心頭でした。あれから10年。その後も度重なる弾圧で126名が不当逮捕され、13人が退学・停学処分になるという本当に許しがたい攻撃を受けながら、しかし誰一人仲間を裏切らずに完全黙秘で闘い、自治会で信任されたり、仲間を増やしている学生たちの姿は、本当に輝かしくて誇らしい存在です。だからこの日も休みを取って参加しました。
 2003年に出された動労千葉の戦争協力拒否宣言。「われわれは戦争の加担者になることを拒否する。労働者の団結した闘いこそが戦争を止める力だ。われわれは、アジア―世界の民衆と連帯し、力を合わせて戦争反対の闘いに起ちあがる。平和のための任務として一切の戦争協力を拒否する」。この宣言は私の原点となって「いつしかきっとストライキができるような組合を作る!」と決意して、職場で闘ってきました。
 6月1日、練馬区の福祉作業所「オープンスペース街」などにでっち上げの「詐欺」容疑で不当な一斉家宅捜索が強行されました。不当捜索は3日間にわたり、「街」職員が所属する東京北部ユニオン事務所など9か所にまで拡大しました。
 以前NPO法人「街」の理事長をしていた私の家にも公安警察4人が押し掛け、3時間に渡って部屋中を物色し、容疑とはなんら関係のない私物を押収していきました。これは「労働組合を解体しなければ戦争ができない」という安倍政権の凶暴な攻撃であると同時に、弱さの現れです。
 いつでっち上げで逮捕されるかもわからない状態だった私は、6・15デモにも構えて参加しましたが、どんな弾圧がきても学生たちのように闘えば未来は切り開ける、そう思ったら怖いものはありませんでした。
 日比谷公園霞門を出発し、新橋から霞が関周辺を元気にデモする学生たちの姿に、昼休みの労働者たちが大注目でした。デモには私の家に来た公安が2人も来ていました。私は「あの人がうちに来た公安です。携帯を返せ!」と大きな声で叫びました。すると周りの人も「携帯返せ! 弾圧するな!」と声をあげてくれました。解放感に満ち溢れ「勝った!」と思いました。
 この10年間で学生から「仲間を裏切らずに完全黙秘を貫いて闘えば、弾圧を粉砕し団結を拡大できる」ということを学びました。これからも弾圧は強まると思いますが、学生の若さやパワーをたくさんもらってストライキができる組合を作るために日々職場で奮闘していきたいと思います。そして「鉄道を戦争のために使わせるわけにはいかない(宣言)」ためにも、動労総連合(動労東京)の建設は待ったなしです。JRに闘う組合を甦らせ、7月1日の駅全面外注化=転籍攻撃を阻止するべく、全国協として全力で組織化していきます。