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労働者は一つ◆№23 最低賃金1万ウォン、今こそ絶対に勝ち取る

月刊『労働運動』34頁(0327号14/01)(2017/06/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№23
最低賃金1万ウォン、今こそ絶対に勝ち取る!

(写真 5・17ロウソク行動へ記者会見「最低賃金1万ウォン・非正規撤廃、労組の権利保障」の5・27行動へ参加を訴えた)

 5月9日に大統領選挙の投開票が行われ、トブロ民主党のムンジェイン(文在寅)が大統領に就任した。
韓国の労働者民衆は、積弊の清算をやりぬいて社会を根本から変えようという思い、朝鮮半島での戦争を絶対に許さないという強い決意を示したのだ。米日帝国主義と一体となって「北朝鮮の脅威」をあおることで延命を図った保守勢力のあがきは完全に粉砕された。しかしながらムンジェインは、「国民大統合」の名のもとに資本との妥協を進めようとしている。
 民主労総は直ちに声明を出して、「1700万ロウソクの要求は政権交代そのものではなく、新たな大韓民国をつくろうというものであることを忘れてはならない」「看板を変えただけのパククネ政権追従勢力、積弊勢力とはいかなる妥協も協力政治もしてはならない。積弊勢力との妥協は統合ではなく不正であり、屈服であり、退行にすぎない」「ムンジェイン政権は参与政府(ノムヒョン政権)の誤りを繰り返すな」と突きつけた。
 また、12日には記者会見を開き、最低賃金1万ウォン実現、非正規職撤廃、労働組合の権利と労働3権保障、労働時間短縮、青年失業の解消などを掲げて政府との直接交渉を要求して、さらに6・30社会的ゼネストへ進むと宣言した。
 こうした中で今現在、最低賃金1万ウォンを現実にたぐり寄せる闘いが労働者民衆の第1課題に押し上がっている。

最低賃金1万ウォン・非正規職撤廃の大ロウソク集会

 最低賃金1万ウォン・非正規職撤廃共同行動は5月17日午後、民主労総会議室で記者会見を開き「新政府に最低賃金1万ウォン即時実施と非正規職撤廃のような民衆の要求を宣言するために5月27日にロウソク集会を行う」と明らかにした。
 ムンジェイン大統領は大統領選で最低賃金を段階的に引き上げて2020年までに1万ウォンにすると公約した。ところが最近「任期内に1万ウォン」にと目標を修正しようという声が政府内から出ている。最低賃金1万ウォン・非正規職撤廃共同行動は「公約修正が必要なら2020年ではなく、それより前倒しにして最低賃金1万ウォンを実現する方向でなければならない」として「財閥に責任を問い、政府の社会経済政策を労働者庶民中心に変えて、中小・零細自営業者に対する積極的対策を用意するなら2018年最低賃金1万ウォンを実現することができる」と主張した。
 彼らは地下鉄クイ駅スクリーンドア整備労働者の死亡1周忌を1日前にした5月27日、ソウル光化門で大規模ロウソク集会を開き非正規職撤廃と最低賃金1万ウォンを新政府の優先課題とすることを要求する。
 イヨンジュ民主労総事務総長は記者会見の冒頭発言で「昨年末から市民たちはロウソク広場でパククネ以後の新しい社会がどんなものであるかについて限りなく論議して改革しなければならない積弊をひとつひとつ明らかにしてきた。非正規職を無くして、堂々とした賃金を貰って暮らし、すべての労働者が労組をやる権利を持つことができる新しい世の中を作るためにロウソクを灯してくれ」と訴えた。
 漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)