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国際連帯特集 日韓労働者理念交流

月刊『労働運動』34頁(0310号04/02)(2016/01/01)


国際連帯特集
■11・2日韓労働者理念交流
戦争、外注化・非正規職化うち破る国際連帯闘争の新たな発展かちとる

(写真 活発な質疑応答)

 11月2日、日韓労働者理念交流がDC会館で開かれた。国際連帯の新たな展望を示した11・1集会の高揚を引き継ぎ、戦争と労働法改悪を打ち破る情勢分析と理論を論議する画期的な場となった。
 動労千葉の川崎昌浩書記長の司会進行のもと、韓国から民主労総ソウル地域本部のソンホジュン事務処長が「パククネの労働改悪、なぜ」と題する講演、日本からは動労千葉の田中康宏委員長が「民営化・外注化・非正規職化攻撃と動労千葉の闘い」をテーマに講演し、活発な質疑応答が行われた。

ソンホジュンさん(民主労総ソウル地域本部事務処長)

パククネ政権の労働法改悪は労働組合解体攻撃だ

 パククネ政権の労働改悪攻撃は、新自由主義の巻き返し攻撃であり、労働者に一方的な犠牲を強いようとしている。それに唯一対抗する労働組合をつぶそうとしています。
①98年IMF管理体制下、キムデジュン政権による整理解雇制度の導入、
②2006年ノムヒョン政権の派遣労働者などの非正規職導入
③2011年イミョンバク政権の「複数労働組合設立の解禁と交渉窓口の単一化」導入(同時に労働組合専従に対する会社による賃金保障が廃止され、時間内組合活動が制限された)
 以上が、歴代政権の新自由主義攻撃としてあったが、パククネの労働改悪は決定版であり、労働組合を完全に無力化する攻撃だ。民主労総は資本と政権の労働法制に対して組織の死活をかけて闘っています。
 パククネ政権は、行政指針ガイドラインによる解雇自由の労働改悪を強行しようとしています。就業規則を労使協議なく改悪し、資本の都合で労働者を解雇できるようにする。この就業規則の不利益変更は、賃金ピーク制、労働時間短縮と関係しています。さらに賃金をはじめ全般的改悪を狙うものです。勤労基準法改悪、失業手当に関する雇用保険法改悪、期間制労働者を4年にする攻撃、派遣労働者拡大など、労働者を地獄に突き落とす攻撃です。
 政府と韓国労総の9・13労使政合意に基づいた法案が11、12月にも立法化されようとしています。労働者だけでなく民衆の一致した闘いとして組織されなければなりません。各地の民衆の闘いを結集させ、労働者10万、民衆10万の11・14民衆総決起を準備しています。セウォル号事件の闘いと結びつき全体の闘いになっています。
 重要な点は何か。1回の集会で10万、20万集めても労働改悪を阻止できるかどうか。この状況を打開するために民主労総はゼネストを準備しています。確かに条件はいいとは言えない。例えばゼネストにおいて核心的役割を果たす労働組合がまだ消極的であり、私の出身組合である鉄道労組もまだゼネスト決議を上げていません。しかし今ゼネストを組織するという指導部の決意があれば、ゼネストは不可能ではありません。
 帝国主義戦争と労働改悪の陰謀は別のものではなく、新自由主義の危機をのりきる二つの顔です。もし韓国の労働者が労働改悪を防ぐことができなければ、また日本の労働者階級が安倍政権の戦争を防ぐことができなければ帝国主義戦争に見舞われます。新自由主義を墓場に突き落とそう!

【質疑応答】

問 民主労総のゼネストはどうしてできるようになったのか。

答 労働と資本が正面激突する、いわゆる階級戦争は一朝一夕にして起こり得るものではありません。英雄的で革命的な活動家たちが一生懸命に見えないところで献身的に闘いを準備する、その過程こそが大事です。もう一度、日本の鉄道労働者たちが立ち上がるために一番重要なのは現場です。現場において新たな火花が点火されることが重要であり、現場から甦る労働運動が成功するならば、日本の若い鉄道労働者は明るい未来に向かって、過去以上にすばらしい労働運動を展開できる。

問 どういう苦闘があるか。

答 96、97年のゼネストで、民主労総のホンヨンギル委員長は「政府与党が不意打ち通過させました。傘下の全労働者は仕事を離れろ」とスト指令を出しました。しかし、民主労総のゼネストは自動的に行われたわけでなく、それまでに民主労総幹部は何度も組織を回る準備していたのです。
 今の賃金ピーク制は卑劣です。日本のそれよりも卑劣。だから韓国の労働者はそれに対する反対闘争を闘っています。

問 ゼネスト指令をテレビを通じて行った。力関係はどうか。

答 韓国も日本と同様の状況です。労働者の闘いを報道しませんが、社会的問題になると報道せざるを得なくなる。2013年12月の鉄道労組23日間スト指令はインターネットを通じて流され、委員長の顔写真も流されました。民主労総の組合員は、今度はハンサンギュン委員長の顔写真を毎日見ることになるでしょう。
 階級戦争は一朝一夕に起きるものではありません。名もない活動家が準備するその過程が大事です。千葉運転区前で、一昨日集会が行われました。こういう小さな積み重ねが大事です。私が25年前に鉄道労組に入ったとき鉄道労組は御用組合でした。ストライキどころか闘争一つ組織しようとしませんでした。しかし職場では闘いが行われており、ひそかにビラを撒いたり、飯を食うことも闘いにしていました。小さな闘いを積み上げ、鉄道労組をひっくり返す闘いが可能になったのです。87年民営化で日本の国労は闘えなかった。一旦国労がくじけたために闘いが厳しくなった。しかしもう一度日本の労働者が立ち上がるために火花が点火されることが重要です。そうした現場から闘いが起きるなら必ず日本の労働運動は甦ると思います。

問 ストライキを打てるために権力を取りたい。4月にゼネストをして組合員の雰囲気はどうなのか。動揺はないのか。あるとすればどういう理由か。

答 昨年、民主労総は間接選挙ではなく直接選挙を行いました。ハンサンギュン指導部は全組合員の期待と熱気の中で登場しました。ハンサンギュン執行部で有効な反撃ができると確信したのです。
 4月24日ゼネストでは、組合員は熱心に闘争に参加しスト決議し、自信を深めました。
 7・15ゼネストは戦術的に問題がありました。ストの隊列が多くなくて、自信を与えることができなかった。11~12月のゼネストの先頭に立とうとする労働組合が少ないのは、7・15ゼネストの成果が少ないことによります。ストライキ闘争は様々な要因によって浮き沈みがあるのです。現在、民主労総指導部は11月、12月ゼネストの成功のために闘い抜いています。私自身もゼネストのために準備をしています。

問 2011年イミョンバク政権の時に労働改悪が行われた。その時のことを詳しく。

答 複数組合設立の解禁と交渉窓口の単一化という攻撃でした。そしてタイムオフ制の導入です。賃金が会社から支払われていたのが禁止され、労働組合の活動は制限されました。私は韓国鉄道公社の職員ですが、民主労総に派遣されています。以前なら派遣専従活動家として処理されていました。今はタイムオフ制で決められた時間では不可能なので、週に4日現場に出て働いています。組合活動家の条件が悪くなりました。

田中康宏さん(国鉄千葉動力車労働組合委員長)

問われているのは日本の労働者だ!

 私は、動労千葉の小さな経験を話すことしかできません。民主労総の仲間たちが、大きな困難に立ち向かい、ゼネストに向かって進んでいることを涙が出るほどうれしく思っています。
 問われているのは、日本の労働者だと思っています。同じ攻撃を受けているのに、韓国の仲間たちと肩を並べて進むことができていない現実を僕らはのりこえたいと思っています。一つだけお約束できるのは、私たちは絶対にあきらめずに努力し続けることです。日本の労働組合の指導部は腐っていますが、日本の労働者の気持ち、闘う決意が腐っているとは絶対に思っていないからです。共に進み共に勝利したいと思います。
 今日の理念交流に先立って、ソウル本部の仲間から三つの要請がありました。
 一つは、安倍政権が進めている戦争法案の強行採決に対して闘いが巻き起こった意味について報告してほしい、もう一つは、動労千葉が闘い続けているストライキの意味についての報告、三つは、動労千葉の闘いの歴史について報告してほしいと聞きました。

●戦争法との闘いはこれから

 7~9月、安倍政権は憲法を踏みにじって、戦争をするための法案を国会に上程し、9月19日強行採決しました。日本の憲法には「陸・海・空軍、その他戦力はこれを保持しない」「戦争は永久に放棄する」「国に交戦権は認めない」とあります。
 にもかかわらず、安倍は憲法解釈を変えて、アメリカと一緒に戦争するための法案を国会に上程したのです。この3カ月、国会の前には怒りの声がものすごい数で集まり、多い日は12万人が国会を包囲しました。日本の運動からすれば数十年ぶりのことでした。呼びかけたのは既成政党の、共産党、民主党、社民党などでした。でも集まった人たちはそれと関係なく、戦争だけはしてはならないという思いでした。既成野党は呼びかけはしたけれど、自分に1票を入れてくれる存在であってほしいが、労働者が自分の持っている力に気がつくことを恐れました。だから集まった人たちを警察と一体となって押し込め、それが衝突しました。最後1週間は逮捕者などを出しながら、抑え込もうとする部分と、本当に国会を包囲して戦争法案を止めようとする真剣な部分が衝突し、闘いが成長しました。
 しかし、連合や全労連など労働組合の組織は何の力も発揮しませんでした。現場は職場から決議を上げ組合の旗を持って来ている。だけど労働運動全体は蚊帳の外にいたのです。
 私は、本当に数多く巻き起こった怒りの声の土台に日本の労働運動がもう一度力を取り戻すことが座った時に歴史は動き出すと、この状況を見ました。
 こういう動きは2011年原発事故から始まっていました。原発が次々爆発している時、「身体に影響はありません」と言い続ける政府に、国の本当の姿を多くの労働者が見たのです。国会前を何万もの人たちが埋め尽くすことが始まっていました。
 法案が強行採決された後も敗北感はなく、闘いはこれからだとみんな思っています。私はここから新しい闘いが始まると確信を持っています。
 もう一点、戦争法案は朝鮮半島、東アジアに向けられていることです。アメリカ帝国主義は北朝鮮の核開発問題などで何かあれば戦争を始めようとしています。それに従おうとしているのが日本の安倍政権です。
 アメリカが踏み切れない一番の理由は、韓国に民主労総の闘いが存在しているからだと思います。民主労総の皆さんの闘いは、本当に歴史的意味をもった闘いです。それに向けた戦争法だから本気になって粉砕しなければならないと思っています。 第3節 ★派遣法改悪の重大性
 多くの怒りの声が噴き出したのは戦争への危機感だけでなく、生きていくことができない労働者の怒りが根底にあると思っています。
 日本の労働市場構造改悪の現状を少し述べます。
 戦争法案と同じ国会で通ったのが派遣法大改革でした。日本で派遣法ができたのは1985年、マスコミもそれ以来の大転換と書きました。派遣労働者が3年ごとに首になる社会が生まれました。
 8時間労働は当たり前ですが、労働を労働時間で量ることを止めようという法案までかかっています。
 さらに昨年、国家戦略特区が設定されました。解雇規制をなくしてよい特区、公立学校の経営を民間に任せていい特区、病院を株式会社のようにしていい特区など、9カ所です。来年から動き出そうとしています。すべてが競争の中にたたき込まれます。日本の地方自治体の半分896が消滅しようとしています。市町村がやっている国民健康保険が崩壊、小中学校は次々につぶれていく。日本の新自由主義30年が行き着いた結果です。日本の国民の50人に1人が生活保護で生活している。起きていることは社会の崩壊です。

●労働運動解体攻撃としてあった国鉄分割・民営化との闘い

 こういう現実の出発点になったのが、28年前の国鉄分割・民営化でした。日本における戦後最大の労働運動解体攻撃でした。6年間で20万人の国鉄労働者が職場を追われました。問題はこの現実を見て日本の労働運動全体が震え上がって、ひざを屈したことです。当時、日本の労働組合のナショナルセンターの総評が分割・民営化の2年後に自ら解散してしまいました。
 なぜこんなことが起きたのか。国鉄分割・民営化の時に作られた国鉄改革法によって生み出されました。国鉄改革法では、国鉄職員は一旦全員解雇すると決めたのです。民営化された新しい会社が新規採用する。誰を採用するかは採用の自由だというんです。これを全社会に適用すると言い、激しい衝撃となって労働運動は旗を降ろしてしまった。国鉄労働運動もこれに立ち向かえませんでした。
 この状況の中で、国鉄労働運動の中では一番小さな労働組合でしたが、僕らは闘いに立ち上がる決断をしました。当時、30万国鉄職員のうちの僕らは千人だった。問われた問題は、民主労総の仲間たちがゼネストに立ち上がる苦労と同じものでした。執行部の決意・決断と組合員と家族の決意・決断が本当にひとつになる。それをつくりあげる過程が一番大事でした。
 こんな小さな力で立ち上がって、国を挙げた攻撃に、どんな意味があるのか議論しました。組合員だけでなくて家族も含めた議論です。3人に1人は首になる、黙って膝を屈して首になるのか、闘いに立ち上がるのか、選択肢は一つしかなかった。
 この決意に最終的には一糸乱れず、組合員も家族もついてきてくれました。国鉄分割・民営化を止めることはできませんでしたが、大きな成果をかちとったと思っています。千名でしたが脱退者を出すことなく、この困難を団結を守ってのりこえることができました。(拍手)
 もう一つは、僕らの闘いは職場全体に波及し、1047名の解雇者が闘いを継続する道を選ぶ新しい闘いが生まれ、戦後日本の最大の労働争議になった。
 それと僕ら自身が変わった。動労千葉はこの闘いを通して、産業、企業の壁を越えて全国の仲間に本気になって訴える存在にならなければいけないと本気になって決意できた。(拍手)
だから民主労総やドイツ、トルコの同志たちと出会ったのです。闘えば必ず、次の展望が生まれることを学びました。

●外注化・非正規職化との闘い

 民営化攻撃は、それだけでは終わりませんでした。民営化と闘ったことが、その後の攻撃と闘う力を与えてくれました。
 16年間にわたるJR外注化・非正規職化との闘いでした。民営化の本当の狙いは、鉄道業務を下請け会社に放り出し労働者ごと外注化する攻撃でした。
 駅業務、車掌業務、車両の検査修繕、線路の保守、電気系統の保守、あらゆる業務を数百の会社にばらばらにして売り飛ばしていく。韓国の公務員労組の仲間から年金の話を伺い、鉄道労組から賃金ピーク制の話を伺いましたが、それと一体で外注化が進められました。日本では定年は60歳ですが、年金制度の改悪で年金の支払いは順次65歳まで引き上げられました。60歳定年以降、雇用が延長されなければ生きていけない。
 これを利用して、業務の外注化を労働組合が推進する協定を結んだ労働組合だけ雇用を延長する形で外注化が始まった。
 100名退職者が出たら、100名分の業務を下請け会社に外注化し、外注先で雇用を延長する。雇用の条件は、元の賃金の4~5割という賃金です。
 こんなことが何年か続いたら鉄道本体は鉄道の業務を全く持たなくなるのです。すべての職場が外注化され子会社になり、非正規職の職場になる。協定も動労千葉以外の労働組合は全部締結してしまいました。60歳で首になってしまうからです。
 僕らは職場で激論の上、協定を締結しない決断をしました。その結果、協定から5年間に33人が動労千葉の組合員であるというだけの理由で首になっていきました。その時、今困難があっても、子どもたちや孫たちの世代に非正規の職場しかない社会を残せるのか議論しました。
 それともう一つ、正規の労働者1千万人以上が非正規に突き落とされている過程に対して、これを止める闘いはなかった。それが実現できない限り、社会の腐り果てたあり方に立ち向かえないと思った。
 この闘いにも現場の組合員が本当によくついてきてくれたと、僕は心から感謝しています。闘いも16年になりますが、成果を切り開くことができました。
 私たちが組織しているのは、千葉の車両の検査修繕部門と、運転士ですが、車両の検修で千葉だけ10年以上外注化を止めることができました。(拍手)
 全国に波及して、車両の検査修繕部門は全国で十数年ほとんど外注化が進みませんでした。
 それでも3年前に強行されて、僕らは絶対あきらめずに闘い続ける決意です。それはできると思っています。十数年間の闘いを見ていてくれたのは、JR下請けの非正規の仲間たちです。十数人ですが、JR下請けの非正規の仲間たちが動労千葉に加入してくれるようになりました。団結さえ崩さなければ必ず次の展望が開かれることを、現場の労働者から学びました。
 これからJRは労働者が存在しない会社になろうとしています。株や鉄道設備を持っているだけ、労働者は全部下請け会社。これに立ち向かう闘いを一から組織したいと思っています。
 現在の攻撃は成長する余地を失った絶望的攻撃です。外注化は何一つ生産しない、労働者を突き落とすだけ、こんなことが長続きするはずがありません。
 最後に、闘いの中でつかみとったことを述べます。
 第一に、どんな小さな労働組合でも、労働者階級全体の利益、労働運動全体の前進を忘れないことが大事だと学びました。
 第二に、この時代をどう見るのかが、労働者の本当の団結をつくることを学びました。
 第三に、労働者を徹底して信頼することを学びました。私たちはあらゆる闘いを、直接利益があるかではなく、この闘いをやれば団結が強化拡大するのかどうかで組織しています。
 そして、闘いの路線が正しいこと、労働者同士が本当に深い信頼で結びつくことを徹底して大事にしてきました。あらゆる闘いの中で一番困難な闘いは、職場で団結と闘いを組織すること、これから絶対に逃げてはいけないことを学びました。
 やはり指導部が問われると思います。前委員長が言っていたことですが、魚は頭から腐る、頭が腐らなければ、労働者は絶対に腐らないことを学びました。私が委員長ですが、腐っているかどうかを決めるのは皆さんです。動労千葉の小さな経験ですが、これから労働運動をしていく時にいろんなことに通用するのかなと思っています。

■質疑応答

◆カンミヒさん/ウルサン支庁
 田中委員長の話に感銘を受け体中から熱が発散しています。 日本で労働改悪が行われ資本の利益になるような成功をもたらした時、韓国でそのまま行われるということがあります。
 韓国の自治体労働者が、定年以降、外注で使って下さいと自ら申し出る現象が出ています。
 質問は、動労千葉が外注化阻止の闘いを進めた時に定年を迎えて、雇用の延長の手段、保障が得られなかった時に組合員をどう説得したのか、伺いたい。

◆田中 説得もそうですが、33名が頑張りぬいたが故に首になっていった、彼らは本当にすごいと思っているんです。
 国鉄分割・民営化の時のストライキで40名の仲間が首になっていることが一番大きかったと思います。40名の仲間を裏切ることはできないという思いがみんなの共通の気持ちだった。
 組合自身で雇用先を探す努力は全力を尽くしてやりました。がんばってくれた組合員は、本当に尊敬すべき組合員です。 
◆イウボンさん/ソウル本部組織室長
 二点、質問させてください。 日本で動労千葉のように闘争する労働組合の規模とか勢力はどのくらいなものであり、動労千葉はそれを全国的な組織として組織していく展望をお持ちなのかどうか。これが一点です。
 二点目は、日本で現在、非正規職労働者の規模はどの程度であり、非正規職の闘争はどのように行われ、非正規職を組織していく闘争が行われているのかどうか伺いしたいと思います。

◆田中 闘う労働者の全国的組織化に努力していますが、まだうまくいっていません。闘う労働組合の組織化が一番うまくいっているのが関西生コン支部ではないかと思います。89年結成の現場の活動家が結集する全国労組交流センターで労働運動を変えていきたいと思います。
 日本では4割非正規で、合同・一般労組全国協議会という非正規の仲間たちの労働組合を作りました。一つの大きな勢力になるのはこれからの課題ですね。

◆チェミギョンさん/全国公務員労組ソンパ支部
 魚は頭から腐るというのは、動労千葉に限っては絶対にないと思います。パククネ政府の公務員年金法の改悪、容易な解雇と低賃金の労働改悪と闘う。