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解雇・強制配転に青年が決起 神奈川

月刊『労働運動』34頁(0319号05/01)(2016/10/01)


怒りと誇りを持った労働者は絶対に勝てる!
― 解雇・強制配転に青年が決起! 神奈川労組交流センター

 9月10日、横浜平沼レストハウスで、「怒りと誇りをもった労働者は絶対に勝てる! 二つの労働委員会闘争に勝利しよう!」と題して、動労神奈川と全逓の労働委員会闘争を闘う青年労働者たちが中心となって集会が開催されました。主催は、国鉄神奈川動力車労働組合と小平労働委員会闘争を共にたたかう会です。
 県下の4大産別、合同労組、婦人民主クラブ、クーニーズショップ、そしてNAZEN神奈川などから60人近くが結集し、労働委員会闘争をも武器に拠点を建設し、11月国際共同行動へ突破口を開く総決起集会として大成功をかちとりました。
 呼びかけ団体から動労神奈川の中村幸夫委員長があいさつし、「労働委員会闘争は、JR東日本と日本郵政という巨大資本を相手とするものですが、当該の時廣さんと小平さんのように怒りと誇りを持った労働者は、職場で団結を拡大して必ず勝つことができます。これはゼネストを闘っている世界の労働者と団結する闘いです。多くの仲間の意志を結集して勝利しましょう」と力強く訴えました。

★JRと郵政の二つの労働委員会闘争をコラボレーションで、二つを一体化して闘う(動労神奈川時廣書記長)

 動労神奈川の時廣慎一書記長は、昨年末に東日本環境アクセス~雇い止め=解雇攻撃を受け、小田原事業所前で就労要求闘争を継続し、8月22日神奈川労働委員会に組合差別による解雇撤回を要求する申し立てを行いました。
 動労神奈川は、労働委員会で3点の基本方針―①解雇撤回と非正規職撤廃をひとつに、②敵はJR資本、第二の分割・民営化攻撃、外注化・非正規職化をうち破る闘い、③闘いの総括軸は組合の団結の強化・拡大―を掲げて闘おうとしています。
 時廣書記長は、「労働委員会闘争を闘う中で、当局からいじめにあっている仲間をオルグしている。小田原駅街宣では、ビラや『前進』の受け取りが良く、駅ビルで長年清掃労働をした人、新幹線の清掃の仲間、元国鉄の人などの反応も良いです。 『やまゆり園事件』は、本当に悲しい。職場の仲間の団結をつくることが必要。仲間と相談することが大切です。相談すれば、困難も解決の道が見えてくる。僕は職場に桑原君がいるから、またここに仲間がいるから、全国に動労総連合の仲間がいるから闘えるのです。労働委員会闘争の記者会見の時に、動労西日本の山田君も来てくれて本当に心強かった。必ず勝利します。その上で、あきらめないことが大切だと思います」と必勝を期す発言をしました。
 動労神奈川の桑原豪臣さんは、「職場の所長から『労働委員会やるの』と聞かれ『やります!お前たちが時廣を首にしなければ、こんなことにならない』と言い返しました。所長は墓穴を掘っている」と勝利感に溢れて発言。

★変わることを恐れていれば変わらない。闘う道をつかめば負けない。(郵政労働者小平大介)

 JP労組の小平大介さんは、JP労組横浜西支部執行委員でしたが、3月31日支部外への転勤命令―支部執行委員解任に対して、直ちに配転拒否を通告し、原職復帰を求める神奈川県労働委員会闘争(4月4日申立書提出)に突入しています。
 小平大介さんは、「転勤命令の辞令の交付時に、拒否しますと言い、労働委員会闘争に決起しました。他支部への強制配転で、JP労組横浜西支部執行委員を解任されました。拠点化を恐れた強制配転です。配転拒否は悩みましたが、『理不尽な事は理不尽というべき。立ち向かうべき』と決めた。どうして自分は変わったのか。現状維持に固執している自分を捨てました。自信と勇気をもって真実を見ること、プライドを捨てることです。失った人間関係もあります。しかし、変わることを恐れていれば変われません。闘う道をつかめば、負けない。そうすれば、闘う仲間もできます」と、まずは自分自身が決起することだと提起しました。
 会場からの質問に答えて、「『前進』を読み、拡大し、11月集会へ行きましょう。まずは行動です。希望は夢ではなく今の闘いです。人を担ぐのではなく、自分自身が勇気をもって前へ出よう」と漲る決意で発言を締め括りました。
 JP労組の佐藤正則さんは、自らの5年前の人事異動反対の労働委員会闘争を振り返りつつ、職場で声を上げ、団結を拡大する闘いとして、小平さんの労働委員会闘争を共に闘いぬく決意を明らかにしました。
 同じくJP労組の西田貴広さんは、「動労千葉派だから飛ばされた。団結と組織拡大のために闘う。大切なのは、怒りと誇りで職場で闘うことだ。労働組合を甦らせて安倍打倒の道を進むためには、われわれが変わることがカギ。このことを小平闘争は示している。観念的であったり官僚的であったりするのではなく、誠実に労働者に向き合うことだ。労働委員会闘争を支持するだけでなく、自らの職場で闘おう」と、今回の闘いの飛躍の核心を明らかにしました。
 集会では、被曝労働拒否を闘う動労水戸の照沼靖功さんから「労働法制改悪を職場の闘いから阻止しよう」と題する講演をして頂きました。照沼さんは労働法制の改悪の核心点を3点、提起しました。一つは、安倍政権の「働き方改革」は「正社員ゼロ、解雇自由」の攻撃であること。二つには、労働法制解体攻撃は、労働三権を解体し資本の労働者支配を自由にさせる第二の改憲攻撃であること。三つには闘いの方針として、国鉄決戦で労働法制改悪を阻み安倍政権を打倒すること、何よりも11月の東京―ソウル国際共同行動への総結集を呼びかけました。核心をついた提起は、二つの労働委員会闘争の重大性をさらに鮮明にするものとなりました。

★改憲阻止、安倍打倒! 朝鮮戦争が始まる前に、戦争を止めよう!

 最後に、西田貴広神奈川労組交流センター共同代表が「今こそJRと郵政資本を相手とした二つの労働委員会闘争を切り開く青年労働者と共に闘い、朝鮮侵略戦争阻止の国際的団結と、世界中で闘われている労働法改悪阻止のゼネストへの共闘をかちとる11・6日比谷集会と11・12~13韓国ソウルでの国際連帯行動へ全力で結集しよう」と力強く呼びかけました。
 神奈川における闘いは、青年労働者の闘いを先頭に飛躍をかけた転換点に立ちました。集会では、合同労組の青年はじめ闘う仲間が共に闘う決意を表明。神奈川の闘う仲間は、11・6日比谷集会へ総結集を勝ち取るため全国の先頭で闘います。