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労働者は一つ、敵も一つ◆№20 イジェヨン・サムスン電子副会長ついに拘束

月刊『労働運動』34頁(0324号09/01)(2017/03/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№20
パククネ・チェスンシルゲートの主犯、イジェヨン・サムスン電子副会長ついに拘束!

(写真 「有銭無罪、財閥の前に膝を屈する司法部を国民は許すことができるか」【横断幕の内容】)

 毎週のロウソク集会で「2月中のパククネ弾劾」と共に「財閥総帥拘束」の叫びが大きくなっている中、ついにイジェヨン・サムスン電子副会長が拘束された。
 ソウル中央地法令状専門担当判事は17日午前5時半に「新たに構成された犯罪嫌疑事実と追加収集された証拠資料等を総合すると、拘束の事由と重要性が認定される」としてイジェヨン副会長に対する拘束令状を発布した。
 パクヨンス特別検事チームは17日午前5時35分頃イジェヨン副会長を拘束した。先月19日1次拘束令状が却下されてから令状を再請求した末にイジェヨン副会長の身辺を確保したのだ。
 パククネ政権退陣非常国民行動(退陣行動)等、イジェヨン拘束を要求してきた人たちは歓迎の意思を明らかにして財閥中心の経済構造を変える出発点にならなければならないと強調した。
 拘束令状が発布されると退陣行動はすぐさま論評を出して「イジェヨン拘束捜査は財閥改革の信号弾」だとして「イジェヨンに対する拘束令状発布は至極常識的で正常的な法の尺度の結果」だと歓迎した。
 退陣行動は「このかん財閥だけを過剰保護していた慣行と制度を改革して、大多数の国民と小商工人、労働者たちの犠牲だけを強要する経済構造を変える出発点にならなければならない」と述べた。また「権力と財閥が結託して作り出した法と政策がどんなに多くの苦痛を国民に転嫁したのか記憶しなければならない」と付け加えた。
 退陣行動はこの日午前、法院前三叉路で記者会見を開き「今こそ法と正義を立て直さなければならない」と強調した。
 民主労総も声明を出して「イジェヨン拘束は財閥と権力の隠密な癒着の歴史を清算する信号弾にならなければならない。サムスンの金だけが賄賂(わいろ)で、現代車、ロッテ、SK等の財閥が与えた金は賄賂でないはずがない」として他の大企業財閥総帥の捜査も要求した。
民主労総は「イビョンチョルのサッカリン密輸、イゴンヒのトラック 1台の賄賂、半導体労働者の引き続く死にもかかわらずサムスンは79年の間、治外法権だった」として「イジェヨン拘束はそれだけに歴史的事件であるが、財閥と政治権力が癒着(ゆちゃく)して共謀してきた79年だったことを告白するもの」だと伝えた。
 パクヨンス特別検事がイジェヨン副会長に適用した嫌疑は△賄賂供与△特定経済犯罪加重処罰法△横領、財産国外逃避△犯罪収益隠匿(いんとく)の規定及び処罰等に関する法律違反△国会での証言、鑑定等に関する法律違反だ。
 2月28日特検捜査期間満了を前に特別検事はイジェヨン副会長の身辺確保を足場にして収賄嫌疑を受けているパククネ大統領の調査に集中することになる。
 2月25日の2017民衆総決起に向かって労働者市民のロウソク集会もますます力強く展開されていくだろう。
 漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)