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動労総連合・東京の建設を宣言!― 東京労組交流センター第21回総会

月刊『労働運動』34頁(0314号02/05)(2016/05/01)


動労総連合・東京の建設を宣言!― 3・20東京労組交流センター第21回総会報告 ―


 各地で動労総連合によるストライキ闘争が進むなか、「国労に脱退届を出した」と全国労組交流センター常任運営委員の吉野元久さんは、東京労組交流センターの総会で宣言した。「茨の道をなぜ歩むのか」と国労の仲間から忠告されながらも、国労バッジ裁判や5・27弾圧など自己の全歴史的闘いの総括の上で決断したことを語ったのである。会場の参加者は、その発言に感銘を受け、動労総連合東京の建設へ共に闘う決意を固めたのであった。
 3月20日の第21回総会は、東京労組交流センターが、労働運動に責任を取る勢力として急成長していることを示した画歴史的な総会となった。動労総連合東京建設宣言や精研労組のストライキ、日本機械労組の2年連続のストライキ報告はその象徴である。
 医療労働者を「よい医療、よい看護」=聖職者論で資本に縛り付け、賃金闘争への決起を「診
療報酬の引き上げ」運動で資本と一体となって進める医労連において、精研労組の3月4日の指名ストは、医療産別における階級融和攻撃を打ち破るものであった。
 精研ストとの連帯を実現するなか、日本機械労組の2年連続ストライキが、ストライキを労働者のものに奪還するものとして勝ち取られたことが報告され、賃金闘争が賃労働と資本の関係をあらわにすることがリアルに報告された。
 16春闘は連合が昨年の要求から金額を下げ、妥結額も昨年を下回り、安倍首相が期待した「官
製春闘」は見事に崩壊し、アベノミクスの失速が露呈した。「時代認識と路線」というマルクス
主義的な思想がなければ、もはや職場で闘うことはできなくなっている。賃労働と資本という階級関係を転覆することを意識した労働運動でなければ、世界戦争が切迫するなか、階級融和の思想に呑まれ、大政翼賛会の道に進むことになるのだ。
 二つの労組のストライキは、戦闘的労働者と階級的指導部の結合を実現して、階級的労働運動の道を選択する決意に満ちたものであった。そのことを総会参加者は実感し、動労総連合東京をストライキが打てる組合として建設する決意を固めたのであった。
 総会では他に動労総連合につづく組合建設として、東京西部ユニオンの新分会建設の宣言や労働運動の実践が報告・討議され、かつてないほど労組交流センターが、労働運動に前のめりになって突き進んでいること証明した。

山口弘宣(東京労組交流センター共同代表)