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地平線 第3滑走路建設阻止へ決起しよう!

月刊『労働運動』34頁(0314号14/01)(2016/05/01)

地平線
3・27三里塚闘争は13万成田市民と大合流! 第3滑走路建設阻止へ決起しよう!

 全学連現地行動隊

 3月27日、三里塚全国総決起集会が開催され、720人の労働者・学生・農民・市民が結集し、13万人成田市民との大合流を勝ち取りました。
 赤坂公園のある成田ニュータウンは、空港建設と同時に開発され、空港・航空関係労働者と家族が数多く居住しています。反対同盟は労農連帯の新たな発展をかけ、空港・航空労働者との連帯を築こうと約2万枚のビラを個別配布しました。当日は、集会前から近隣の方々が50年の写真パネルに見入り、青年2人は、「誰でも参加できるのか」と尋ね、とりわけ同盟旗・労組旗・学生自治会旗を林立させて市街地を縦断したデモには、住民の圧倒的注目と共感が寄せられました。
 市東さんの農地を奪い朝鮮侵略戦争に突き進もうとする国家権力・空港会社を打倒するには、空港内労働者・周辺住民の決起が必須不可欠です。動労千葉、動労水戸、動労福島、関西生コン等、ストライキで戦争と民営化・非正規職化 ・被曝労働と闘い画期的地平を切り開いている労働組合、京大スト弾圧を粉砕した全学連が成田市中心部に結集し、「市東さんの農地死守・第3滑走路粉砕、安倍打倒」を訴えた威力は必ずや伝わっています。「成田をゼネストの拠点に!」今回の集会は、決定的な突破口を切り開きました。
 国土交通省と空港会社は空港機能強化と称して、B滑走路の1000㍍延長、夜間・早朝の飛行制限の撤廃、第3滑走路建設を推進しようとしています。3月29日、地元9市町村と県を含めた「4者協議会」は、第3滑走路の位置や騒音影響区域を次回提示すると決定しました。さらに、建設には新たに600㌶の用地を必要とし、2020年代半ばの供用を目指すと宣言しました。これは、空港計画の一期予定地の規模に匹敵するものであり、新たな空港を作るに等しい攻撃です。
 現在でも、頻発する落下物や航空機事故、さらには差し止め命令が出た厚木基地の10倍とも言われる騒音被害は、住民の命を奪う殺人的犯罪行為であり我慢の限界です。にもかかわらず、戦争のために空港を拡張することなど言語道断です。体制内労組のくびきを打ち破り、空港・航空労働者の乗客・住民の命を守るという誇り高き労働を国家・資本から奪還することこそ急務かつ最大の課題です。
 3・11東日本大震災、原発事故で条件闘争では命は守れないことがはっきりしたと同時に、少なからぬ人が「絶対反対」で仲間を増やし勝つことができるのかと、呻吟(しんぎん)し苦闘しています。三里塚闘争もまた新たな飛躍が問われています。
 しかし、不屈50年の地平は伊達(だて)ではありません。「戦争か革命か」の歴史的決着をかけ、階級性を曖昧(あいまい)化し、破壊するあらゆる敵対勢力を踏みしだき、動労千葉と並ぶ労組・地域拠点を共に打ちたてようではありませんか。歴史の歯車を逆に回すことはできないのです。