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3・11反原発福島行動'18に1100人が結集!

月刊『労働運動』34頁(0337号05/01)(2018/04/01)


3・11反原発福島行動'18に1100人が結集!


橋本 光一(動労福島委員長)

 「3・11反原発福島行動'18」が郡山市民文化センター大ホールで開かれ、1100人が結集しました。集会前半は福島からのアピールでした。「私たち避難者は国と東電によって引き起こされた原発事故の被害者なのです。被害者を訴えるなど、もってのほか」という、不法占拠だと裁判に訴えられた自主避難者の怒りのメッセージが読み上げられました。各地の保養団体と保養参加家族が壇上に並び、「甲状腺検査の縮小と打ち切りには反対です」「これからも保養を続けてください」と訴えました。集会中盤では、星野暁子さんが6月3日高松で行われる1000名集会とパレードへの結集を呼びかけ、丸尾めぐみさんと福山竜一さんが星野奪還の思いをこめ、歌と演奏を披露しました。福島に対するお二人の思いが本当に強く感じられたステージでした。
 集会後半では、「非正規職撤廃!雇い止め解雇と闘う」青年たちの熱い発言。続いて、全国農民会議の斎藤栄一さん、三里塚反対同盟の市東孝雄さんと萩原富夫さん、全学連の斎藤郁真委員長がアピールを行いました。被曝労働拒否を闘う労働組合として動労水戸、動労千葉、動労東京、愛媛県職労、京都府職労舞鶴支部が決意を表明。地震発生時刻の午後2時46分にNAZENふくしまの椎名千恵子さんの呼びかけで黙祷をしました。
 デモ行進は、在特会の妨害をはねのけて、1000人の隊列が郡山市のメインストリートを駅前まで行進しました。駅前広場の解散集会は、青年労働者から、被曝労働拒否と雇い止め反対の闘いの報告と決意が語られました。
 3・11に向けては、福島はもちろん、宮城、秋田、新潟、茨城の労組交流センターの仲間が、いわきから相馬、伊達、福島、郡山の各地区の労組訪問に奮闘しました。3・17楢葉集会は、被災者切り捨ての復興キャンペーンに棹さすものになることを暴露し、被曝と帰還強制反対署名と常磐線開通反対署名を持ち込み、3・11への結集を訴えました。その結果、署名への協力はもちろん、数多くの組合と真剣な議論が交わされました。いわき地区の労組では「帰還に反対、復興に反対、常磐線開通に反対はわかるが、だったら私たちはどうやって生きていくのか教えてくれ」という厳しい問いかけもありました。そういう真剣な議論ができる労組との関係をたくさんつくっていくということが課題であると思います。被曝労働拒否の労働組合的実践としての常磐線全線開通阻止の闘いを、はじめて本格的に被災地の労働組合に持ち込んだという大きな意義ある取り組みだったと思います。
 集会での保養参加者の登場は感動的でした。各地保養団体の地道な運動の地平があって、ついに、保養の家族が登壇し、発言までしてくれました。行動終了後の交流会の中で、「保養に行くことになって、職場も解雇された」という話がされました。保養が労働問題になっており、労働組合と保養者の関係作りが必要になっていると思いました。
 交流センターの仲間も運営に携わっているふくしま共同診療所も、当日の甲状腺エコー検査の折り込みチラシを3・11集会案内をメインにして作成するなど、3・11行動の成功に大きく貢献してくれました。
 国家、資本、体制内からの総力を挙げた福島圧殺攻撃に対し、特に、労働組合が復興を後押しするような3・17楢葉集会に反撃する闘いを、全国の仲間の力でやり切った感はあります。小児甲状腺がんはじめ、健康被害を受けている人が増えています。保養参加者は少なくとも2千人、避難者は県のデタラメな発表でも5万人、実際には倍以上の数が存在しています。この現実は消せません。「消されてたまるか!」という人たちがたくさんいるからです。その人たちとつながるために、3・11の運動を広げていきましょう。
 最後に3・11反原発福島行動'18をともに闘ったすべてのみなさんに心から感謝申し上げます。