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動労千葉第46回定期大会改憲・戦争阻止! 組織拡大へ総力を!

月刊『労働運動』34頁(0331号04/01)(2017/10/01)


★動労千葉第46回定期大会
改憲・戦争阻止! 組織拡大へ総力を!


 動労千葉第46回定期大会は、9月9日、DC会館において始まった。
 定期大会は、大竹副委員長の開会あいさつで始まり、渡辺執行委員の司会で進められ、まず資格審査が行われ、大会成立が宣言された。議長団には、千葉機支部の梶ヶ谷代議員、佐倉支部の力根代議員を選出し、議事が進められた。スローガン案の提起に続き、執行委員長あいさつが行われた(別掲)。
 来賓あいさつでは、最初に三里塚反対同盟から伊藤信晴さんが、反対同盟の空港周辺地域への働きかけと一体となって空港機能強化策に対する騒音下の住民の怒りが高まり闘いが始まっていることが報告された。そして先月逝去された北原鉱治事務局長の遺志を継いで闘う決意が表明され、10月8日、市東さんの農地強奪粉砕に向け三里塚現地総決起集会への結集を訴えた。
 次に動労水戸石井委員長は、「水戸では、本線運転士の入出区業務を水戸鉄道サービス(MTS)に委託するとの話が出ている。また、常磐線の竜田―富岡駅間を10月21日に開通しようとしている。9月23日いわきでの抗議行動に立ち上がる」ことを訴えた。
 さらにス労自主長谷川副委員長、船橋二和病院労組飯田委員長、動労千葉を支援する会山本事務局長、永田OB会長から挨拶を受けた。
 その後経過報告に入り、一般経過報告、労働協約・協定締結報告、事業部報告、法廷闘争報告、組織・財政・規約検討委答申、会計報告、会計監査報告が行われた。
 議事に移り、大会延期承認、決算承認、労働協約・協定締結承認のあと、17年度運動方針案、規約改正案が執行部より提起され、1日目の議事が終了した。

 第46回定期大会2日目は、はじめに動労千葉顧問弁護団長の葉山兵夫弁護士、動労東京八潮支部の佐藤支部長から来賓のあいさつを受けた。
 葉山弁護団長からは、三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長を追悼した後、「第3の分割・民営化というべき水平分業―別会社化・転籍攻撃を阻止する闘いと改憲阻止・労働法制改悪阻止闘争は一体の闘争だ。1047名闘争の正当性がますます明らかになってきた。弁護団は動労千葉と固く連帯し闘い抜く」とのあいさつが行われた。また、動労東京八潮支部・佐藤支部長からは、動労千葉とお互い手を取り合いながら闘い抜くとの決意が語られた。
 議事が再開され、予算案の提起後、大会方針等に対する代議員からの質疑応答が行われた。
 最後に、田中委員長からの総括答弁が行われ、その後、2017年度運動方針案、予算案、スローガン案、規約改正案等が全体の拍手で承認された。
 決定した方針に基づくスト権投票は、100%で批准された。選挙管理委員会から本部役員の立候補者が発表され、信任投票により全員の信認が確認された。委員・各種委員の選出、大会宣言が発表され、新旧役員あいさつ、議長団解任あいさつと続き、大竹副委員長の閉会あいさつ、関副委員長の音頭で組合歌合唱、田中委員長の団結ガンバロー三唱で第46回定期大会は大成功のうちに終了した。

【出された主な意見】

▽CTSでは、病気になっても休職期間が社員で90日しかない。JRとCTSの労働条件の差がありすぎる。労働条件改善を掲げて闘ってもらいたい。
▽217系快速が錦糸町駅でドアが開扉したまま発車した。一歩間違えば重大事故だ。会社は事故原因を隠蔽し意図的に乗務員の責任にしようとしている。
▽8月8日、CTS幕張事業所で清掃中の労働者が突然亡くなった。過酷な労働条件が原因だ。しかし、車両センターにAEDがないなど、問題を追及してもらいたい。
▽館山で、内房線と地域を守る会が立ち上がった。「JR東日本内房線の利便性及び安全性向上を求める署名」を全力で取り組んでもらいたい。
▽千葉駅の統合詰所は洗面所がなく、トイレも少ない。千葉運輸区新庁舎が作られているが、トイレ等の数を増やしてもらいたい。
▽エルダーのスト生活基金が停止した問題について説明してもらいたい。
▽貨物では、内外勤の融合化問題が出ており、8月には本社、支社が視察に来た。外勤がなくなると高齢者の降りる場所がなくなる。
▽エルダー運転士になった場合、病気等で65歳までやれなくなったら途中で降りることができるのか。
▽9月1日に青年部員が出向解除になった。JRに戻っても業務がなく外注化の矛盾であり、組合員同士を対立させる攻撃だ。エルダーで酷い労働条件の中で働いている。職場環境を変えるためにもエルダーで闘いぬき組織拡大につなげたい。
▽佐倉でもDL業務が長く、改善してもらいたい。
▽薬を服用していた関係で乗務停止になった運転士がいるが、今後、組合としてどう対処するのか。(日刊動労千葉から転載)

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田中委員長あいさつ(要旨)

 1年間団結を守って闘った組合員へ敬意を表します。
 春闘ストでは動労千葉らしく胸を張って闘い抜くことができた。分割・民営化以来の最大の再編が始まった。内房線の「系統分離」。木更津、鴨川支部を中心に地域を巻き込んだ闘いがおきた。「内房線と地域を守る会」が結成された。署名が地域のあらゆる所に置かれる状況が生み出された。
 新自由主義が社会を壊している。労働組合と結合して社会を動かす時代が始まった。動労千葉がこれまで言ってきたような時代になった。
 雇用のあり方が抜本的に変わろうとしている。非正規職は5年以上は無期に転換しなければならない。東大では非常勤がクビになろうとしている。首切りの嵐が始まる。CTSでは、8月に無期雇用転換の通知があった。昨年からの闘いの中から全員無期を勝ち取った。この成果を全体へ押し広げていこう。
 安倍政権は、2020年までに改憲を施行するとしている。戦争法―共謀罪に続いて、今秋には改憲案を提出しようとしている。
 改憲を許さないことが労働運動の絶対の課題だった。改憲攻撃の始まりが国鉄分割・民営化だった。これと抗する国鉄闘争が闘いぬかれてきたから30年間改憲できない力関係をつくった。
 地方切り捨てで毎年500校の小中学校が廃校になる。JRはその先兵となって地方鉄道の切り捨て・廃線化を推進している。社会が総崩れし、資本だけが生き延びようとしている。来年4月には無期雇用が450万人、クビになるか、あるいは最低賃金の正規労働者が生み出されるという現実だ。
 第3の分割・民営化攻撃は、これまでと全く次元の違う段階に入る。別会社に分社化・転籍、営業は分社化。乗務手当廃止は決定している。運転士、車掌は将棋の駒のように扱われる。
 シニア制度で東労組が推進して外注化を強行しようとした。しかし、動労千葉の闘いで17年間外注化は進まなかった。
 何をなすべきかを討論することが今大会の課題だ。動労千葉の力を発揮する時だ。この困難を切り開く組織拡大に総決起しよう。