月刊労働運動-Home> レポート > | 記事 >

★8・9ナガサキ 川内原発とめろ! 核武装の安倍打倒へ!

月刊『労働運動』34頁(0318号03/02)(2016/09/01)


★8・9ナガサキ反戦反核闘争
川内原発とめろ! 改憲と核武装の安倍政権打倒へ!

橋里 耕悟(長崎労組交流センター・準備会)
 北朝鮮侵略戦争の切迫、安倍政権の改憲攻撃、その一貫としてのオバマ広島訪問という大情勢の激動の中で、今年の8・8~8・9長崎闘争はそれらの歴史的な大攻撃と真っ向から対決する行動として撃ちぬかれました。
 とりわけ重要なのは、8月8日に行われた天皇のビデオメッセージです 。このビデオメッセージによって、8月9日の朝刊は、長崎の地元紙も含めて「天皇ビデオメッセージ」となり、例年の「今日、長崎は被爆71周年 各地で平和への祈り」というような見出しは消えてなくなったのです。まさに天皇メッセージは、長崎(そして広島や8・15も含めて)の反核闘争、反戦闘争、被爆者の怒りを抹殺する攻撃そのものであり、そこに核心があり、重要なことは、この天皇メッセージを粉砕する迫力で、今年の長崎闘争は闘われたということです。


 8月9日の本集会では、冒頭に長崎の被爆者である城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんが主催者あいさつを行い、安倍政権が強行しようとしている改憲との闘いを真っ向から訴えました。
 そして動労福島委員長の橋本光一さんが講演を行い、福島で動労総連合を立ち上げたことが「被曝労働拒否」の闘いにとって決定的だったこと、そしてその「被曝労働拒否」の闘いをどう闘っているのか、その闘いの背景にある福島(と職場)のすさまじい汚染の状況について、プレゼンテーションを使って克明に報告しました。防護服を来ての職場での作業の様子に、参加者は皆、驚きの色を隠せませんでした。そして30年間にわたって国鉄分割・民営化と闘ってきた国鉄労働者が最先頭でこの福島の現実と立ち向かっていること、「被曝労働拒否」の闘いを全国・全世界との連帯を求めて闘っていることに、ものすごい感動を覚えました。
 また集会では保養の報告や被爆3世の発言も行われました。長崎での保養は、今回で4回目となりますが、被爆地ナ ガサキとフクシマの連帯を求め、労働者民衆の「共同性」を取り戻す闘いの一貫として続いています。その運動の蓄積も大きな力となって、全国の支援のもとに今年の長崎保養の成功は勝ち取られました。運動の成功と発展の報告とともに、この全国の支援への感謝が述べられました。とりわけ、交流センターの労働者の皆さんの支援に心より感謝いたします。
 そして何よりも、動労総連合九州の羽廣憲委員長が、2月に動労総連合九州を立ち上げたことを報告し、JR九州の株上場と真っ向から対決する決意を述べました。ついに九州に、闘う国鉄労働者労働組合の旗が立ち、そこを中心としてすべての労働運動が前進していく状況に入っています。同時に、羽廣委員長は、熊本大震災で救援活動にも立ったこと、 それに対する全国からの支援に対するお礼を述べました。
 集会には、動労千葉を先頭にして、動労総連合新潟、動労西日本、動労福島など全国から国鉄労働者が結集し、集会を戦闘的に牽引しました。また全学連の発言は、天皇のビデオメッセージを真っ向から弾劾し、京大弾圧との闘いを訴えました。戦争反対、核戦争反対を真っ向から訴えました。この学生の若々しい元気で戦闘的な発言に、会場から激しい拍手で共感が返されました。
 集会ではさらに、熊本大震災に際しても稼働を続けた川内原発をただちに止める決意がNAZEN福岡の方から述べられました。
 最後に、まとめの発言としてNAZENナガサキ事務局長の私が、新たな朝鮮侵略戦争と対決していくこと、原発再稼動と日本の核武装、核戦争への参戦に断固として反対して闘っていくこと、そのために国際連帯闘争を真っ向から掲げて、11月の日韓大行動に参加していこうと訴えました。この方針をしっかりと確認して、集会は終了しました。 
 なお、集会に先立って行われた8月9日の朝のデモは、安倍の車列を直撃するデモで、目の前を通る安倍にシュプレヒコールを徹底的に叩きつけました。そして爆心地公園で、全国から集まった労働者民衆との熱い交流を勝ち取りました。この安倍を弾劾したデモの戦闘性と勝利が、午後の集会の成功につながったといえます。
 また前日の8月8日の長崎市内デモは、中華街からアーケードを通って眼鏡橋に至るデモで、昨年同様沿道の人々の熱い共感を受けました。安倍政権打倒と新たな朝鮮侵略戦争反対を参加者は心の底から訴えました。
 午後からの街頭宣伝も、署名への反響がすさまじく、反原発署名や改憲反対署名はもとより、学生が集めた京大弾圧粉砕署名がこちらがびっくりするくらいバンバン集まりました。同時に2人、3人が署名している状況が連続的に生まれ、例年を超える信じられないくらいの反応自身が、当日の天皇ビデオメッセージに対する労働者民衆の危機感の表明だと思います。この反応の中にこそ、労働者階級の安倍政権への激しい怒りと勝利の展望を見て取ることが出来ると思います。
 このように、今年の長崎闘争は、危機の中で戦争へと向かう安倍政権の攻撃と真っ向から対決し、それを粉砕する大闘争として闘われました。参加された皆さん、あるいは賛同金を寄せられた皆さんに心からの感謝の意を表明いたします。来年もぜひ、長崎へ!