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■甦る労働組合 安保法案の衆院強行採決弾劾! 労働組合をめぐる激突情勢だ!

月刊『労働運動』34頁(0305号01/01)(2015/08/01)

■甦る労働組合 安保法案の衆院強行採決弾劾! 労働組合をめぐる激突情勢だ!

星野勝紀(全国労組交流センター常任運営委員・JP労組)
 大恐慌の深まりの中、戦争か革命かが問われる情勢下で、安倍政権による安保関連法案の強行採決は、労働者人民の意識の大流動情勢を生み出している。
 帝国主義の侵略戦争に対して、労働者階級の回答は絶対反対である。中間的立場はない。これほど階級間の対立が明確になる情勢はない。安倍政権を打倒しよう!
 今年は戦後70年の節目の年にあたり、第2次世界大戦後の米帝を先頭とする帝国主義とスターリン主義の支配体制が根底から揺さぶられている。それは、資本主義の絶望的延命をかけた新自由主義政策に対する世界の労働者人民の怒りの爆発、総反乱の時代の到来である。韓国・民主労総の第2次ゼネスト、ギリシャ労働者のストライキ決起は、安倍政権による7・15~16安保関連法案強行採決を絶対に許さない闘いに立ち上がった、日本の労働者人民に対する最高の鼓舞激励に他ならない。
 国際的な労働者の連帯の中に、戦争を阻止する力はある。敵が戦争遂行にあたって最も恐怖していることは、労働者が団結して闘いに立ち上がることだ。敵は、国境、領土、国益、排外主義というブルジョアイデオロギーを垂れ流し、労働者を戦争に動員しようとする。もっと職場に接近して見てみれば、新自由主義政策が、民営化攻撃―外注化・非正規職化という分断攻撃を強めていることは明白だ。
 敵の意図は、国鉄分割・民営化がそうであったように、敗戦帝国主義からの脱却をかけて、民営化攻撃、労組解体攻撃、すなわち労働者が団結して資本と闘うという思想を根絶やしにすることにあった。しかし、敵の攻撃は、労働者の決起を生み出す。それに対して、ブルジョアジーの延命に手を貸している連中が、いわゆる体制内指導部だ。やつらがこれまで言ってきたことは何か。「労働運動の中に革命を持ち込むな」ということだ。
 しかし、安倍政権による安保関連法案強行採決が示していることは、これとどうやって闘うのかということだ。革命を目指す労働運動が、唯一の回答だ。そして、労働者人民の党派選択が始まっている。我々は、職場生産点、国会前をひとつに統一して捉え、職場から組織して闘いぬこう。
 8・6ヒロシマは、桜井よしこが講演を設定し、UAゼンセンに「連合を分裂させよ」と叫び、敵の側から労働組合を位置づけて、攻撃を仕掛けている。戦争か革命か、労働組合をめぐる大激動が今夏の闘いから、後半戦にかけて焦点化する。
 待ちに待った情勢の到来だ! 団結して闘おう!